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ビッグネームが揃いました。ローマンレジェンドは昨シーズン屈指の上がり馬で、暮れの東京大賞典1着。競り合いを凌いだ走りは着差以上の強さ。休み明けのかしわ記念3着は距離適性の差。間違いなく叩いてここ照準だけに最有力とみます。
その東京大賞典で2着に頑張ったのが4歳馬ハタノヴァンクール。続く川崎記念を快勝して真の一流馬の仲間入りを果たしました。ここ2戦は人気を下回る着順ですが、得意の大井2000メートルなら、渋い末脚で上位争い確実。
ただしこれを凌いで4歳世代ナンバー1に躍り出ようとしているのがホッコータルマエです。現在ダートグレード競走を4連勝中。特にマイル王エスポワールシチーに競り勝った前走のかしわ記念が出色の内容。距離万能のレース巧者ぶりを発揮して連勝続行も十分でしょう。
ジャパンCダートで、前述3頭をまとめて負かしているのがニホンピロアワーズです。昨年は年頭の川崎記念でスマートファルコンの5着に敗れましたが、以降はジャパンCダートを含めてダートグレード競走を3勝。今年も叩き2戦目の平安ステークスを1着と、勢いは留まる処を知りません。ここも持ち前のパワー先行で押し切る構えです。
ワンダーアキュートは昨年のJBCクラシックを1秒差の圧勝がインパクト大。以降は勝てないまでも王道を歩み2、3、2、3着ですから、当代屈指の実力馬は間違いなし。一昨年の東京大賞典ではスマートファルコンとデッドヒートを演じて2分1秒8の好タイム。時計勝負に持ち込めばチャンス十分です。
テスタマッタは前走のさきたま杯をひとマクりの圧勝。役者の違いを見せつけました。乗り難しいタイプですが、今回も戸崎騎手が騎乗。折り合い次第では2000メートルもこなすので、侮れない存在です。
これだけJRA勢に役者が揃っては地方勢の劣勢は否めませんが、その中では大井記念を大差に千切ったフォーティファイドに注目。
そして開催3日目、6月25日(火)に行われるのが優駿スプリント(S3)。3歳馬により距離1200メートルで争われます。
トライアル1着で優先出走権を得たのがハードデイズナイト。グランダムジャパン3歳シリーズの日高賞(水沢1600メートル)を使ってのとんぼ返り。正直半信半疑の面もありましたが、上がり3ハロン36秒台の末脚で豪快な直線一気。本質は短距離の差し馬をアピール。再戦メンバーだけに当然勝ち負けでしょう。
2着で優先出走権をゲットしたのがカイロス。福山競馬からの転入緒戦ではハードデイズナイトを破り1着。一度古馬の壁にぶち当たりましたが、トライアルでは厳しい流れを凌いで2着。反撃を食ったといっても、内容的には同等かそれ以上です。ハードデイズナイトと同じ父サウスヴィグラスのスプリンター。前々で自在に立ち回れるので、信頼度という点ではこちらの方が上かもしれません。 トライアル3着がサブノハゴロモ。別路線からの参戦で地味な人気でしたが、先行争いに加わりギリギリまで粘ったスピード非凡。東京2歳優駿牝馬3着、東京プリンセス賞5着の実績は伊達ではありません。続けての1200メートルなら更に反応が良くなるはずで、狙い目十分でしょう。
その他ではトライアル5着で、折り合うと切れるワールドステルス、ここ2連勝の勝ちっぷりが時計も含めて優秀なオキナワレッド、クラシック路線を歩んできたオグリタイムに注目。
その他も連日好カードが満載です。1日目のメインはB3クラスによるスーパームーン賞。距離1800メートルで争われます。
注目は長期休養明けを一度叩いたグランディオーソです。一時はクラシック候補とまで謳われた大器で、その片鱗を窺わせた前走のレースぶり。積極果敢に攻めての3着は、間違いなく次に繋がる走りでした。叩いた今回は息保ちも違ってくるはずで、本領発揮の可能性が大とみます。
ピースポーターは格上げ緒戦の前走を2着。不慣れな1600メートルで好走できた点に要注目。今回は得意の1800メートルだけに、持ち前の渋い末脚が更に威力を増すはずです。 コジローはやや人気先行のきらいもありますが、スンナリ先行できれば容易に崩れない馬。ひと開催明けたローテーションはいつも通り。万全の態勢での出走です。
グレイトスピリットは1分52秒4の持ちタイムに注目。前走はゴール寸前まで際どく粘って3着。ようやく本来の走りが戻ったところに適距離は不気味。
2日目のメインはB1B2クラスによるパール賞。距離1200メートルで争われます。
中心はコウギョウダグラスでしょう。前走は8ヶ月の休み明けながら2着。短距離ならオープンレベルのトップグラスに肉薄は高く評価できます。A2下→B1B2と条件緩和、1200メートルは過去10勝の実績。懸念は二走ボケのみ。
コウヨウタレイアは昨年の優駿スプリント2着馬。ある程度距離はこなしますが、気性的にも根はスプリンター。休み明けの前走はマイル戦で見せ場がありませんでしたが、太目を叩いて得意の距離なら豹変も。 ヴィルマールは現在この距離を3連勝中。かつては馬込みを捌くのにひと苦労で届かずのケースが再三でしたが、道中の反応が格段に良くなり本格化の様相。馬っぷりの良さからもマダマダ成長力を秘めています。
その他実績十分パフォーマンス、サブノケンシロウ、この距離ベストのショウナンタスク、ひと息後を叩いたグランドキャニオン、初コースでも地力上位キョウエイラシアスなど実に多彩なメンバーです。
5日目のメインはB1・B2クラスによるサンケイスポーツ賞。距離1800メートルで争われます。
一貫した1800路線で抜群の安定感を誇るのがセンノデバギヤです。前走は持ちタイムを更新して圧倒的な勝ちっぷり。依然として進化中。クラスが上がったといっても相手なりに走れる馬なので、信頼度は大。
ダイヤモンドダンスは未勝利馬ながら、羽田盃5着、東京ダービー4着と、世代屈指の実力馬。戦列復帰後4戦して着々と調子を上げているだけに、待望の初勝利も夢ではありません。 アクロスジャパンは、前走浦和に矛先を向けて快勝。展開がハマったにせよ、A3下を勝てたのは収穫。地元大井の1800メートルは最も得意とするところなので上位争いは確実。
カリビアンクルーズは以前の勝ち味の遅さが嘘のように勝ち星を量産。器用に立ち回れる馬ではないので外コースでこそ本領発揮ですが、どちらかと言うと、ペースアップする1400ベター。1800でペースが落ち着いた際の対応がポイントになりそうです。
そして最終6日目のメインは武蔵野オープン。距離1600メートル、ハンデ戦で行われます。
重賞の谷間でちょっと手薄なメンバーになりました。混戦模様ですが、トーセンマドローナは休み明けを3着と好発進。それも完全な先行馬ペースを差して3着に価値があります。大井コースも一度経験して3着とこなしており狙い目十分。
プレティオラスは昨年のダービー馬。以降は未勝利ですが、1月の報知オールスターCでは4着と、古馬相手に通用のメドが立ってきました。今回休み明けだけに気配がカギですが、再びあのパフォーマンスを見せて欲しいものです。その他古豪マズルブラスト、クリーンもマークが必要でしょう。
帝王賞が行われるTCK大井競馬は、6月23日(日)からスタートしますのでどうぞお楽しみに。
ケイシュウニュース 吉羽孝
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