高知競馬は第5回開催がスタートする。今開催は6日〔土〕、7日〔日〕、13〔日〕、15日〔月〕、20日〔土〕、21日〔日〕の6日間開催。21日〔日〕には第10回トレノ賞が行われる。真夏の重賞といえば8月の建依別賞だが、歴史が浅いとはいえこのトレノ賞も楽しみな一戦である。レースとは直線的な関係はないが、15日〔月〕には今年も夜さ恋フェスティバルが行われる。参加してくれるJRAジョッキーは武兄弟。今春は幸四郎騎手がオークス、豊騎手がダービーを制しており、トークショーでは裏話などが聞けるのではないか。可能な方は是非、高知競馬場に足を運んでいただきたいと思う。充実した開催になること間違いなしである。

　さてトレノ賞だが、昨年は何と6頭立ての少頭数で行われ、のちの黒船賞4着馬であるコスモワッチミーが制している。驚いたことに、残りの5頭は現在、高知競馬には在籍していない面々。コスモワッチミーに首差まで迫ったパイパールヴァティはつい先日に登録を抹消されたばかりだが、南関東に戻ったナイキハイグレード〔出走なし〕、その後のレース中に故障したシークロノスなどの名前がある。高知競馬には脚元などに何かしらの問題を抱えている馬が多いとはいえ、時の流れは残酷と言わざるをえない。

　今年はまだ登録すらない現状のため顔ぶれは未定ながら、エプソムアーロンが出走となれば大いに盛り上がるところ。JRAから南関に移籍し、結果が出ずに高知に転入してきた馬だが、転入後はいまだ無敗。福永洋一記念を制し、不良馬場の820メートル戦とはいえ、上がり33秒9の鬼脚で園田のFCスプリントも制覇している。管理するのは土佐の名伯楽、雑賀正光調教師。大将格のグランシュヴァリエに以前の強さが薄れている分、エプソムアーロンへの期待は大きいところだろう。ファイアーフロートはどうか。FCスプリントでは出遅れて3着ながら、確かな能力は示している。元々はJRAの芝の重賞勝ち馬。エプソムアーロンには連敗だが、再戦となればまた楽しみである。こちらは松木啓助厩舎の所属。ライバル関係ともいえる両厩舎だが、是非ともまた熱いレースを見せて欲しいと思う。

　さてそれでは今回のレース展望に移りたい。今週のハイライトはやはり日曜11レースの牝馬オープン「ヴェガ特別」。4月の「スピカ特別」を制したアドマイヤインディが出走なら1強ムードに染まるが、金沢の読売レディス杯に遠征したばかりで不在のため、今回は混戦ムードが漂っている。

　カオカオプリン...ニックネームは赤岡プリン。彼が乗るととにかくよく走る。前走の様に単騎先行が叶わないと脆いが、自分の形なら滅法強い。スタートさえ決まればチャンスは出てくるだろう。

　その他ではラポール、タイキベイビー、ストロングジョイスあたり。アドマイヤインディが不在だけに、各陣営、色気を持って臨む一戦となりそうだ。

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