Ma vie

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2008年07月07日
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アルザスの今の店に来て、1年になります。1年間出し続けた料理は130品以上。ほとんどの料理を写真に収め、いい写真ばかりで、写真集を作ってみました。

もともと作るきっかけになったのは、僕の研修生たちのためです。フランスは、アプランティという制度があり、学校に行きながらお店にも行き、現場と学校の両方で勉強するという制度があります。まだ、料理人になりきれていない子供たちを、出来るだけ早く現場に付くことが出来るという制度です。日本の場合は、学校で勉強して免許をもらい、いきなり就職ですが、社会の厳しさ、厨房の厳しさに負けてしまい、やめていく料理人がほとんどです。日本も、現場と学校を両立できる制度が出来れば、やめる料理人が少なくなると思います。

さて、話は元に戻り、彼らアプランティは去年の今頃、僕と同じ時期にやってきて、1年間の契約を結びます。問題のほうが多い子供たちですが、1年いれば誰でもかわいくなるものです。

そこで、僕としても彼らに何かプレゼントをしようと思い、写真集を作ることにしました。

1年間、僕と一緒に作り上げてきた料理の数々は、とても美しいですし、一皿一皿それなりに一人ずつの思いでや、記憶があります。そんな料理を形で残し、またほかの店や家族、恋人に、「僕はこんな料理を作ったんだ」と胸張っていえる料理人であってほしい。そんな思いで作りました。

2枚目の写真で、彼らに残したメッセージは

「きっといつの日か、シュナンブールの日本人シェフと一緒に働いたことを誇りに思うだろう


という意味です。これは、彼らはまだ子供で素材や料理についてあまり知らない。でもいつか、2つ星レストランや3つ星レストランに行ったとき、シュナンブールで使っていた食材のレベルの高さ、作業一つ一つの丁寧さ、ソースにかける時間、いろんなことが、記憶としてよみがえり、僕の店で働いた1年間をきっと誇りに思ってくれるであろうという意味です。



「料理は、一人一人の個性を表現する一つの方法です」

これは、日本人だからこんな盛り付けが出来る。フランス人だからこの味が出せる。というのは間違っている。誰にだって、努力と愛情と時間さえかければおいしい料理は作れる。作るということをその人自身を表現することだから、自信持ってがんばれという気持ちを込めました。

残り3週間ほどで、すべての研修生はいなくなります。出て行くのは寂しいですが、また新しい顔が揃うのを考えると、とても楽しみです。





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最終更新日  2008年07月07日 22時36分22秒


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