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2013年02月09日
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丹波市から自転車を走らせて、県境を越えて京都府福知山市に入りました。

加古川の下流から上流に向かって走っているときはぜんぜん上りであることを意識しなかったし、逆に分水嶺地である石生(いそう)を超えてからも下りであることをまったく感じませんでした。

福知山市では「佐藤太清記念美術館」に行くことは決めていましたが、十分時間があったので、「佐藤太清記念美術館」で美術館と隣の「福知山城」の共通入館券を購入しました。

まず、「佐藤太清記念美術館」から入りました。


佐藤太清記念美術館(1)_2013_2_9


きのうから今朝にかけての雪と寒さのあと、きょうは昼前から穏やかな天気になったためか、建物の屋根からつららが滴っていました。
つららを見たのは初めてのような気がします。


佐藤太清記念美術館(2)_2013_2_9


展示室のある建物は和風の感じです。


佐藤太清記念美術館(3)_2013_2_9


佐藤太清は文化勲章を受章した1913年生まれの日本画家です。
特に好きというわけではありませんが、おととしの春に京都で見た中川一政と、秋に笠岡で見た岩橋英遠の展覧会が非常によかったため、やはり文化勲章を取るような画家の作品は洋画・日本画を問わず、何か訴えてくるものがあると思いました。

1階の通路状になった展示室が佐藤太清の作品の展示室のようです。

まず、『佐田岬行』がありました。
結構大きい作品で、先を見ても同じように見上げるようなサイズの作品ばかりが並んでいました。
作品には画家本人のことばが添えてあり、作品によっては解説になるような内容でした。

ただ、がっかりしたことが2つあります。
1つは次に展示してあった『雪つばき』が複製品だったことです。
博物館に展示してある資料でさえ複製だとわかると、かなり興味がそがれてしまいますが、美術館に展示してある絵画が複製品というのはありえないと思います。
もう1つは先に書いてしまうことになりますが、展示スペースの狭さと作品数の少なさです。
複製品が展示してあることといい、展示作品の少なさといい、悪い意味で坂出の「香川県立東山魁夷せとうち美術館」と似たような感じだと思いました。
まあ、あそこは日本で最低の美術館だと思いますが。。。

話を戻して、『冬日』は一見しただけでは何が描いてあるのかわからないような抽象画的な作品です。
色も白と黒だけです。
でも、水墨画ではありません。
画面の構成からできるだけ具体性を排除した結果、こうなったのだと思いました。
コメントには「冬の上野の不忍池の枯蓮の線に魅せられて描く。それが水面に映るシンメトリーの面白さ」とありました。
線で描いてあるのはかれた蓮の花茎で、枯れたから黒で描いたのでしょう。
そして、それが水面に映っているので、画面中央を横切る水面の線を中心にして、上と下に対称的に描いてあるわけです。
地味ですが、面白い絵だと思いました。

『暁陽飛雪』は、雪の積もった柳と戯れる8羽の烏と1羽の鷺という構成の絵でした。
画面の上部にはうっすらと山吹色の太陽が描かれています。
目を覚ましたばかりの烏たちがうるさそうなのが伝わってきます。
それに対して、静謐と言っていいほどの落ち着いた画面とそこに描かれた時間との対比が見事でした。

『旅雁』はビル群の上を飛ぶ7羽の雁を描いたものでしたが、遠近法が独特だと思いました。
言ってしまえば、日本画には遠近法がないのかもしれませんが、ここでは近くのものも遠くのものも大きさは同じで、近くのものははっきりとした色使いで書いてあるのに対して、遠くのものはぼんやりした色で描いてありました。

作品はどれも見上げるような、と言うか、かなり下がらないと全体が見られないようなサイズのものばかりでした。
当然のように軸装のものはありませんでした。

2階は企画展をしていて、「「第12回・佐藤太清賞公募美術展」の会場になっていました。

この「佐藤太清賞公募美術展」は、「日本画の部」、「絵画の部」に分かれていて、「絵画の部」は油彩を意味するようです。

この部屋は空調もなく非常に寒く、この美術館も最初から最後まで客は私1人だったので、経費節減としてしかたがないのかもしれませんが、作品の保管という点からは問題があると思います。

佐藤太清のエスタンプの版画がなぜか5点あり、あとは「第12回・佐藤太清賞公募美術展」の入賞作品が主でした。

「絵画の部」の特選が8点、「日本画の部」の特選が5点、他に佐藤太清賞の作品が3点あって、賞を与える作品が多すぎるのではないかと思いました。
入賞に至っては合計で50点に与えられたようです。
実際、あくまでも私の感想ですが、日本画・油彩のどの作品にも何も感じるものはありませんでした。

立派なパンフレットのような、逆に言えば、簡単な図録のような冊子が無料でもらえたのでもらいました。
主な作品はすべて掲載されていて、審査に当たった人の授賞理由や、描いた本人のコメントなどが書いてあります。

美術館の中には35分しかいませんでした。

今年は佐藤太清の生誕100周年にあたる年なので、記念回顧展が計画されています。
関西では今年の年末から来年の年明けにかけて京都に巡回して来るので、楽しみにしています。

もう少し佐藤太清の作品が見たかったと思いつつ、隣の「福知山城」のほうに移動しました。





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最終更新日  2013年03月19日 20時21分41秒
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