ココ の ブログ

晩秋(1)

晩秋(1)

 いよいよ秋も深まり、朝夕は大層冷え込む様になった。この処暇続きで余り外出はしないのだが、それでも週二回はゴルフ練習場へ通っているので近場の山の風景で秋の気配が次第に冬になって行くのが分かるものの意外と自分の家の玄関周りには注意が行っている様で行っていないのだ。と言うのは、早朝の道路風景を観がてら郵便受けを確かめに玄関先に出た処、前栽の楓が紅葉しているのに初めて気がついたのだった。この寒さで急に赤く染まったのだろう。先週は未だ真っ赤にはなっていなかった。ゴルフ練習場へ行く時には門を出ずに前栽を通ってガレージの方へ廻るから必ず目にはしている筈なのに赤くなっているのに今朝やっと気がついたのだ。それだけに綺麗な紅葉が新鮮で、秋の終える雰囲気を強く伝えている風に感じ、早速カメラを取りに部屋に戻り、何枚か撮ってみたのだった。

晩秋-001
晩秋-001

 其処へ足音を聴きつけたココが興味を持ったのか現れた。ボクの顔を観ればお八つをねだる事しかしないのに、先ほど朝の餌の後のお八つをやったばかりなので流石にそれは無く、撮影しているボクの周りをウロウロとしている。少しでも変わった事をしたり人が訪ねて来たりすると何処からともなく現れ、グルグルと周りを廻って観察するのだ。人懐っこい割には付かず離れずの距離を保っている。抱っこは嫌な様で、ボクや家人でさえココを抱えると直ぐに動いて降ろして欲しい態度をとる。だから他所の人が抱っこをしようとしてもするりと逃げてしまう。隣家の猫好きの奥さんでさえ抱っこをしようとすると嫌がって逃げる。アメリカン・ショートヘアを飼って居るから慣れている筈なのに「私が抱っこしようとしても逃げるのヨ」と妻に愚痴を言ったそうだ。飼い主にさえ抱かれるのが嫌なのだから仕方がない。

晩秋-002
晩秋-002

 ところが、夜はボクのベッドで寝るのだ。それも冬場だけだで、秋が深まって来たこの頃では寒いからなのかボクより先に二階に上がって行きベッドで寝ている。是まではベッド横の椅子に寝ていた。寒いから毛布の方が良いらしい。ボクにすれば事前にベッドを温めてくれている様なもので、ココの寝ていたベッドの中央部分が温かくなって炬燵代わりになっている。ボクがベッドに入っても大人しくしている。眠いのでジッとしているのだ。しかし、掛け布団を羽織ると、10分もすると暑苦しくなるらしく直ぐに端の方へ移動して頭だけ出して寝直す。端の方ならボクの身体に触らないので体温が上がり過ぎず、ボクが寝返りを打っても下敷きにもならずに寝て居られるのだ。そしてそのまま早朝の5時頃まで居る。ボクは夏場なら5時に起きていたが、最近では6時半か7時頃まで寝ている。

晩秋-003
晩秋-003

 だから朝の餌が遅れる事になり、待ち遠しくなったココはベッドを抜け出ると暫く部屋の中を走り回ったり、天井照明の紐を引っ張って点けたりする。騒がしくしたり眩しくしてボクを目覚めさせようとするのである。ところが、そんな事ぐらいでは慣れっこになったボクは起きなくなったので、気短かなココはじれったく成って、隣室で眠っている息子の方に行ってしまう。息子なら啼いたり暴れれば驚いて起きるのを知っているのである。起きれば、階下で餌が貰える様に成ったのだ。餌はツナ缶では無くカリカリ(チップ状のビスケットの様な餌)だ。ツナ缶は開けたり中身を入れ替えたりと手間が掛かるので簡単に与えられる方をやるのである。そして何とか餌を食べ終えると再び息子の部屋へ行き、今度はベランダに出して貰う。ベランダに出れば外の世界へは自由に何処へでも行けるのだ。

晩秋-004
晩秋-004

 6時半か7時に起きたボクは、先ずトイレに立ち、次に台所で水を飲んでから書斎の雨戸を開ける。その音を聴きつけたココは庭の高野槇の自分の指定席から飛んで来る。朝の餌の食べ直しである。やっとツナ缶が食べられるのだ。ツナ缶は80gの小さなものに切り替えた。それを二回に分けて与える。一度に全部与えると必ず残すから勿体ないのだ。それに、残った分は乾燥して不味くなり食べないまま傷むことになる。夏場だと数時間で傷んでしまい臭いがし出す。そうなるとココは絶対に食べない。贅沢というか古いものは食べないのだ。だから半分はタッパウエアに入れて冷蔵庫に夕方の餌として保存しておく。たまたまカリカリや煮干し雑魚などを誰かが与え過ぎて満腹に成り、夕方の餌時に戻って来ない時はツナ缶を与える間が無くなるから、その場合は翌朝に廻す。

晩秋-005
晩秋-005

 冷たく成ったツナ缶でも朝の餌として喜んで食べる。食べたものは腹に入って消化する内にエネルギーと栄養分になって体内を廻り身体を温める事になる。猫舌と言われるぐらいだから温かい餌よりも冷たい餌の方が食べ易いのだろう。その代わり、ココは何度も餌やお八つをねだる。一日の餌の総量は、ツナ缶一缶とカリカリを大匙4杯、煮干し雑魚を数匹ずつ数回に分けて与える。少し多い目かも知れない。だから冬場は食べ過ぎて太る。豚猫になってしまうのだ。夏場は暑くて食が進まないから正常な身体に戻る。そういう繰り返しを今年で7年ほどやって来た事になる。猫年齢は1年で5歳ほどだから今は35歳の中年猫に成った事になる。中年とも成ればこの辺りの事は何でも分かって怖いもの知らずである。かつての先輩だった隣家のモモには今では鼻もひっかけ無く成った。自分も人間と同じだと思って居るココは、ボクと同じ様に紅葉が綺麗だと想って眺めているのかどうかは知らないが、何となく気には掛かるようである。(つづく)

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