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バトルロワイアル~終わらぬ風~
この小説は非常に出来が悪いですが文句は言わないでください。
さらに重ねて注意、この小説は高見広春著のバトル・ロワイアルの世界を舞台とした二次創作です。二次創作を書き、HPに載せるのは、まったく著作権法に触れてません。ここで注意をしているのに「HPから下ろせ」とか言ったら友達と言えども書き込み禁止にします、いいですが?絶対に著作権に触れてるとか言わないでください。
では下よりお楽しみください。
バトル・ロワイアル~終わらない風~
一
「とうとう私たちだけに・・・なっちゃったね・・・」
「そうだな・・・。これから・・・どうしようか・・・」
千葉県にあるとある島の崖で、二人の男女の話し声が聞こえる。二人の話し方はまるで人が死んだ後のような、とても暗い話し方だった。
二人の体に冷たい風が吹き付ける。もう6月と言っても、夜はまだ寒い。二人の体が小刻みに震える。先程からずっとこの調子だった。
二人の名前は遠峰果奈(とおみね かな)と滝口陽(たきぐち よう)。千葉県桜市立桜第一中学校三年C組の生徒で、大東亜共和国第六八番戦闘実験、通称「プログラム」に選ばれたクラスの一員だった。
このプログラム、戦闘実験と呼ばれているが、ただ大人たちが楽しむだけの殺戮ゲームだ。政府の高官や総統が勝手に作った、中学三年生が苦しむ、分けの分からない殺し合いゲーム。いったい、このゲームが一番最初に実施されてから、どれだけの夢ある子供たちが殺されてきたのだろうか?
二人は、プログラムが開始した時、分校前で出会った。正しく言えば陽が果奈のことを待っていたのだが、とにかく合流した。果奈は混乱していたが、その混乱した果奈をつれて、その場から逃げ出した。狂った友達に自分たちの命を奪われないように。そして、二人は助け合いながら生きてきた。最初に人が死んだのはプログラム開始後おそらく十三分後だと思う。南東の方角で、単発の銃声が数回聞えたからだ。その音がまるで陸上のスタートの合図のようになり、それから人が死んでいった。もちろん二人も自分たちが死なないために、クラスメイトを殺した。いったい何人を殺したのだろうか・・・。親友に出会うことは、信頼できる者に出会うことは、出来なかった。もはや人が死ぬことに対してなにも感じなくなってしまっていた。そして残り二人までに生き延びてしまった。最後の戦闘で陽は左肩と太腿を撃ち抜かれ、すでに体は使い物にならなくなっていたが、しかし勝った、とにかく勝ったのだ。
この島での最後の銃声が鳴り響いてから、既に一日近く経過していた。しかしその事実は二人にとって非常に深刻な問題だった。このゲームでは人が二十四時間の間に一人も人が死なないと、生徒全てにつけられた首輪形爆弾、ガタルカナル二十二号が政府たちのバカ共の手によって爆発させられてしまう。
このままでは二人はあとわずかで死んでしまう。首が吹っ飛び、その首はこの島に転がり、そして他の生徒と同じ運命を辿ることになってしまうのだ。このまま時間を無駄にしてられない。後わずかしかない自分の命のことを考えながら、陽は口を開いた。
「しかし、よくここまでくることができたよな・・・」
陽は悲しげな口調で、そしてとても寂しげな口調でそう言った。今までに死んでいった親友の事や残された家族達や好きな人を思いながら、そして自分たちのことを思っているのなら当然の口調だろう。
「うん、そうだね、陽ちゃんが私を守ってくれたおかげだよ・・・陽ちゃんがいなかったら、私・・・死んでたよ、絶対」
そう言葉を返してきた。死に対する恐怖だろうか、それとも寒さのせいだろうか、果奈の体がまたブルブルと小刻みに震えている。
陽はここで気付いた――あれ?好きな人って誰だったっけ?まぁいい――
しかし、ここまで二人で生き残ってきたが、二人一緒に家に帰ることはできない。プログラムで生き残れるのはただ一人、どちらかは家に帰ることができる。しかしどちらかは死なねばならない。やはり誰でも死にたくない、しかし陽が生き残るには、果奈を殺さなくてはならない。もちろん果奈のことを殺すことなどできやしないだろう、しかしこのまま時間が経てば、時間切れで二人とも死ぬ。どちらかが死ぬしかなかった。
――どうすれば・・・・・・このまま考え付くし時間切れで死ぬか?いやいや、アホらしい――陽は少し苦笑いをした。しかしその苦笑いに気付いたのだろう。
「どうしたの?」
と果奈が話しかけてきた。
「あっ・・・いや、なんでもない」
陽はあわててそう答える。馬鹿な考えをしてたもんだ。
「そう、なら良かった」
果奈は少しほっとした様子で答えたあと、続けた。少しためらいながら。
「わたしたちさ、このままじゃ時間切れで死んじゃうよね。だから・・・私を、そこの鉄砲で撃ってよ・・・。そうすれば陽ちゃんは生き残れる」
と少し笑い気味にそう言った。陽はとても驚き、そして怒鳴った。
「何バカなこと言うんだ!お前だけは絶対に守るって一番最初に言っただろう!」
「ごめん」
そう一言言ったきり、果奈は黙ってしまった。しかし、何も手立てが浮かばない。
昔、確か一九九八年、香川県のプログラムで生徒二人、確か七原秋也と中川典子の二人が逃げ出す事に成功しているそうだが、逃げ出す事に成功した後も政府に追われているらしい。だいたい、この首輪があるせいで逃げ出すことなどできやしないだろう。そう思い陽は、ふと、首輪を触った。
そうしているうちにも刻々と時は刻まれていく。
残り二人
二
時間切れまでの時間があと三十分と迫ってきた。それはすなわち、二人きりでいられる時間が、後わずかしかないと言うことだ。陽は視線を自分の左手に落とした。二十八分と三十四秒、三十三秒・・・。
さっきの陽が怒鳴った時、すなわち十分程前から続いていた沈黙をやぶったのは陽のほうだった。
「なぁ、もうこれしかないよ。俺が死ぬよ。果奈・・・お前は生き残って夢叶えろよ。パティシエになりたいんだっけ?」
そう言ってやった。
「やめてよ!陽ちゃんがいない生活なんて想像もできないよ!それに陽ちゃんだって陸上でオリンピックに出たいって言ってたじゃない!」
すぐに言葉を返してくる。しかし陽もすぐ言葉を返す。
「いや、そうだったけど・・・」
そこまではゆっくりと穏やかに言ったが急に
「さっきも言っただろう俺もお前がいないなんて考えられない!」
と悲痛な叫び声をあげた。そして続けた。
「そんなお前だからこそ、生き残って欲しいんだ!」
果奈も泣きじゃくりながら言い返す。
「陽ちゃん・・・でも私だって陽ちゃんにだけは生き残って欲しいの!」
・・・陽は思った、ああ、こんなにも自分を思ってくれる人がいるんだな。こんな人がいない人生って悲しいよな。でも・・・じゃあ、なんだ?二人で死ぬか?(時間切れまであと十分だしこのままいけば、すぐ死ぬ)そして、一番最初から思っていたことをとうとう口に出してしまった。「なあ果奈、俺も、お前も、二人で支えあってきた。だからこそ、ここまで生き残れた。でも俺かお前、どちらかがいなくなれば、支えがなくなり、もう片方も倒れる。ってことは死ぬんじゃないかな?俺たち・・・どっちにしろ、死ぬんじゃないかな・・・?」と本音を漏らしてしまった。そしてその後バカなことを言ったと思い
「ごめん」
と言った。ああ、よくこんな恥ずかしいセリフ言えるよな・・・。キザ野郎じゃんか。恥ずかしくて何も言葉が言えなくなった。でも果奈と幼馴染で良かったな。そう思っていた。すると果奈は答えた。
「そうかもしれないわね。ねえ陽ちゃん、六年生のときの事を覚えてる?」
とたんに思い出の話になった。何故こんな話になったのかは分からないが。
「・・・二人で映画を見に行ったときか?」
「そう、あの時さ陽ちゃん私の事助けてくれたよね。」
それが一体何だと言うんだ。あと5分で時間切れだぞ?そうか、死ぬ前に思い出話か。だったら答えないと。
「うん。ポップコーン事件だろ?」
(その時の事件はこうだった。四年前の夏休みのある日、二人でそのころ話題の映画を見に行っていたときに、いちゃいちゃしていると言う分けの分からない話で近所の中学生に絡まれた。それを陽がのしてしまったのである。よくありがちな話である。なぜポップコーン事件かというと、最後に中学生にポップコーンかけ、中学生をバカにしたからだった、それを同じクラスの新聞係に目撃されていて、ポップコーン事件と名づけられてしまったのだ。ああ、懐かしい話。他にも似たような感じのこといくつかあったかな、今思うとポップコーンが勿体無い・・・)
「で、それがどうしたんだ?」
すると少し頬を赤くしながら言い始めた。
「あの事件の時の陽ちゃん、かっこよかった。それまでは陽ちゃんとは、ただの幼馴染だと思ってたの。普通の友達よりは仲が深かったけど。でも、あの事件がきっかけで、陽ちゃんに惚れちゃったの、そう、なんでかわからないんだけどね。陽ちゃん・・・ずっと好きだった・・・」
・・・それはあまりにも切ない告白だった。本当だったらもっといい場所で、たとえば体育館裏や近くの公園で・・・そんな風になっていたはずだった。こんなことにさえならなけば・・・
「えっ・・・?」
陽の頭の中には疑問符が浮いていた。なぜなら陽も果奈のことが好きだったからだ、そんなこと、このゲームが始まってから、すっかり忘れていた。果
奈を守るのに必死だったから。そうだった、自分は果奈が好きだったんだ。
「陽ちゃん?」
何にも答えなかった陽に果奈は話しかける。当然少しドキドキしながら。そしてさらに聞く。
「陽ちゃん、私のこと好き?」
また頬が少し赤くなった。そして陽も頬を赤らめながら
「うん」
と答えた。
果奈は少し笑った。
残り二人
三
時間切れまで残り三分をきっている。二人の様子は先ほどまでとは違っていた。お互い手をつないでいる。場所が島の崖ではなければ、とても平和なカップルに見える。ただそう、見えるだけだったが。
残り二分ジャストになったとき、陽が口を開いた。
「なぁ果奈、お互いがお互いを好き。どちらかが死ぬしかない。でもどちらも相手とは別れたくない。じゃあどうする?」
じゃあどうする?と言われたとき、果奈は既に考えをまとめていた、先ほどから考えていたが言わなかったことを、もう時間も無いので言うことにした。
「二人とも死ぬ・・・しかないんじゃないかな?」
にこりと笑ってそういった。もう死に対する恐れがなくなっている。二人が天国で会えることを信じているのだろう。実際どうなるかは分からない。
「そっか、俺は果奈に生き残って欲しいけどさ。しょうがないよ、果奈の思いといっしょに・・・」
もっと国語が得意だったら、これを彼女の気持ちに殉じると言えただろうが、彼は国語の教科が一番苦手だった。
二人とも考えはまとまっていた。もう支えが無くなったら生きていけないから、だったら二人で・・・。
残り時間は既に一分をきっていた。
「陽ちゃん、恋人になったんだから・・・一回ぐらいキスしようよ、いいでしょ?」
もう恐れは全て消え去っている。なにも怖がるものは無い。
「ああ」
陽もそれは同じだった。
二人は最初で最後の口付けを涙を流しながら交わした。甘かった、どんなものよりも甘かった。その時間が永遠の時間に感じられた。
二人は最後に耳の中にこもった爆音を聞いた。これが二人が聞いた最後の音だった。
先ほどと変わらない風が島全体に吹いていた。この風は永遠にやむことは無い。二人の恋を歌うような風・・・・・・
大東亜共和国第六八番戦闘実験終了、優勝者なし
Web拍手お願いします。一言だけでも感想欲しいです。
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