かまたきのおまけ

かまたきのおまけ


 窯を焚いているときにいつも思うのはこの膨大な熱量ってもったいないなぁ、何か使えないものかな、ということだ。このことは窯焚きする人はみんな多かれ少なかれ感じることのようで、穴窯や登り窯を焚いているときに時々そんな話題になる。寒い冬には窯に近づいて暖をとるのはまああたりまえである。すごそうなのは煙突からの排熱を何とかうまく導いて風呂が沸かせないだろうか、というアイデアだが、これはあれこれ考えたがまだ実現できそうもない。それでみんなよくすることは、煙突で素焼きなど低温のものを焼く、ということと、やはり何らかの料理かと思う。そんな窯焚きの余得、とでも言えるいろいろな楽しみについて考えたことや、試したことをここでは紹介してみます。


その1 ポトフを作る (02.8.19)

ポトフ

 これは簡単。思いついて急遽あるもので作った今回は、いただきものの地のキャベツとタマネギ、ジャガイモ、それにフリーザーにあった隣町の美山地鶏。さらにニンニク、ローズマリー、ローリエ、オレガノにお酒、塩、こしょう、コンソメを適量加えてルクルーゼに放り込み水をたっぷり入れて窯の上へ。
 今日は灯油の窯なのですが、この窯は蓋が煉瓦の薄い方向に一枚なのでかなり熱が逃げます。このことはぼくにとってはやきものの上ではデメリットですが、料理にはグッド。1220度で窯焚きが終わって火を止めたのですが、それから食事を済ませ、一休みしてから思い立って準備を始めました。用意が出来たときにはすでに窯の温度は900度くらいに落ちています。この状態で鍋を蓋の上に置くとしばらくして沸騰しました。強すぎて吹きこぼれないように鍋の下に窯道具の耐火物をかませます。温度が下がってくれば耐火物を取り直接蓋の上に置きました。様子を見ていると600度くらいの地点ではまだくつくつと煮立っていました。蓋を開けるまでそのまま冷ましました。かなり分厚いルクルーゼのお鍋は優しい味に仕上がるのでこういう煮込み料理には最高です。まったくこれだけで数時間後には柔らかく、みんな味が混じり合ってしみじみ美味しいポトフが出来上がりました。


その2 パンを焼く(02.8.19)

 最近パン作りをしてみたい、と思うようになり天然酵母によってパンを作る本を買いました。よくあるレーズンやカボチャなどの酵母ではなくパンそのものの原料である小麦自身の酵母で、というところがおもしろそうだと思ったのです。
 初夏から酵母を培養し始めて、ようやくいい状態の元種が出来上がりました。そして先週初めてのパンを焼き、今日がまだ2度目です。それでも前回で一次発酵、二次発酵の感じも少しわかり、今回に生かすことが出来ました。
 窯が250度くらいになったときにパンを入れられるように時間を逆算してパン生地を準備します。材料は冷蔵庫に寝かせてある元種、小麦粉はオーサワジャパンの国産南部地粉、奄美の天然塩、粉末の黒糖、家で作っているカスピ海のヨーグルトを適当に混ぜてこねました。今回は窯の冷めが予想外に早かったために二次発酵の時間がとれなくなりそうで、途中で窯の側に置いて熱を利用しました。いい状態で発酵した時にはすでに窯は220度くらいになっていました。普通の窯出しにはまだ早いのですが、蓋を開け、軍手に革手袋を重ねて窯の一番上の品物を出しました。ここにパン生地を置きます。

パンその1

 水分が必要なので生地のまわりに少し水をまき、また水を入れたぐい呑みを側に置きます。すごい水蒸気が出るのですがすぐに蓋をします。このまま30分。
 温度計は194度。のぞいてみるとパンはふっくらとふくれています。少し焦げ色がたりない感じでしたが、あまり時間を掛けすぎると乾燥してしまいそうな気がしたので、これでよしとしました。

パンその2

 切ってみると気泡もきれいにそろっています。もちろん今日のばんごはんはポトフとパンです。柔らかく、また味のほうも前回のような酸味はなく、癖のないパンでした。かなり上出来でしたが、ちょっとむっちり感が強い気もしました。もう少しよく熱が通った方がよかったのでしょうか。やはり250度くらいで入れればもっと焦げ色も付き皮がぱりっとしたかもしれません。次回の楽しみが出来ました。


その3
また何か出来たら書き込みます。


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