◆りく兄の入院

◆りく兄の入院◆

  りく兄、1歳7ヶ月のある日のこと。

  その晩、夕食の餃子をほんの少ししか食べなかったりく兄。

  でも保育園で疲れていたのか、すぐ眠ってしまった。

  その当時、甘い物が嫌いでジュースさえも飲まない子供だった。

  朝方目を覚まして泣く。いつものようにお茶を飲ませたら、泣きやみ、また眠る。

  でも朝になっても起きない。

  おかしいな、と思ったけど朝方起きたから眠いんだろうなと思って、私も仕事を休む。

  また起きて泣き、お茶を飲んでは寝る・・・

  しばらくして、吐く。

  ???私はよくわからないままりく兄を見る。

  名前を呼んでも私を見ない。目の焦点が定まらない。

  怖い怖い怖い・・・

  どうしたの?

  そのまま小児科に連れて行った。

  先生から「お母さんすぐ入院よ」と言われ、

  救急車でこども病院へ。

  小児科で点滴の処置をしてもらい、救急車でも呼びかけてくれる。

  子供さんがりく兄と同じ保育園の看護婦さんが付いてきてくれて心強かった。

  救急車でも茶色のものを吐いていた。

  こども病院に着いて、入院の手続きをしていたら、元気な泣き声が聞こえてきた。

  ほっとした。

  4日間の検査入院。感染症センターでの孤独な入院生活だった。

  結局は異常なし。

  食べる量が少なくて低血糖症になったらしい。

  先生からは「食べれない時はお菓子でもジュースでもあげてください。

  一度こういう症状が出ると5歳くらいまでは油断できません。」

  と言われた。

  ・・・甘い物嫌いなんだもん。

  でもそれから、甘い物もジュースもどんどんあげた。

  私のせいで、死にかけたりく兄。

  今ではチョコもジュースも大好物。

  やっぱり子育ては気が抜けない。

  今でもお腹がすくと「吐く~」と言うのだ・・・    

                          2002・8・19記


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