キータンのひとりごと~昭和せつなく懐かしく

キータンのひとりごと~昭和せつなく懐かしく

PR

×

Profile

キータン.

キータン.

Category

■CONTENT■

(776)

昭和の懐かしいお話

(36)

ガキの頃

(28)

学生の頃

(4)

社会人の頃

(0)

流されゆく日々

(4)

旅の日々

(0)
2007.01.21
XML

121.gif

怒る先生の叱り方にはいろいろあった。

出席簿の角で頭を叩くオナゴ先生、全然力が入っていないのだが
ゴチン、これが無性に痛かった。
「あらっ、ゴメン、痛かった、痛かったら反省することね」

こぶしでゲンコツをつくって頭に置いてぐるぐると回すヤセの先生がいた。
そんなに痛くは痛くはないのだが、回しながらの先生のブツブツが胸に刺さった。
「先生から叱られているおまえを見て、おまえの両親は泣くだろうな」とか
「おまえのおやじさんは真剣に働いている。おまえは叱られている」とかね。


それだけ生徒のことを気にしていてくれたということだろうね。

「手を後ろで組め、歯を食いしばれ、両足を広げろ」
ヤツにそう言って、横っつらを手でヒシッと張つる先生がいた。
兵隊あがりのその先生、時には、ゲンコツでこづくこともあった。

そこまでしなくてもいいのにと、私も思ったことがある。
そう思いながら先生を見た。
先生は泣いていた。涙を頬に浮かべながら泣いていた。

夕暮れ、当番で遅くなった私が帰ろうと校門を出た。
私の前にふたつの黒いシルエットが歩いていた。
先生とヤツだった。

夕陽の中にふたりのシルエットがきらめいていた。

学校一のワルだったヤツに対する叱り方を先生は知っていたのだろうか。

卒業式の日、式が終わると、ヤツは先生のところに駆け寄っていた。
「先生のおかげで無事卒業できました」
ヤツは人目をはばからずに大声で泣いていた。先生も泣いていた。

歳をとると、なせか、叱られた先生ばかりを思い出す。

褒めてくれる人はいる。おいしいものを奢ればすぐに褒めてくれる。

そう、歳をとって何が寂しいかと言うと、叱ってくれる人がいなくなるということだ。
最近、どこからかチョークが飛んでこないかとボールペンを鳴らすようになった。ああ。


banner_03.gif

←ランクアップのために良かったらクリックして下さいな!






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.01.21 09:54:31
コメント(4) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: