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2003年12月22日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
さて、「英国政治ウォッチング」第2回のテーマはこれ。

「二大政党制」

「英国の二大政党制による政権交代は、健全な民主主義を発達させてきた」
と日本では考えている人が多い。
特に民主党系の方々は、事あるごとにこれを言いますな。

今日は、これが全くの幻想にすぎないことを説明する。

日本からイギリスに旅行に来た人は、
すぐにイギリスが日本よりはるかに遅れた社会であることに気づき、愕然とするだろう。

鉄道は時間通りに来ることはほとんどない。

時間通りに到着することはほとんどない。
よく脱線する。鉄道に乗ることは命がけである。

医療は無料だが、その対応の悪さは常に社会問題である。
盲腸の疑いで病院に担ぎ込まれた人が、
冷房のがんがん効いた待合室で、8時間待たされる、
なんてことは普通である。

教育制度はどうか?
ほとんど崩壊である。
大学に入ってくる新入生は、
日本では想像もできないくらい知的レベルが低く、
常識的なことも身についてない。

日本なら中学生の教科書並みの知識の確認から始まる。
独立行政法人化された大学は、
その8割が赤字で破産寸前だ。
(うちの学校は「勝ち組」ですがね)

イギリスはどの国よりも先駆けて社会資本を整備した。

しかし、実態は19世紀のままメンテナンスされていない。
ヨーロッパの平均よりも、はるかに老朽化してぼろぼろである。

いったい何がイギリスをこんな国にしたのか?
はっきり言わせてもらう。

「二大政党制」である。

今、イギリスでは通常国会が行われているが、
先日、野党保守党はこんな風に主張していた。

「鉄道を整備する必要があるのか?
それよりも先にやることがあるのではないのか?」

今、ブレア労働党政権は、鉄道、特に線路の改修に多額の投資をしようとしている。
なぜならここ数年、多数の死者を出す鉄道の脱線事故が多発したからである。

この事故多発のそもそもの原因は、
サッチャー保守党政権時代に、
10年以上にわたって鉄道インフラの整備を棚ざらしにしたからに他ならない。

ブレア政権は、保守党の尻拭いをしているにすぎないのだ。

しかし、もし次回の総選挙で保守党が政権を獲るようなことになると、
鉄道インフラの整備は再び全面的にストップするのは明白だ。

イギリス政治というのは、二大政党制下で、
一方が政権を獲ると、もう一方がやってきたことを全部ストップする、
またもう一方が政権を取り返すと、今度はストップされてたことをやり直し始める。
こんなことを100年以上繰り返してきたのだ。

イギリスでは選挙の際に出される「マニフェスト」で、
一方の政党はもう一方の政党とほとんどすべて違う政策を提示する。
違いを際立たせることに一生懸命になるわけだが、
これはもうとにかく相手と反対のことを出して、
それにもっともらしい理屈をつけて
ただペラリンコ、ペラリンコとしゃべっているだけである。

結果、政策の長期的継続性というのが、全くないのだ。
そして、イギリスは100年前からほとんど何も変わらない
古ぼけた国になってしまっている。

要は、イギリス政治とは口だけ。
マニフェスト中心に政策論争をしているというが、
そりゃ議論だけはしているよ。
でも、政策実行力ははっきり言って、
ほとんど0点である。。。。。

実はイギリス人自体、このことははっきりと自覚していて、
英国では常に総選挙での「比例代表制」導入による多党制化が議論されてきているのだ。

日本では総選挙での民主党の躍進によって、
いよいよ二大政党制の実現かと期待が高まっている。

しかし、二大政党制になれば、物事はすべてうまくいくとは限らない。
これは問題の多い制度なのであり、慎重に考えねばならない。

そこで明日は、
今年最後の「かみぽこ政治学」として、
日本で二大政党制を機能刺せるための、
1つの条件について論じてみたいと思う。







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最終更新日  2003年12月23日 12時18分18秒


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