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2003年12月26日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
「たけぽん」と酒を飲んだ。

たけぽんは、大手総合商社たこちゅー商事繊維部門勤務。
わたしと会社の同期入社である。出身大学も同じ。
ただし、知り合ったのは会社に内定後。
付き合いはもう16年になる。
わたしは鉄鋼部門にいて、部署がぜんぜん違うのだが、
ずっと個人的に付き合ってきた親友である。

今日は、酒を飲んだときに彼が話した、ちょっといい話について書こうと思う。
今日の話には、ある大学のゼミの子達がでてくる。

「ひょっとして俺たちのこと?」
という人もいるかもしれない。

これから書く話は、たけぽんから聞いただけなので、
細部は正確ではないかもしれないが、
いい話として書こうと思うので、
多少は許してほしい。

たけぽんは、たこちゅー商事繊維部門で
最近、インターネット上でのTシャツのオークションの商売をやっている。
その商売は、
Tシャツのデザインをネット上で募集して、
アクセスした人に投票してもらって、


商社は元来、
こういう末端の小売は得意ではないのだが、
時代は変わった。
よく世間で言われていることだが、
ただ商品を右から左に流すだけでは


その商売に目をつけて、
ある大学の経営学部のゼミの学生たちがたけぽんに接触してきた。
ゼミの課題として、
たけぽんの商売の「宣伝」を学生でやって、
その宣伝効果を検証したいという。

学生がたけぽんに提示した「宣伝」のアイディアとは、
300人の学生を集めて、
たけぽんのネット・オークションのサイトのTシャツを着て、
日中の渋谷の街中で鬼ごっこをやるということ。。。。

なんとも思いつくことが学生らしいのだが、
たけぽんはこの話、乗った。

しかし、このイベントの打ち合わせの過程で、
たけぽんはプロの商売人根性を学生にまざまざと見せつけることになる。

まず、300人の学生が着るTシャツだが、
そもそも宣伝用Tシャツは、「赤色」のものが会社に在庫としてあった。

しかし、学生たちは、「緑色」のものを新たに300着手配することを望んだ。
なぜなら、緑はその大学のスクールカラーであり、
「学生たちのモティベーションが上がる」
というのが学生の主張だったのだ。

たけぽんの答えは「NO.」
「商売にモティベーションが高いとか、低いとか関係ない。
儲かるかどうかだけです。
今回のイベントで、どれくらいサイトへのアクセス数が上がって、
どれくらい売り上げが上がるかを予測して、
それからTシャツの費用を引くと、
儲けは出ない。
儲けの出ないことは、商売としてはやれない。」

と、具体的に数字を出して学生に説明して、
一歩も譲らなかった。

結局、Tシャツは在庫の「赤色」のものを使うことになった。

たけぽんが商売人としての姿勢を貫いたことで、
次第に学生たちの意識も変わってきた。
できるだけコストを下げるにはどうしたらいいのかを考え始めたのだという。

例えば、イベント告知のビラを印刷するのに、
自分の父親の仕事上の付き合いを利用して費用を安く上げようとするなど、
コネを使ってやりくりしようとした。

この学生の動きに対して、
ゼミの教授がたけぽんにクレームしてきた。
「コネを使ってうまくやろうとするのは、
大学での教育の一環としてはふさわしくないのではないか。」

たけぽん、ここでも一歩も譲らず。
「いえ、我が社としては、
ありとあらゆる手段でコストダウンを図り、
儲けを追求するのは、
いいことだと考えています。

それが商売です。

この学生の自主的な動きは評価すべきものです。」

教授も引き下がらざるを得なかった。。。。

「300人の学生による渋谷での鬼ごっこ」という
とんでもない宣伝イベントは、成功を収めたという。

いいかげんにあしらって会社のいいところだけを見せてもよかっただろうに、
教授や学生に一歩も引くことなく、
自らの商売人としてのプロフェッショナルな姿勢を貫いたたけぽんに、
わたしは少しうれしくなったのでした。

しかし、たけぽんは最後にこう言っていた。

「いやあ、学生もなかなかやるよ。
警察との交渉とか、任せてたけどちゃんとやったし、
なにより、300人も集めたのはすげえよな。」

ふと、うちの学校の「暴走特急女」T子を思い出したが、
今の若い子だって、なかなかのもんだ。





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最終更新日  2003年12月26日 10時20分13秒


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