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2004年05月18日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
さて、たまには研究のことも書かんとね。(笑)

指導教官のドン・キーンに会ってきた。
用件は2つ。

1つは、
先月の「ザ・政治学会年次総会」
で発表したものについて、
その後自分なりに思いついたことを付け加えて
書き直してみた。
それを彼に提出すること。


最近、ちょっと思いついたことがあるのだ。

新しい発見とでも言おうか。

私は「日本の官僚制」を研究してるのだけれど、
官僚制については、
世界でも日本でも
ものすごい数の人が研究して
議論を積み重ねてきている。

その議論の積み重ねの上にできあがった
官僚とはこういうもんだっちゅう
理論とかモデルとかがあるんだけど、
それらの正反対、みたいな仮説モデルを


ただ思いついただけじゃない。
証明も十分可能。
そのケーススタディになる実例も
いくつかある。

やっとたどりついた


何度かここで書いてきたかもしれないけど、
PhDの研究というのは、
「オリジナリティー」と「学問への貢献」
を求められる。

特に私はもう1人の指導教官・ソフィアから
そればっかり厳しく聞かれ続けてきたのだけど、
正直、これまでなかなか「これがオリジナリティだ!」
というものが見つからなかった。

それは当たり前って言えば当たり前の話で、
私は大学院に入ってまだ修士1年PhD2年しかやってない。
元々学部は文学部で、商社で8年働いて大学に戻った。
そんな程度の奴が、オリジナリティがどうのって言ってもねえ。

そんなん無理やわ、とぼやきたくもなるのだが、
なんせソフィアのババアがだね、
「細かい話は聞きたくない。
私が聞きたいのは貴方のオリジナリティだけ」
と言うので、
しゃあないから何か読んで
書いて持っていく。

それを見て彼女は
「いいんじゃない」
と言うんだけど、家に帰ってまたなんか読んでみると
「あ、これもう人がやってる。オリジナルじゃないやんけ」
ということに気づいて何かまた書き直す。

もう一度それを彼女に持っていくと、また
「いいんじゃない」
と言う。でも、またなんか読むと
それもだめだとわかって書き直す。

そんなこんなうちに彼女はイタリアに長期出張しちゃったんだけど、
まあ、そういう官僚制のモデルというか仮説について、
人の論文を読んでは書き直し、読んでは書き直しが
2年以上も繰り返されていたわけだ。

まあ、PhDの初期におけるそういう作業については、
私の大学の先輩でもある「山田三丁目」さんが
詳細に書いてらっしゃる。
留学のあらすじ(その2)

楽天に新しい機能が付いたことでもあるし、
先輩の文章も合わせて紹介しようと思います。

それで2年半の間、うんうんとうなり続けて
やっとこれはいけるのではないか、
というオリジナリティに溢れた(ように見える)
仮説に行き着いたのである。

それがどんなものかは、
申し訳ないが企業秘密ですけど。

まあそれで、私はそれを忘れないうちに、
A4の紙2枚分、カチャカチャとパソコンをたたいて
文章にして、ドン・キーンに見せたのである。

ドン・キーンの研究室で。

私「ザ・政治学会ベスト・ティーチャー賞おめでとう」

ドン「いやいや。ベスト・ティーチャー賞も、
金を1ポンドもくれないしね、
学校に帰れば雑用ばっかりで
めちゃめちゃ忙しいしさ。。。」

私「まず、この論文読んでくれ。
今月中にでもコメントちょうだい。」

ドン「これはどうする?」

私「うーん。あんたがみて問題なければ、
今のところ、『ザ・政治学会』のPhDディスカッションペーパー集
にでも投稿しようと思うんだけど」

ドン「いいアイディアだな。お前は最高だ!」
(始まった。。。いつもの、「お前は最高だ!」)

私「ところで、もう1つ」

ドン「なんだ?」

私「これ見てほしいんだけど。
ちょっとね、日本の官僚制の新しい仮説モデル、
考えてみたんだけど。。。」

私は、A4の紙2枚を取り出して、彼に渡した。
ドンはそれに目を通す。

ドンの顔つきが変わった。
いつになく、真剣な目。。。

ドン「ほう。。。なるほど。
いいんじゃねえか。これまでの議論の反対だな。」

私「だろ?」

ドン「証明できるか?データはあるか??」

私「できると思う。もちろん文献だけでは足りないかもしれない。
役人のインタビューとか必要だろうね」

ドン「ほう。。。。そうか。。。。なるほど。。。。」

ドンは再び紙に目を通して、じっくり読み直している。
結構インパクトがあったようだ。

それにしても、ドンが

「お前は最高だ!」

と言わない。言ってくれない。
いつもは笑いながらそれしか言わないのに、
今日は笑わない。。。

やっぱりあれだよね。
「お前は最高だ!」ってのは、
ただの励ましであって、
これまでの私ってのは、
まだ論評にも値しないってレベルだったんだろうね。

初めて論評に値するとこに来たってことだろうか。

さあ、今日からまたがんばっていきましょう!






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最終更新日  2004年05月19日 19時49分01秒


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