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2004年07月06日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
私も人間をやって36年目になるわけだが、


ユキちゃんはじめ、
真面目に一生懸命やってらっしゃる方には
本当に申し訳ないのだけれど。

これは貴方たちの責任ではないのだよと
最初に断った上で、今日は書きたいと思う。

この選挙がおもしろくない理由は、
与野党間の論戦が何もないことに尽きる。


しかし、この2つの問題、
はっきり言って争点になってない。

今国会で成立した「年金改革法」は
確かに国民からの批判が強い。

じゃあ国会での野党・民主党のそれへの対応はなんだったか。
ひどいもんだったじゃないか。

じゃあ、この参院選で民主党は「年金改革法」に対する
しっかりした対案を提示できているのか。
誰一人としてできていると思ってないだろう。

じゃあ今、選挙で年金問題はどう論じられているのか?

岡田民主党代表「小泉首相はいいかげんだ!」


突き詰めると、要するにこういうことでしょ。

誰も「年金問題をこう解決する!」
という提案をしてないのに、
どうしてこれが争点なのさ?

私は素朴に思う。



元々外交ってのは、
相手となる外国があって成り立つものであって、
日本一国の都合だけで全てを決められるものではない。
外交はその意味で、本当に選挙の争点にはなり得ないのである。

先月、英国では地方議会選挙があったが、
トニー・ブレア率いる労働党は敗北した。
敗北の原因の1つは「イラク問題の対応」ということだ。

しかし、英国の政治関係者でこの労働党の敗北が
来年と予想される英国総選挙で
労働党が敗北するかどうかに直結すると見る人はいない。

総選挙では「外交」が争点になることはなく、
「内政」が争点になると誰もが見ているからだ。

現に、野党保守党のマイケル・ハワード党首は
今回の選挙結果を受けて「イラク問題」に対して
政府攻撃を強めることはなかった。
むしろ、「内政問題」に議会での論争を集中したのである。

英国においても、国政選挙で「外交」は争点にはならないのだ。

逆説的だが、今回はあくまで地方選挙だからこそ、
「外交」が争点化したといえるだろう。
選挙の結果で政府に政策が変わるということが
ないことをわかっているからこそ、
英国民はちょっとブレアさんを懲らしめてみようと
思ったということだ。

まあ例えば、岡田さんが首相になったとして、
いきなり世界の首脳のお歴々を目の前にして、
今、演説していることをそのまま言えますか?

できるわけない。

岡田さん自身もそのことはわかっている。

「かみぽこぽこ」では以前、

「野党が強くなって政権の座が近づき、
自民党が弱くなるほど防衛政策は前進する」

と私の先輩PhDで安全保障のエキスパートが
学会発表したことを紹介したことがある。

岡田さんは、まだ政権の座が近くないと知っているから
好きなことを言っているだけなのだ。

イラクで日本ができることは限られている。
私自身、それにもろ手を挙げて賛成ではないのは
ここに何度も書いているが、
残念ながら現実的には選択肢が限られた中で
どうするかを考えるしかないのだ。

ところが、民主党が言っていることは、
限られた選択肢の外のことである。
ただ、選挙ではそのほうが有権者への
アピール度が高いし、
与党を攻撃しやすいから
言っているだけなのである。

こんなのは争点でもなんでもない。

要するに今回の参院選は史上まれに見る

「感情むき出し、中身空っぽ選挙」

だと思う。ユキちゃん、ごめんね。(笑)
これは個々の候補者の問題ではなく、
党首脳レベルの責任だと思うよ。

この「感情むき出し、中身空っぽ選挙」には、
もう1つの理由があると思う。

経済政策に対する論戦が全くないからだ。

確かに日本の景気は回復してきたと思う。
しかし、景気が回復してきたら争点にならないのか?

もし、岡田さんが、
経済論戦を与党に挑むと、
与党を利するだけだと思って
黙っているのだとしたら、
それは大きな間違いだ。

私は経済学は素人だけど、
ざっと思いつくだけで
日本経済には
いろんな問題があるじゃないか。

大体与党が

「景気回復は構造改革の成果」

と言っているが、
それ自体が本当にそうかと思う。

今回の景気回復は
中国向けの輸出が好調で、
それに誘発される格好で動きが出てきた
企業の設備投資が牽引しているものだろう。

まあ、確かに中国向け輸出をしている
企業の業績は回復しているよ。
リストラも続けているしね。

でもね、それ以外はどうなのさ。
産業間や企業間、個人の間の格差は
前より大きくなっているんじゃないの?

都会と田舎の格差も
前より大きくなったんじゃないか?
産業の発達してない田舎は
景気回復と政府が言っても、
何も実感がないんじゃないか?

景気回復は構造改革の成果と言っても、実際は
衰退産業の低生産性、硬直的な労働市場、
高い失業率、規制、高齢化などの、
たくさんの構造問題は
何も解決していないのではないのか?
それでいいのか?

ただ、たまたま隣の国で大変な需要があったから、
一息つけたというだけじゃないのか。

隣の国の経済が減速したら、
いっしょに日本もおしまいじゃないのか?
それではいけないんじゃないのか?

私は素人だぞ。
素人でもざっとこれくらい思いつくわけだから、
野党はもっと景気回復の中身について
突っ込んで論争を挑まないとだめだと思う。

景気がいいからといって、
野党が経済論戦を挑まないのは、
はっきり言って怠慢だと思う。

また英国の例を出して申し訳ないが、
英国は今、経済の状態がいい訳だ。

しかし、経済の状態がいいからといって、
経済論戦がなくなることはない。

ブラウン蔵相が

「経済の状態が非常にいい。
だから、教育と医療に財政を積極的に投入する。
それでも、財政赤字を心配することはない」

と自信たっぷりに言えば、
保守党ハワード党首は

「積極財政は、必ず財政赤字を拡大させる。
経済の好調を維持するには、
減税と行政の効率化しかない」

と反論する。
たとえ景気がよくても、
その中身がどうあるべきかという
論戦が尽きることはない。

日本の政治家は、
もう少し真面目に継続性を持って
政策に取り組んだらどうなのか。

真面目に継続性と言えば、
そういえばマニフェストはどうなったんだ?
マニフェストは??

あれだけ、前回の総選挙で話題になったのに、
もう今回は話題にならないのか。

各党ともマニフェスト出してはいるよね。
でも、マニフェストに則った選挙運動は
明らかにやってない。

これじゃだめだろう。。。

私はかつて、
英国でマニフェストが全く機能してないと書いた。

しかし、英国では100年以上、
マニフェストをコツコツ作り続けて政策を訴え続けている。
その真面目さ自体は評価すべきだろうと思う。

日本では、マニフェストはわずか1回話題になっただけで
どこかへ行ってしまったようだ。

マニフェストはいいと言って始めたわけだから、
たとえ有権者に受けがよくなくても、
もう少し続けていかないと。。。

日本の政治家は、
有権者の受けを狙うことばかり考えるのでなく、
もう少し真面目にコツコツ継続性を持って
1つ1つの課題に取り組んだらどうかと思う。

私は、英国の政治も問題だらけだと思うし、
英国の政治家が日本の政治家より
優秀だとも思わない。

しかし、少なくとも
英国の政治家は、
日本の政治家より、
もう少し真面目にやっていると
思わざるを得ない。





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最終更新日  2004年07月06日 22時06分26秒


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