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2004年12月12日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
さて、「かみぽこ政治学」です。

帰国中の私はいろんな人と会っているのだけど、
今日の発想を私にくれた人はこの人。

かわぽこ。

ビジネスのために
イスラエルから日本に「出張中」の彼と
先日食事をした時に発想をもらった。

以前、「外国人地方参政権付与の問題」について
書いたことがある。



「外国人に参政権を与えることは、
国の支配権を与えることだ」

ということを反対の理由としていることを書いた。
あの時私は「左翼のロジック」を使って、
頭の体操を試みたのだけれど、
基本的に、私はこの反対の理由はよくわかる。

しかし、この方々たちは、
どうしてこの発想を
もう一歩前に進めてみようとはしないのだろうか。

「国の支配権を奪われる」
というふうに思うなら、それを逆転させて、

というふうに考えてみないのだろうか。(笑)

いや、私は真面目に言っている。
例えば、こんな話はどうだろう。

二重国籍者。

二重国籍者とは、

外国籍も保有する人のことである。

両親の一方が外国人であったり、
両親が日本人でも外国で生まれたりした人は、
外国籍も与えられてしまうことがあるのだ。

この二重国籍者は、
「国籍法」によって20歳になると
日本国籍か外国籍かどちらか一方に選択する義務がある。
但し、これは昭和59年(1983)年の法改正によって決まったことであり、
1985年以前に生まれた人に対しては選択の義務は生じない。

まあ、日本政府は1985年以降「国籍法」に関して、
規制を強化して成人後の二重国籍保持を
事実上認めない方針であるということである。

法務省は日本国民の二重国籍保持を認めない理由を
以下の通りの弊害があるからだという。

(1) 二重国籍者については、主権国家が国民に対して有する対人主権が重複して及ぶため、外交保護権の衝突等国際的摩擦を生じる可能性がある。
(2) 二重国籍者たる日本国民が同時に属する外国の軍事的役務につくことは、わが国にとって好ましくない。
(3) 特定国との二重国籍者が増加すると、これを経由して、外国がわが国に不当な影響を及ぼす可能性がある。
(4) 国際関係が緊張すると、二重国籍者本人にも不幸な事態が生じ得る。
(5) 我が国に帰属意識を有しない形骸化した又は便宜的な日本国籍が増加する。
(6) 二重国籍者が属する各国の権利・特権を行使し得ることは、日本の国籍のみを有する通常の日本国民との間に、法律上の不公平を生ずる。
(7) 二重国籍者は、各国に別個の名で登録し、別個の旅券で二国間を自由に往来することが可能となるので、これを悪用して適正な入国管理を疎外する、重婚を行う等の弊害が生じ得る。
(8)なお、「人は、一個のみの国籍を有すべきである。」との国籍唯一の原則は、国籍立法の理想として国際的にも承認されているところである。
(以上、こちらのHPから引用させていただきました。
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Forest/4037/citizenship/homusho.html )

まあ、法務省の主張は理解できなくはないのだが、
ちょっと時代遅れだよなあという印象である。

なによりまず、(8)なのだが、
現状認識として明らかに間違っている。

なぜなら、「二重国籍を容認する」という方向が、
世界の潮流だからである。
G8の中で基本的に二重国籍を認めていないのは
日本だけであるし(ドイツだけが若干条件付のようだが。。。)
20040年現在で世界の約100カ国が
外国に帰化する国民の二重国籍を容認していて、
これは年々増加しているのである。

「二重国籍を容認しない」
という方向で規制を強化しているのは、
世界の流れに明らかに反しているのである。

日本にも、この「二重国籍者を容認しない」という
「国籍法」の規定を
撤廃させようとする運動がある。

それは主に、
個人の活動範囲が国境を越えるのが当たり前になる、
国際結婚が増える一方であるという現状の中での
人権の尊重という観点から、
二重国籍を容認すべきだという主張のようである。

この主張は非常によく理解できる。
しかし、今日私はこれとは別の観点から、
二重国籍容認論を展開してみたいと思う。

それは、最初に述べたように、

「外国の支配権を奪う」

ために、戦略的に日本と外国の二重国籍を容認すべしという論である。

11月のアメリカ大統領選の報道をTVで観ていたとき、
私は1つのニュースに注目した。
それは、

「ロンドンの投票所でアメリカ大統領選に投票する人たち」

を報じたニュースだった。

「アメリカ人であれば、外国に住んでいても
アメリカ大統領選に投票できる。」

という事実は知らないではなかったが、
改めてそのニュースを観て、
ふと考えた。

通常外国から大統領選に投票するアメリカ人は、
仕事などの事情で外国に来たアメリカ人だと思いがちだが、
それだけではないよな、と。

両親がアメリカ人でなく、でもアメリカで生まれたので、
アメリカ国籍を有する二重国籍者も投票する権利があると。
つまり、もし日本人でもアメリカ国籍を有する人がいれば、
アメリカ大統領選に投票する権利があるのである。

これはバカにならない。
ある大学教授によれば、
日本国籍を有する人の中には
推定100万人の二重国籍者が
いるということである。

仮にこの100万人の半分がアメリカとの二重国籍だとすると、
50万人がアメリカ大統領選に投票できるということになる。

50万人の影響力は決して小さくない。

この人たちが、
明確に「日本人」というアイデンティティを持ちながら、
アメリカ大統領選に投票するならば、
大統領候補は日本のことを決して無視できなくなるだろう。

どんな外交努力よりも、
確実にアメリカに対する
日本の影響力を強めることができるのだ。

さらに、二重国籍者とは、
外国籍を持つ日本人だけではないことも
指摘しておきたい。

日本国籍を実は持っている
外国人も当てはまるのだ。
実はこういう人が潜在的に
ものすごい数、世界に存在している。

これは子供の頃、
お父さんの駐在でアルゼンチンに住んでいた
かわぽこから聞いた話なのだけど、
かつて米国や南米諸国に移民として出て行った日本人は、
外国に住んでいても日本に対する忠誠心を失わなかったという。

具体的に言えば、移民一世は子供が生まれたとき、
日本大使館に出生届を出すのが普通だったのだという。
こうして日系二世には外国人として育ちながら、
同時に日本国籍も本人が知らない間に
保有することになった人が多いのだ。

この最も有名な例がペルー元大統領
アルベルト・フジモリである。

彼はペルー人として生まれ育ったのであるが、
日本人である父親が日本大使館に出生届を提出していたので、
本人無自覚ながら、日本国籍も有することになっていたのだ。

つまり、米国や南米諸国にいる日系二世は
実は日本国籍を保有している可能性が高いのだ。
とすると、確証はないけど例えば、

クリントン政権の商務長官にして、
ブッシュ政権の運輸長官である、
日系二世ノーマン・ミネタ氏

が、実は本人無自覚のうちに日本国籍を持っていた、
なんてこともありうるわけである。
(まあ、彼は仮に日本国籍を持っていたとしても、
閣僚になる前にきちんとそれを放棄したと思うけれど、
少なくとも彼がかつて日本国籍を保有していた
可能性は高い。)

日系二世の人たちは
現在、日本政府から積極的に
日本人として保護されることはない。

この海外にいる日系人を、
積極的に日本人として保護し、
彼らの権利を保障したらどうだろうか。

つまり、海外の日系人に、
日本人としてのアイデンティティを持ってもらったら。
アメリカや南米諸国の政府は国内の「日本人」を
嫌でも意識せざるを得なくなるだろう。

外国に住んでいる日系人に、
日本との二重国籍を認めるといっても、
日本国籍取得を希望する人がいるのかと
疑問に思うかもしれない。

しかし、それは外国の事情を知らない人が思うことだ。

日本国のパスポートを持つことが、
どれほど有利なことかは、
外国に住むとわかる。

例えば中国人の彼氏を持った日本女性が
うちの学校には結構いたのだけど、
冬休みに2人でイタリアとかに旅行をしようと計画した。
ところが、航空券も取っていざ楽しい旅行へ出発というとき、
日本人の彼女はビザなしで入国できるのに、
中国人の彼氏のビザがなかなか下りず、
結局旅行に行けないままに冬休みが終わってしまった、
なんてことは本当によくあった。

せっかく外国人の彼氏ができたのにね。
ザマアミロと思ったりもしたが。。。(苦笑)

日本国のパスポートほど、
世界中の多くの国を
ビザなしで通行できるパスポートは
実はほとんどないのである。

これは我々の先人が築いてきた
世界における信頼であろうが、
要するに、日本国籍を持ちたい
日本人になりたいという外国人は、
我々日本人が想像する以上に多いのである。

そして、外国に住む日系人を日本人と認めると、
これはアメリカ大統領選だけの話ではなくなるのだ。
例えば国連を考えてみると、
今、安全保障理事会の常任理事国は
アメリカ、英国、フランス、ロシア、中国。
これに、拡大安保理で常任理事国に立候補するであろう国は、
日本、ドイツ、インド、ブラジル。

そう、南米の大国・ブラジルが含まれているのであるが、
このブラジルこそ日系人が多い国である。

日本が二重国籍を容認して、
日系人を一挙に日本人と認めると、
日本はアメリカ、ブラジルと
強い「血縁関係」を持つことになり、
同じアングロサクソンであるアメリカ・イギリス、
これにイギリスと旧宗主国・旧植民地の関係で
経済的な結びつきも強いインドを合わせて、
米・英・日・印・伯で
安保理の中で超強力な大派閥を形成する、
なんてこともあり得るのである。

「国籍唯一の原則」と「人権の保護の観点」の間で
二重国籍容認の是非を論争するのは
それはそれで結構だと思う。

しかし、二重国籍容認をもっと積極的に、
日本の国家戦略として検討してもいいのではないか。

「アメリカ大統領選の選挙権を得て、
アメリカの支配権を奪う」

こういう国家戦略を構想してもいいではないか。

私は、世界で二重国籍容認の国が増え続け、
100カ国を超えようとしているという現実を紹介したが、
これを大胆に言ってしまうと、

「東西冷戦終結後、世界唯一の超大国となった、
アメリカの大統領選の選挙権獲得競争」

が世界で起きているのだ
という見方も可能なのである。
ま、ちょっと極論ではあるがね。(笑)

日本の国家戦略として考えようというより、
既に日本だけ大きく世界から
取り残されている可能性があるのだ。

たかだか人口1億人にもならない、
隣の半島の人たちに国の支配権を奪われると
縮み思考に陥る前に、
超大国への影響力をいかに高めるかという
戦略的な思考を持つべきではないか。

そして、それは英国やフランスでは
ずっと前から普通に考えられていることだ。
これらの国は旧植民地から移民を多数受け入れているが、
旧植民地に国の支配権を奪われるなんて
全く懸念していない。

「世界に対する影響力を保持している限り、
移民は旧植民地よりわが国に対する帰属意識を持つ」

という誇りを持っていると思われる。

日本もそう考えるべきである。
世界第二位の経済大国であり、
世界のどこよりも自由で民主的な
政治体制を持つわが国が、
国の支配権を奪われるはずがないのだ。
誰もが喜んで日本人になりたがるものなのである。

それよりも、
いかにアメリカを支配するかを考えよう。
「血は水よりも濃い」という。
二重国籍を容認することは
他のどんな外交努力よりも
日本の世界への影響力を高める
手段となるのである。





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最終更新日  2004年12月13日 12時16分00秒


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