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2005年04月30日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
さて、これまた久しぶりに

今日は現在行われている

「英国の総選挙」

について書いてみたいと思う。

この選挙については、
すでに4月5日にブレア首相が
バッキンガム宮殿にエリザベス女王を訪ね、
女王に庶民院解散を進言し、

1ヶ月間の選挙戦がスタートしている。

だからもっと早く
総選挙についていろいろ書きたかったのだが、
中国の反日デモとか稲本君とか
いろいろあったので、
なかなか書けなかった。

そんなこんなで選挙戦もいつのまにか
終盤戦になってしまったのだが(苦笑)
とりあえず投票日までに
1回書いときたい。

英国の総選挙といえば、


活発な政策論争」

というのが一般的なイメージであるので、
今日は主要政党の政策の違いでも
書いておこうかと思う。

1.医療(公立病院=National Health Service):


    労働党:次期国会会期末までに340億ポンド(約6兆8000億円)まで増額。

 (2)公立病院での予約から診察までの待ち時間:
    労働党:2008年までに予約から18週間以上待機する患者はゼロにする。
        診察から処置までの待機は約9週間以内。
        初期治療は24時間以内とする、などなど。。。
    保守党:5年以内に全ての待ち時間をなくす。
    自由民主党:検査を行い、実際の待ち時間を公表することで「隠された待ち
        時間」に焦点を当てる。

 (3)患者の選択権:
    労働党:患者は18週間待機の期間とコストに見合うヘルスケア業者を自由に
        選べる。
    保守党:患者はどの診療所・病院にも通えるようにする。(現状は自分が登
        録した地域の診療所にしか行けない。)私立病院の費用の半額を公
        的負担。
    自由民主党:患者が選択権を持つことにイデオロギー的な反対はない。ただ
        し、患者に選択を強いることには抵抗感を持つ。(微妙な違いです
        が。。。)

 (4)病院でのケア:
    労働党:男女混合の病棟設置。病棟のメイトロン(女性監督者)に清掃業者
        に罰金を科す権利を与える。
    保守党:メイトロンに不潔な病棟を閉鎖する権利を与える。
    自由民主党:中央政府による病院の検査を減らす。地方自治体に権限委譲。

2.経済:

 (1)財政:
    労働党:財政支出の増加を継続。次の5年間で税負担260億ポンド(5兆2000
        億円)増。
    保守党:政府の財政支出の計画から350億ポンド(7兆円)削減。しかし、ほ
        とんどそれは再投資される。(再投資されないのは年間120億ポン
        ドのみ。)
        1997年以降のほとんどの公共投資は維持される。
    自由民主党:政府の財政支出計画から30億ポンド(6000億円)増加。財源は
        所得増税。増税分は教育に重点投資。

3.教育:

 (1)学校:
    労働党:保育園を3500施設増やす。3-4歳児に対して週12.5時間の無料サ
        ポート。
        2008年までに85%の小学生が11歳児の読み書き・数学の期待水準に
        達する。65%の児童がこの水準に達しない学校を50%以下にする。
        事実上全ての中学校は自由化。学校は自ら土地を保有し、財産を管
        理し、スタッフを雇用する。人気のある学校は業務拡大を奨励さ
        れ、黒字が出た分については自由に運用できる。2010年までに200
        の独立採算の市立学園を設立する。
    保守党:11歳から16歳の子供をもつ父兄は、子供の学校が公立・私立の別に
        関わらず、国の基金を受けられる。
        中央政府が設定する入学の基準を廃止。各学校が自由に入学基準を
        設定できる。
    自由民主党:学校入学前の新宅基金制度の廃止。
        チャイルドケアセンターの設立。出産時の収入週170ポンドの保
        障。
        全ての学校目標の廃止。学校評価を編集して公開する。

 (2)規律:
    労働党:無断欠席者の両親にペナルティを科す。学校の秩序を乱す子供は警
        告の後、退学処分とし、矯正施設に送る。
    保守党:学校長は学校の秩序を乱す子供を警告梨に退学処分にできる。強制
        的なドラック検査。学校は他校を退学になった生徒を入学拒否でき
        る。
    自由民主党:少人数クラスの導入。

 (3)高等教育(大学):
    労働党:学費を年3000ポンドまで引き上げる。18歳から30歳までの50%が高
    等教育に進学することを目標とする。奨学金制度は維持。
    保守党:学費廃止。学費の代替として、政府の基金による奨学金制度の導
        入。
    自由民主党:学費廃止。


 (4)教育予算:
    労働党:2009-10年度までに年間予算150億ポンド(3兆円)増。

4.外交:
 (1)イラク:
    労働党:イラク政府が許す限り軍隊を駐留させる。しかし、撤退のタイムス
        ケジュールを準備する。
    保守党:イラク戦争は支持。しかし、政府はイラク戦争に関して嘘をついて
        いると批判。イラクからの早期撤退は支持せず。
    自由民主党:イラク駐留に反対(イラク戦争そのものに反対)。

 (2)ヨーロッパ:
    労働党:2006年春のEU憲法の国民投票については「YES」と投票。EURO加入
        の方針は不明確。
    保守党:総選挙後、即国民投票を実施。EU憲法に反対。
    自由民主党:EU憲法を強く支持。EURO加入の早期国民投票実施を主張。

5.地方分権:
    労働党:地方自治体首長選挙の奨励。(なんと選挙で選ばれない首長が多
        い??)地域によっては自治体の出先機関のようなものを設立。
        地方税の見直し。
    保守党:地方自治体の権限を復活させる。しかし詳細は不明。
        地方所得税導入に反対。高額掛金の年金生活者に払い戻し。
    自由民主党:地方自治体を含むローカル・コミュニティ全体の強化。
        地方税を廃止し地方所得税を導入。(その結果、大多数の納税者は
        減税。一部の高額所得者のみ増税となる。)

6.犯罪:

 (1)ID:
    労働党:IDカード導入。
    保守党:IDカードの実用性に疑問。    
    自由民主党:IDカードに反対。

 (2)警察:
    労働党:3年以内に地域のサポート員を5000人から25000人に増やす。
        自警団の設置。
    保守党:警察官4万人の新規採用。直接選挙で選出された委員会の設置。
    自由民主党:警察官1万人の新規採用。
         公選の保安官制度の導入には反対。        
         しかし、現状の公選の評議員制度には賛成。

 (3)その他:
    労働党:麻薬矯正施設の設置を10万箇所から20万箇所に増やす。
    保守党:刑務所を2万箇所増設。仮釈放の廃止。
        少年の常習犯に対する長期矯正刑罰の導入。
    自由民主党:テロリストの疑いのある者の逮捕に反対。
        刑務所での労働に反対。
        なぜなら、再犯率が50%で無意味であるから。

うん。。。

正直、細かいよね。

日本的な感覚から言うと、
おいおい、これが国政選挙の争点かい、
ちと、ちまちましすぎてないかい、
もっと天下国家語れやって感じだね。(苦笑)

まあしかし、
こんなふうに各政党の
いろんな政策を並べ立ててみると、

「政策論争を中心に政権の座を競う英国政治」

と日本で一般的に言われているものが、
実際にはどういうものであるのか、
イメージできて楽しいよね。

今日は、これについて
細かく論評しないでおきたいと思う。

実は今、私はこの英国総選挙を、
1つの仮説を持って見ているのだけど、
それについては選挙が終わってから
総括として披露したいと思っています。

それでは、また。





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最終更新日  2005年05月01日 11時37分43秒


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