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2006年02月11日
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カテゴリ: カテゴリ未分類


後編です。

まず、「小泉が仕掛けた罠」で
山拓さんを解くとなると、
要するに小泉さんの盟友であるはずの
山拓さんはいつのまにかに

「首相の靖国参拝反対を訴えて
総裁選に打って出る」

よう仕向けられてしまった。

ということになる。(苦笑)

あははは、そんなのねえよ。。。

ってことはないのだ。

例えば、こうは
考えられないだろうか?

外務省ってのは
いろんな派閥があって
親中派とか親米派とかがあって、
そのまわりをいろんな政治家が
取り巻いているという
構図になっているのは、


この外務省内派閥の
権力抗争については、
外交のいろんな場面で
ちらりと見えたりするので
今更説明不要だろうけど、

親米派によって、
親中派は居場所がなくなるくらい
窮地に追い込まれてしまったんじゃ
ないだろうか。

(小泉首相を親米派と同一視するのは
本来問題が多いと思うけれども、
ここは議論をわかりやすく進めるため
便宜上そうします。)

こう書くと疑問のある人も
いるだろうね。

最近、もう小泉さんが外交で
ちょっとでも動くと

「靖国!靖国!」

の大合唱が起こる。

これをもって
小泉外交の行き詰まりと
親中派の台頭という人が多いからね。

けれども私は以前書いたように
それは違っていると思う。
( 「新・黄昏ぶらざ~ず大いに語る(9):小泉外交、「成果がない」という成果(前編)」
「新・黄昏ぶらざ~ず大いに語る(9):小泉外交、「成果がない」という成果(後編)」 )

衆院選の圧勝によって、
絶対的な安定基盤を得た小泉内閣は、
外交でもなにが来ようとビクともしない
圧倒的な力を得たと言えるのだ。

そんな小泉外交に対する
「靖国!靖国!」の大合唱は
親中派の焦りを示すものだ。

山拓さんの総裁選への積極関与と
靖国参拝の争点化という発言は、
もはや総裁選に打って出て、
総理総裁の座を自ら勝ち得る以外に
アジア外交を変える道はないと
思いつめたからかもしれない。

しかし、これは
私に言わせれば

「小泉が仕掛けた罠」

の典型的なパターンである。(苦笑)

小泉首相の言葉を借りれば

「抵抗勢力は勝手にこける」

という言い方でもいいのかもしれないが。

つまり私は思うのだけど、
山拓さんが総裁選に出たところで
勝ち目はないと思うのだ。

そもそも山拓さん自身が
言っていたけれども
やっぱり大スキャンダルに塗れて
そのダメージは大きすぎると思う。

山拓さんはイメージが悪すぎる。
国民の支持が得られるとは思えず、
もちろん山崎派の結束の強さは
特筆モノだけれども、
山崎派以外の政治家で
山拓さんを担ごうという人が
そんなに出てくるとは思えない。

ちなみに福田康夫さんだったらどうだろう。

山拓さんよりはマシだろうが、
福田さんも総裁選で
勝ち目は薄いだろうね。

小泉さんが昨年11月の内閣改造で

「改革で汗をかいた人が次の総理総裁に」

という路線を敷いたことの
意義は決して小さくない。

役職につかず、
外から傍観していて
最後になって
ポスト小泉でございって
出てきたって、
国民には理解してもらえない。

国民に理解してもらえない人に
政治家の支持は広がらないだろう。

また、福田さんは政権の外部にいて
政権の失策を待つというつもりかもしれないが
スキャンダルとかで多少揺れがあっても、
「福田待望論」が国民から出てくるほどの
大きな揺れは今年起きようがない。

郵政民営化のような大きな政治問題はないし、
なにより、やっぱり小泉内閣が
絶対的な安定多数を持っていることが大きい。

要するに山拓さん、
あるいは福田さんが
自民党総裁選に出馬しても
勝てる可能性は極めて低い。

しかし、それでも彼らが強行に出馬したとして
それで靖国参拝を争点にして敗れたら、
その時は外務省の親中派とその周辺の政治家たちは
決定的な痛手を被ることになるのだ。

そりゃ衆院選ほどの
インパクトはなくても、
親中派は新しい総理の
外交の意思決定から
完全に外されることになる。

その名目を総裁選で
与えてしまうことになるのだ。
それは過去の総裁選後の
人事を見れば明らかだ。

山崎さん、福田さんは
総裁選に出ないほうがいい。
少なくとも靖国参拝を
争点化しないようがいいように
私には思える。

しかし、小泉首相は
涼しい顔をして
靖国参拝の正当性を
言い続けるだろう。

郵政民営化法案の時に
反対派を挑発し続けたように。。。

その時、山崎さん、福田さんは
総裁選出馬を思いとどまれるだろうか。

「政策論争が最後に、政局になる。」

小泉首相の言葉である。
やはり小泉首相は
言葉の使い方が抜群に上手だ。(苦笑)

しかし、このエントリーは
ここで終わりではない。

「山崎拓に何が起きているのか」

には、もう1つの読みがある。

「傷だらけの勲章」

を使って解きたいと思うのだけど、
それは「小泉が仕掛けた罠」では、
どうしても解ききれないことが
あると思うからだ。

私は常々言ってきたけれども、
「靖国参拝」なんて
日中関係の様々な問題の中では
実はどうでもいいことなのだ。

なぜそう思うかは
これまで書き尽くしてきたので
もう書かないけれども、
それは実は山崎さんだって
よくわかっていることだと
思うのだ。

外交通であり、小泉側近でも
あったのだから。。。

郵政民営化法案の採決の時、
加藤紘一さんが

「政治生命を懸けるほどの問題じゃない」

と言って、粛々と賛成票を投じたけれど
山崎さんにとって靖国参拝って
同じような程度だと思うんだよね。

山拓さんが本当に
政治生命を賭けてでも
やりたいことは他にある。
言うまでもない。

「憲法改正」

であるはずなのだ。

山拓さんはこれまでずっと
憲法改正論者として知られてきたし、
ずっと憲法改正を目指す政治家たちの
中心的存在として活動してきた。

憲法改正は山拓さんの
政治的宿願と言っていい。

その憲法改正への道が
いよいようっすらとながら
向こうに見えてきた時に、
「たかが靖国参拝」で
(あえて「たかが」と
言わせてもらいますが。。。)
圧倒的な政治基盤を持つ首相に
しかも盟友関係にあるのに
わざわざ反旗を翻して
政治生命をリスクに晒す
必要があるのだろうか。。。

多少気に入らないことがあっても、
静かにしてればいいじゃないか。
どうぜ小泉首相は
9月には辞めるんだし。

それが「小泉の仕掛けた罠」に
落ちるよということだと
言い切ってしまえば簡単だけど、(苦笑)
もう少し踏みこんで考えても
いいのかもしれないね。

私は12月に一時帰国した時、
TVのニュースや新聞を観ながら
ちょっと気になったことがあった。

それは、小泉首相が
外交で少しでも動くと、
マスコミは即座に

「靖国が!靖国が!」

と騒いで、それ以外に相手国首脳と
何が話し合われたかとか
全く報道しないことだった。

まあ、それは前からのことだし、
私はそのことをマスコミはアホだと
言い続けてきたのだが、
それにしてもあまりに
その報道姿勢が執拗なので、
単純にこいつらアホだと
言えないんじゃないかと
思い始めたんだよね。

要するにマスコミは
なんかわからんけど意図的に

「靖国が!靖国が!あー靖国が!!
こりゃこりゃ!!!」(笑)

と、言い続けてんじゃねえかと。

あるいは、マスコミに
その意図がないとしても
マスコミが「靖国が!」と
言い続けてしまうように
政府が仕向けているんじゃないかとね。

私は少し妙に感じたんだよね。
「靖国が!靖国が!」と
マスコミが騒ぐ時に、
本来ならそれは小泉外交批判なのだから、
国民から政府に対する怒りみたいなものが
沸き起こってくることを
マスコミは期待するはずなんだけど、
実際はそういうものより

「急成長している中国の脅威」

を、国民がどんどんどんどん
増幅させてしまっているような
印象を受けるのだ。

つまり、マスコミが
中国寄りの報道をしているのに、
親中の人が増えることはなく、
むしろ中国を怖いと思う人が
増えているということだ。

私はたまに帰った日本で
TVや新聞を観た印象なのだけど、
以前に比べてもちょっと異常なくらい
ものすごい勢いで中国の脅威を
煽ってるようにしか思えなかったよ。

いつも日本にいる人は
それほどピンとこないかも
しれないけれども
私は率直にそう感じた。

要するに、
マスコミがやっていることは
その自覚があるのかないのか
その意図があるのかないのか
わからないけれども、
結果として

「中国の脅威を煽る」

ことになっている。

そして、逆に言えばおそらく
マスコミというものを熟知している小泉首相は
マスコミが騒げば騒ぐほど
中国脅威論が増幅することということに
絶対に気づいているはずで、
それでも尚、靖国神社に参拝を続け、
とうとうと持論をしゃべり続けて
いるのだとしたら
いったい何のためであろうか。

中国の脅威が増幅していって、
その反動として起こってくるものといえば
端的に言えば1つしかない。

「日本再軍備論」

だろう。要は、

「日本の近隣に脅威がありますね。
だから軍隊は必要ですね。
憲法改正しなきゃいけませんね。」

というロジックを国民に納得させるため、
いや、むしろ国民の側から
憲法改正が必要という
世論が盛り上がってくるよう
仕向けたいという意図が
政府にはあるのだと考えられる。

政府は今国会で
「国民投票法案」を
成立させようとしているが、
私は、政府は憲法改正をどうしても
早く実現したいのだと感じている。

そう思う理由は
また別途書こうと思うけれど、
少なくともどこかの評論家が言った
「中国が脅威」が理由ではないと
思っている。

それはともかく、
このように考えてくると
山拓さんの近頃の言動が
クリアーになってくるんじゃ
ないだろうか。

山拓さんが、
彼にとっては本来
政治生命を賭けるほどの
問題じゃないはずの
「靖国参拝」を争点化して
総裁選に関与(できれば出馬)しようという
政治生命をリスクに晒しているのは、

「中国脅威論を煽って、
憲法改正論が国民から盛り上がる」

ための、捨石になるつもりかもしれない。

山拓さんは今、憲法改正実現のために
政治生命を懸けているのだろうとも
考えられるのだ。

山拓さんはそれができる
数少ない政治家だからね。

さて、このエントリーでは
「山崎拓に何が起きているのか」
ということで書いてきたけれども、
山拓さんが

「外務省の親中派一掃のために
『小泉が仕掛けた罠』にはまっている」

のか、

「憲法改正実現のために政治生命を捨てて
『傷だらけの勲章』を得ようとしているのか。」
「嗚呼、山崎拓!」

という2つの見方を提示してみました。
いかがでございますでしょうか。

他にもいろんな見方があるでしょうね。
まあ、1つだけ最後に言いたいのは、
いつもそうなんだけど、
山拓さんという人物に象徴される
今、日本政治に起きていることってのが
何なのかを考えていただく助けになると
うれしく思います。

まあ、そうは言っても
これはいつものように
頭の体操だからね。(笑)
1つよろしくお願いしたいと。

それでは、またね。






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最終更新日  2006年02月11日 06時41分08秒


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