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2008年03月02日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
さて、「かみぽこ政治学」です。


あれですよね、
政局については
もういいですよね。(苦笑)

ほとんど想定の範囲内ですのでね。

まあ、少し前の話で
申し訳ないけど、例えば、

「道路特定財源の暫定税率」


与野党攻防とかね。

これは、うちで昨年から
ずっと言ってきた

「自民党は年が明けて
焦点が国内問題となったら
政局を乗り切るのは難しい。。。」

ということが、
ちらりと垣間見えた場面と
言えるだろうね。

この「暫定税率」をめぐる攻防では、
与党側が「暫定税率」の


「つなぎ法案」

を、議員立法で国会提出し、
衆院を速攻で通過させて
野党が過半数を占める
参院で否決されても

強硬な姿勢を見せた。

これに対して、
野党側は審議拒否で
徹底抗戦しようとした。

おおっ!福田首相も
ようやく目が覚めて
野党と真っ向から
戦う気になったか、
これでようやく政局も
おもしろくなってきた、

うひょひょ。。。

とか思ったのも束の間、
参院での審議が始まる前に
あっさりと
法案を撤回してしまった。

なんなんだ、これは。。。(苦笑)

ということなのだけれども、
結局これは、

「衆参ねじれ国会では
与野党ががっぷり4つに組んだとき、
参院を抑えている野党のほうが
与党よりも、より強力な
ネゴシエーション・パワーを
持つことになる」

という、「かみぽこ政治学」で
これまで指摘してきた範囲内で
物事が進んでいるということ。

「つなぎ法案」を巡って
与野党が激突したら、
野党がブレない限り、
与党側が野党に
寄っていかざるを得ない。

それを「つなぎ法案」など出して、
無理に野党に抵抗しようとすると
耐え切れなくなって、
法案撤回というふうに
吹き飛んでしまうことになる。

更に、この衆参ねじれ国会における

「与野党間の政治力学の作用」

に逆らうことは
難しいということですね。

ということで、
「政局」はつまらないので、
今日は政局から少し離れて、

「年金問題」

について
書きたいと思う。

「おいおい、イージス艦衝突事故じゃないの?」

ってところかもしれないけど、(笑)
だいたいこういう問題は
みんなが熱くなっている間は
事の本質を話しても
よく理解してもらえなかったり
するものだからね。

だから、今日は書かない。
今日書くのは、いわゆる

「消えた年金問題」

に関して、

「2008年3月末までに
消えた年金記録を
すべて明らかにする」

という、

「安倍前首相の公約」

が、実行不可能であることを
福田首相と舛添厚労相が謝って、
その後、内閣支持率が急落した件を
中心に書いてみたいと思う。

なんで、この問題を取り上げるかと
いうことなんだけどね。

半分冗談、半分本気だけど、
私はこの問題、
ぜひとも4月以降に
起こってほしかったと
思っている。(苦笑)

というのは、この問題
政治を考えるというより、
これから社会人になる
学生さんにとって、
恰好の教材だと思うからだ。

端的に言えば、これは
会社とかで起こる

「クレーム処理失敗の典型例」

のように考えるからで、
授業で取り上げるには
格好の材料のように
思われるからだ。

内閣支持率が急落したのは
福田首相や舛添厚労相が
なにを間違えたからなのか、
さらに言えば
安倍前首相は
「消えた年金」への対応策の
どこを間違えたから
参院選に大敗してしまったのか。

これらを明らかにすることは
一般社会での「クレーム処理」とは
どういうものなのかを
学生さんに学んでもらえると
思うんだよね。

それでは、まず最初に
企業などで起こる
「クレーム処理」というものについて、
簡単にまとめておきたいと思う。

「クレーム処理」の際の
最も大事なポイントというのは、
一言で言えば、

(1)速やかに無償で不良品を回収すること。

(2)今後、同様の不良品を
出すことがないということを
客に対してしっかり示すこと。

ということで、
お客さんからの信頼の低下を
最低限に食い止めると
いうことだろう。

ここで、クレームを起こした側にとっては
より重要であるが、より悩ましいのが
(2)ということになるのだけれど、
それはどうしてかというと、

「現時点で不具合を起こしていない品物が
果たして今後不具合を起こすかどうか
1つ1つ確認するのは困難」

だからである。

この時、クレームを起こした側が
どのように考えるべきかというと、

「『不具合が起こるか1つ1つ確認できない』
というリスクは、客が負うのはなく
クレームを起こした側が負う」

ということだ。
つまり、個別に
不具合が発生しているか
どうかに関わらず、
クレームの対象となっている
品物はすべて

「全品回収」

することで、客の不安を
払しょくしなければならない。

具体的な例を考えてみよう。

「自動車の欠陥が発覚したとき」
「食品に毒物が入っていて、
食中毒で病院に担ぎ込まれたとき」

これらは近頃、
クレームの典型例みたいに
なっているけれども、
こういう欠陥が起こったら、
たとえ実際の不良発生率が
数%だったとしても、

「全品回収」

でないと、
誰も納得するものではない。

たとえ数%しか不良が発生率しなくても、
その数%が自分になってしまったらと、
不安になってしまうことは、
皆さんの実感として
わかりやすい話だと思う。

それでは、「消えた年金」問題についての

「クレーム処理の失敗」

とはなんだったのかを、
昨年の参院選前まで遡って
検証してみたいと思う。

この場合の「全品回収」とは
どういうことになるのかを
頭に置いて
読んでいただけたらと思う。

安倍前首相が
参院選前に出した
年金未払い問題への対応策は

『領収書など保険料を支払った証拠がない人への
給付を審査する総務省の
「年金記録確認中央第三者委員会」が、
本人からのクレームを認める条件として

「明らかに不合理ではなく、一応確からしい」

場合には支給対象とし、
それがない場合には

「人柄や態度」

を勘案して総合的に判断する』

というものだった。

安倍前首相が

「私が指導力を発揮しました!」

と、胸を張ったのを
覚えている人も
多いことと思う。

しかし、この処理策そのものが
クレーム処理の基本から
外れてしまっていたことは、
明らかである。

どういうことか考えていこう。
まず、「消えた年金」問題の場合の、
「全品回収」にあたるものは
なんになるのだろうか。それは、

「年金を払った人は、
全員間違いなく受給できる」

ということに他ならない。

だから、安倍前首相は
この問題が噴出した時、
まずもってこのことを
考えないといけなかったのだけど、
それができていなかった。

この政府与党案というのは、

「人柄や態度を勘案して総合的に判断する」

ということになっているわけだからね。

例えば、自分が支払った
年金額を確認するために
お役所に行ったとする。

そこで突然

「貴方の年金記録はない」

と、窓口で言われて、更に、

「貴方は人相が悪いから
支払っていないと判断します」

決めつけられる可能性が
あるということだ。

それも、クレームを起こした
張本人であるはずの
役人に決められるということだ。

どうです?
そこの「悪人顔」の
あ・な・た?(笑)

「そっちが勝手に記録をなくしたのに、
なんでこっちが損しないといかんのか?」

自然にそう思うでしょう?

それが、クレームを起こされた側の
自然な感情だからね。

それでは、「消えた年金」の
処理策の問題点を
「クレーム処理」の観点から
簡単にまとめてみましょう。

まず、この「消えた年金」は、

「役所がミスをして、国民に多大なる損害を与えた」

問題だったということ。
しかし、その損害への対処の際、

「払ってない人が払っていると言ってくる。
そして本当に払ったか
ひとりひとりを検証するのは困難」

という問題があった。

しかし、「役所が国民に損害を与えた」
という事の性質上、
「ひとりひとりを検証できない」という
困難への対処は、

「疑わしきは国民の利益」

でなければならないし、
「払ってないのにもらおうとする人が出てくる」リスクは、
政治・行政の側が負うのが筋だったのだ。

政治家がよく言う

「政治的責任をとる」とは、

この問題の場合、
政治家や社保庁職員の
ボーナスを返上させるようなことよりも、
このリスクを政治・行政がしっかりと負い、
本当に払ったのにもらえないという人が、
1人も出ないように
することだったのだと、
思うんだよね。ところが、
安倍前首相のクレーム処理は、
このリスクを回避しようと、

「疑わしきは役所の利益」

とするものだったわけだ。

これでは国民の評価を
得られるわけがない。

では、この「消えた年金」問題の、
「クレーム処理」は
どうあるべきだったのか。

それでは、後編へ。





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最終更新日  2008年03月03日 02時26分08秒


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