きよぞうと愉快な仲間達

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とまとさん



トマトさん    田中清代 作 こどものとも年中向き(2002年7月号)

                             H14年7月頃

 この頃の、兄と弟のリクエスト№1。特に弟のお気に入り。
 本を持ってきて、私の膝の取り合いから始まるが、大体兄が折れて決着。
 「トマトさん・・・」まず、題名と作者名から入るが、そこで弟の笑いが入る。
 自分の持ってきた絵本を読んでもらう事が、彼の快感の一つなのだ。
 作者の大胆な挿絵のカットに、色の違うトマトに兄が指摘する。
 でも、弟の楽しみはそんなもんじゃない。
 「えいーっしょ、どーっこいしょ・・・」
 みんなに助けてもらいながら、大きいトマトさんが川へダイブする瞬間を待ちわびている。
 「ごろんごろんごろん・・・」
 弟が声を立てて喜ぶ!”きぃ~~~~~~!”
 「じゃっぷーん」
 兄と弟の喜びようったらない。弟はトマトの真似をして床を転がり始める。
そして戻ってこない。
弟的にはトマトさんのお話はこの時点で完結している。
あとは どーでもいいらしい。
 兄はさすがに、クールダウンもわすれない。
その後かわらで休むその最後まで物語を楽しみ、ため息をついて『トマトさん』はおしまいとなる。

 他の家では、この絵本どんな楽しみ方があるのだろうか。
この絵本のすごいところ、トマトさんの描き方。構図。表情。見ていて嬉しくなる。
そして、始まりのくだり、夏の暑さがじんわりと土の匂いと共に浮かんでくるような気がする。 





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