Crimson Air

Crimson Air

第二章第七部


        第二章第七部   買い物、そして・・・

失敗した・・・冷蔵庫の中身がほとんどなくなっていた・・・危なかった・・・なくなっていたら夕食が作れなかっただろう・・・
「ちょっと買い物行ってくる」
父さんにそう告げて僕は街に出た。買うものは・・・かなり多いな・・・未来でもつれてくるんだった・・・
「えーーっとまずは・・・」
メモを見ながら買い物を始めた。肉、野菜、飲み物、・・・・・・・・・
「あれ、和輝さん?」
「え?」
夢中になって・・・というか周りが見えなかっただけだが・・・買い物をしていたら後ろから声をかけられた
振り向くとそこには美幸ちゃんと香奈枝がそこにいた
「あれ、二人とも買い物?」
「えぇ、和輝さんもですか?」
「そうだけど・・・美幸ちゃん・・・そろそろその和輝さんって言うのやめてほしいな・・・和輝でいいのに」
「いえ、そういうわけにはいかないのです!!」
「そ、そうなの」
「お二人さん・・・私を無視して話をしないでください・・・」
「あ、ごめん・・・」
「まったく」
別に香奈枝を無視しているつもりはなかったんだけど・・・・・
「和輝さんは何の買い物をしているんですか?」
「ん?ただ単に食材を買いに来ただけだけど・・・」
「そうですか。それならこの後私達の買い物に付き合ってくれませんか?」
「べつにいいけど」
こうして買い物に付き合うことになったのだが・・・・・・・
「二人は何を買うの?」
「えっと・・・本とかですね」
「本?なんの?」
「それは秘密です」
「・・・・・・・・・・・・・・」
いったい何を隠しているんだろう・・・
そして僕の買い物が終わり二人の買い物に付き合うことになった・・・
「まずは本屋に行くのかな?」
「えぇ、そうですね」
三人で本屋に向かって歩き出した
「そういえばキズナさんはどうしているんですか?」
「キズナ?今は寝てるよ」
「そうなんですか・・・少しお話したかったのに・・・」
「話?」
「い、いえ、なんでもありません」
本当にいったい何なんだろう・・・・・
そして本屋にたどり着いた
「じゃあ僕はあっちに行ってるから終わったら呼んでね」
「はい、わかりました」
僕は小説のおいてあるところに行った・・・最近小説も読んでいないな・・・
「何か面白い本があると良いんだけど・・・」
僕は小説を探した・・・ファンタジー小説、推理小説、ホラー小説・・・あまりいいものがなかった。
「和輝君?」
香奈枝に呼ばれた・・・・けっこう大きな声で・・・
「香奈枝・・・恥ずかしいから大きな声で呼ばないでくれ・・・」
「す、すみません」
本屋を出て次の行き先を聞いてみた
「次はちょっと洋服を見たいんですけど・・・」
「じゃあどこに行けば良いのかな?」
「えっと・・・あ、あそこです」
そこは、けっこう人気のある有名メーカーの店だった
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「これなんてどうかな?」
「うん、似合ってるよ。美幸ちゃん」
「本当!?どうですか?和輝さん」
「うん、本当によく似合ってるよ」
「じゃあこれにしようかな」
「私は・・・・・」
香奈枝が悩んでいる・・・悩むとけっこう長いんだよな・・・香奈枝って
「う~~~~~ん」
「香奈枝ちゃん悩みモード入っちゃいましたね」
「悩むとけっこう長いんだよな・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
上空に大きな鳥の影が横切る・・・
いや・・・鳥ではない・・・あれは人に羽を生やした・・・魔族だった
「やっと見つけたでござるよ・・・和輝殿・・・」
その影は和輝たちの様子を伺うように上空を旋回している・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「やっと決まりましたね・・・」
長かった・・・ひとつの服を決めるのに40分はちょっと時間かけすぎだよ・・・
「ごめんね~~待たせちゃって」
「まったく・・・昔から変わってないな・・・香奈枝は・・・」
「そ、そんなことないよ。昔より10分は短くなったよ」
「・・・あんまり変わってないと思う・・・」
「う、うるさいな~~~」
ふと気づくと美幸ちゃんがこっちを見ていた・・・・けっこう至近距離で・・・
「ど、どうしたの美幸ちゃん・・・」
「和輝さんと香奈枝ちゃんって仲が良いんですね・・・」
「そりゃ、けっこう昔から隣に住んでいたし・・・」
「でも、私負けませんからね!!」
「え?」
「み、美幸ちゃん!!」
「あ、私ったら何を・・・き、気にしないでください和輝さん」
「う、うん・・・」
いったい何が負けないのだろう・・・気になったがどうも聞いてしまうと美幸ちゃんが泣いてしまいそうだった・・・
「それで、買い物はもう終了かな?」
「そ、そうですね。買うものはもう買いましたし」
「じゃあ、そろそろ帰ろうか。けっこう遅い時間になっちゃったし」
時計を見ると6時をさしていた・・・夏なのでまだ明るかったが空は紅に染まっていた
「・・・・・・・・・・紅か」
「和輝君何か言った?」
「い、いや。なんでもないよ」
『???』
二人が顔を見合って首をかしげている・・・
空が紅に染まったっとゆうことは悪魔にねらわれやすい・・・警戒しなくては・・・
『ちょっと緊張しすぎだぜ、和輝』
(キズナ!!いつおきたの?)
『ついさっき・・・なんか嫌な気配感じたから・・・』
(確かに変な気配だね・・・でも、殺気は感じられないし・・・)
『まあ、気をつけるにこしたことはないけどね』
と思ったその瞬間、上空から何かが降りてきた!!!
「!!!!!!!」
不意打ちだった・・・僕はやられたと思った・・・だが
「やっと・・・やっと見つけたでござるよ。和輝殿」
え・・・・・・その変なしゃべり方は・・・
「まさか!!!」
そこに立っていたのは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
            第二章第七部完

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: