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カテゴリ: 文学その他

秋深き となりはなにを するひとぞ

 これもまた、芭蕉の句である。長い間、初句は 「秋深し」 だと思っていたが、正しくは 「秋深き」 なのだそうだ。「秋深し」 だと、そこでいったん句が切れるのだが、「秋深き」 だと、切れずに先へ続く。しかし、この句ではそれはどこにもつながっていないように思える。そのため、読み手はどこか宙ぶらりんにされたような感じを持ってしまう。

 解説によると、この句は、これも有名な 「旅に病んで 夢は枯野を 駆けめぐる」 という句の一つ前に詠まれた句だそうである。つまり、芭蕉が生涯に詠んだ膨大な句の中でも、最後から二番目の句ということになる。

 これも聞きかじりであるが、この句は芭蕉が元禄7年(1694年)、大阪に滞在していたときに、門弟らが主催した俳句会に、病気のため欠席することとなったため、書いて送ったものなのだそうだ (参照)

 一般には、この句は秋の寂しさと人恋しさを詠んだものとされているが、解説のように、これが芭蕉がこの世を去る二週間前、すでに体調を崩し、死の床に就く直前に詠んだ句だったとすれば、やや印象が違ってくる。

 つまり、 「隣はなにをする人ぞ」 とは、たんに人恋しさを詠ったというよりも、あれほど旅好きで国中を駆けめぐっていたというのに、いまは体を壊して、隣の家を訪ねることすらも容易ではない、そういった芭蕉の嘆きのようなものも、感じられるような気がするのだ。

 わずか17文字からなる俳句は、世界で最も短い詩と言われているが、それだけに、いろいろな解釈が可能である。そのときの状況や、作者の心境などがより詳しく分かってくると、同じ句なのにそれまでとは印象が変わってくることもある。

 さて、季節には春・夏・秋・冬の4つがあるわけだが、なぜか秋だけが、「芸術の秋」 や「スポーツの秋」、「読書の秋」、「収穫の秋」、「思索の秋」 などと、ずいぶんと多くの言葉で形容されている。中国では、四季を青春・朱夏・白秋・玄冬と呼ぶが、白秋とは白虎によって守護される季節のことだ。

 秋は苛烈な夏の後にやってくる季節であり、なんとなくほっとするところがある。農家にとっては収穫という最も忙しい季節ではあるが、それは同時にそれまでの苦労がようやく報われる季節でもある。山にはいれば、カキやクリなど、さまざまな実りのある季節であり、人間にとっても動物にとっても、冬になる前の仕度をしなければならない季節でもある。

「天高く馬肥ゆる秋」 というと、なんだかのどかな感じがする。しかし、もともとは、この言葉は匈奴などの北方の騎馬民族の脅威につねにさらされていた中国の人々が、ああ、また北の方から、獰猛な連中が栄養たっぷりで丸々と太った馬に乗ってやってくる季節になったぞ、という外敵の侵攻に対する警戒を訴える言葉なのだそうだ。

 今日のニュースによれば、先日小学生の男の子が母親に殺された事件現場の近くで、イノシシが出現しひと暴れしたということだ (参照) 。イノシシの出現は山が近い神戸などではよく聞くが、最近の福岡ではあまり聞いたことがない。

 現地は福岡の西部で、もともとは漁村だった地域である。西には今津との間を区切る山があり、南には佐賀との県境になる山があるが、南の山から来たとなると、住宅地の合間を抜けねばならず、住民の目にも触れるはずである。だとすれば、おそらくは西の山から、海岸の松林沿いに市街地まで出てきたのだろう。

 肝心のイノシシは、交差点で自転車に乗っていた女性を突き倒し、焼肉店の正面に頭突きを食らわせたあげくに、姿をくらませたということだが、今ははたしてどこで、どうしていることやら。山から抜け出して里に姿を現したということは、山の実りが今年は少なかったということなのだろうか。






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Last updated  2008.10.17 05:04:27
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