幸せな大学生活・7

2004年5月25日

僕は彼女の病状を全部受け止めようとしていた。
しかしメンヘラ同士がお互いを支え合って生きる事は非常に難しい。
お互いの感情に左右され時には思いもよらない事件を起こしてしまう。

~~~~~

その日彼女は遅刻して大学に来た。
「アキラ」と言う保健室のメンバーの家にみんなで泊まっていたそうだ。
彼女はなかなか眠れず、僕が渡した睡眠薬を飲んだ。

「エリミン」

エリミンとは次の日の午前中も効力を残す強い薬だ。
医師は睡眠薬兼、次の日の午前中の精神安定剤として処方するのが一般的だ。

それを知らず彼女は「エリミン」を飲んだ。

大学に行く3・4時間前に。

当たり前のように彼女はフラフラだった。
でも僕と会いたいと言う感情を彼女は忘れないでいてくれた。

保健室登校の彼女は薬でフラフラでも時間を見つけ、僕を保健室の外に誘い出した。

それが全ての間違いだったのかもしれない。


僕も久々に大学でお薬を大目に飲みフラフラだった。

彼女の肩を抱いて僕は大学のE棟の障害者用トイレに入った。
ココなら誰も来ない、二人の時間をじっくり堪能できる。
僕は彼女と長い時間キスをした。
長い長い時間だった…
でもそれは思い過ごしかもしれない、それくらい僕も彼女も記憶は曖昧でフラフラだったのだ。


彼女は意識が無かった。
僕はまどろむ意識の中で彼女に何度もキスをした。

そのときの僕はキス以上の事をした事がなかったからだ。

~~~~~

彼女を抱き締め声を掛けた。



反応は無かった、エリミンが効き過ぎていたのだろう。
でも僕は彼女にキスを長い時間した。
そして僕は彼女を心から愛しているんだと確信した。

それから僕は…

彼女の中に入った。
彼女は薄い意識の中で抵抗をしているようにも見えた。
でも僕は彼女と一つになった。
横浜で性行為に失敗してから一生するまいと思っていた行為。
それをいとも簡単にしてしまった。
ココはラブホテルでもなんでもない、大学のトイレ。
その時は何も考えずただただ彼女の膣の温かさを感じた。

僕が果てた後。
彼女は急に僕の持つ薬に手を伸ばし全部を飲み干そうとした。
…全部とはいかないもののそれなりの量を飲み込んだ。

彼女はフラフラで一人で歩けない状態になってしまった。

僕はすぐに僕のゼミの担任の青山先生の元へ彼女を連れて行った。
僕は今まで隠していた自分の病気…
躁鬱病と今飲んでる薬を明かした。

青山先生は彼女に水を飲ませ「すぐに保健室に連れて行って上げなさい」と言った。

僕はその指示どおり彼女を保健室に連れて行った。

彼女のホームである保健室は彼女を慕う人々で溢れていた。

僕は邪魔者である。
一通り状況を…ODした事を把握した保健室のメンバーは僕を責めた。
ミナに殴られた、何発も何発も。

保健室の先生にも「ココは大学よ?」と僕は責められた。

当たり前な事が当たり前ではなくなっていた。

保健室の先生は「最後に… 同意の上だったの?」と僕は聞かれたが何も答えられなかった。


© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: