2004/07/16
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カテゴリ: 海外小説感想
 中世の王族気取りのドン・リゴベルトの元へ二番目の妻としてやってきた美しい40歳ルクレシアと、リゴベルトの息子のアルフォンシートの間には、結婚前に心配されてたような息子の拒否もなく、新しい家庭生活は平和に滑り出した。かに見えたが、アルフォンシートは夜な夜な継母の浴室を天井裏からのぞき、おやすみのキスでは舌を入れ、無邪気な愛情の仮面を被ったまま継母と関係を持つ。その行為の意味を理解していないアルフォンシートが罪の意識なく(あるいは純粋な振り
をして)、父親のドン・リゴベルトに「オルガスムスって何?」と尋ねることから始まる事実暴露の章は笑いっぱなし。
 この小説はタイトルとあらすじから想像されるほどにはエロチックな内容ではない。官能的なルクレシアの描写よりも、グロテスクなドン・リゴベルトの沐浴方法を書くことに作者は力を入れている。リョサの書く女とはどうして近しい関係の人ばかりになるんだろう。
 これの続編が『官能の夢―ドン・リゴベルトの手帖 』。

1990年 福武書店
http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/0000427738/





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Last updated  2004/07/16 11:08:41 PM
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