閑古鳥の巣箱

閑古鳥の巣箱

PR

Profile

小市民伯爵

小市民伯爵

Favorite Blog

趣味の人 New! alex99さん

『18歳、新妻、不倫… 嘘つきな太陽さん

トリプルパンデミッ… はおめい1542さん

”おま毛屋敷” まきろん★さん
せんぷりちぇ♪ AAKOさん

Comments

シナモン畑 @ お久しぶりですね。 今晩は。 お元気でしたか? 久しぶりに…
おかいもの君 @ Re:ニコニコ動画にいろいろアップしてみた(08/06) ニコ動は僕も観ています 『神曲』とか言…
cishivonne @ こんにちは 長いこと、ブログのリンクをありがとう。 …
おかいもの君 @ Re[2]:シイナと麻美(06/08) 小市民伯爵さん >しかし久々に日記書こ…

Keyword Search

▼キーワード検索

2004.09.09
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
※冗談ですから、本気で読まれても困ります

日本人というのは変な民族だ。日本に行ってつくづく思い知らされた。

例えば、あなたの誕生日に日本人が贈り物をしてくれたとする。
そのとき日本人は必ずこのように言って渡す。

「これ、つまらないものだけどどうぞ」

それなら渡すな!とそのままゴミ箱に投げ捨てたくなるだろう。
実際、私も日本の家族に止められなければ捨てている所だった。

しかし、これは後で知ったことなのだが、私たちの国と日本とでは
文化が大きく違うだけで、この発言も好意から出たものらしいのである。


誉めそやすのが普通である。ところが、日本では贈り物を渡す時、
その品物を軽んじ賤しめるのが美徳とされているのだ。

新渡戸稲造の「武士道」にはこのことについての考察が書かれている。

私たちが贈り物を渡すときはこのようなことを思っている。

「これは善い贈り物です。善いものでなければ、
 私はあえてこれを君に贈りません。
 善きもの以外の物を君に贈るのは侮辱ですから」

ところが、日本人の場合はこのように思っているのだ。

「君は善い方です。いかなる善き物も君には適わしくありません。
 君の足元にいかなる物を置いても、私の行為の記として以外には
 それを受け取り給わないでしょう。


 最善の贈り物でもそれを君に適わしき程に善いと呼ぶことは
 君の価値に対する侮辱であります」

このことから分かるように、
日本人の方が頭で思っている文字数が3倍くらい多い。

私たちは贈り物をすぐ渡すのに、


でも、言われてみればなるほど、
日本人の考え方にも一理あるものがあると認めざるを得ないだろう。
しかし日本人が変なのはこれだけじゃないのだ。

ベネディクトの「菊と刀」にはこのような例が挙げられている。

道を歩いていたら、帽子が飛んでいった。
その飛んでいった帽子を偶然通りがかった人が拾ってくれた。

このとき、帽子を落とした人は拾ってくれた人に何と言うだろうか。

私たちの国では当然「ありがとう」という。
そしてそれ以外にはあり得ないとすら思う。

ところが日本は違うのだ。なぜか「すいません」と謝罪するのである。
ここに至ってまたもや私たちは頭を抱えなければいけない。


この問題を理解するには、日本における「恩」
を理解しなければならない。

私たちは普通、人助けをしようとするとき返礼は
期待しないのが美徳とされている。
愛というのは心情の問題であって、
何の約束もなく自由に与えられるものなのだ。
だから助けられれば素直に感謝することができる。


ところが日本の場合は違うのだ。
人助けをされればそれは「負債」となり「返済」
しなければならないと思うのである。


この「負債」のことを「恩」という。

「恩」というものは持っていると苦しいものだとされる。
返済するまでは施恩者の期待に沿うような行動をしなくてはならず
自由を拘束されるからだ。
もしこれに背けば「恩を仇で返した」と世間から非難されることになる。

それゆえ「恩を着せられる」ことを日本人は忌み嫌う。

このようなことから、明らかな権限を持たずに他人の手助けをする人間は
何かうまい汁を吸おうとしているのではないかと疑われる。

だから日本では、人助けをしても「偽善者だ」と非難されるという
理解不能な現象が起こるのである。

さて、話を戻そう。ではなぜ「すいません」と日本人は謝るのかである。
これまでの説明を読めば勘のいい読者なら察しがついたかも知れない。
つまりこのように思ったのだ。

「この人は今こうして私に恩を提供してくれるが
 私はこれまでに一度もこの人に
 会ったことがない。また、私にはこれに見合う恩返しを
 することもできない。
 こんなことをしてもらってうしろめたい気がするが、
 謝ればいくらか気が楽になる」

つまり「すいません」には「恩」を受けたけれど、「返済」できない
苦悩がこめられていたのだ。

このように日本人の心理というのは非常に複雑である。

人に恩恵を施すことは真に結構なことであるが、
あなたはあなたの恩恵を受ける人が
「恩を着せられた」と感じるであろうということを予見せねばならない。

単純に自分がしてほしいことを他人にすれば、
そのまま喜んでくれるわけではないのだ。

もちろん、これはたった1日日本に滞在したときの感想を
述べているだけに過ぎない。
もしかするとかなり誤解してしまった可能性もある。
もっと日本について勉強しなければなと思った。


参考文献:

『菊と刀』ルース・ベネディクト 長谷川 松治訳 現代教養文庫

『武士道』新渡戸稲造 矢内原忠雄訳 岩波文庫 p63あたり

今回の日記は、引用文を強引につなげて作った感じですね







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005.10.23 00:38:12
コメント(19) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: