和草子 暮らしの歳時記

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プラシーボ



プラシーボ(Placebo)の語源はラテン語の「I shallplease」(私は喜ばせるでしょう。)に由来しているそうです。そこから患者さんを喜ばせることを目的とした、薬理作用のない薬のことを指すようになったのです。通常、医学の世界では乳糖や澱粉、生理食塩水が使われます。従って、プラシーボ効果(反応)は、このような薬理作用のないものによりもたらされる症状や効果のことをいいます。それはいい場合と(治療効果)、悪い場合(副作用)の両面があります。「これは痛みによく効くよ。」といわれて、乳糖を飲んで、痛みがなくなったり、逆に吐き気がでたりすることがあります。この場合、プラシーボにあたるのが乳糖であり、プラシーボ効果にあたるのが、鎮痛効果であり(治療効果)、吐き気(副作用)であるわけです。
プラシーボ効果がどうして起こるかについては、次のようなことが考えられています。
1)暗示効果、2)条件付け、3)自然治癒力、4)その他

参考文献
中野重行 臨床薬功評価:Placeboをめぐる諸問題のポイント 臨床薬理 Vol.2,611-615 1995




プラシーボによる鎮痛効果

1954年には、すでにLasagnaらにより、薬理学的に効果のない薬を鎮痛薬として与えると30%の人に鎮痛効果が認められることが報告されているそうです。特に痛みという症状は心理的な影響を受けやすく、不安や孤独などにより増幅される可能性があります。たとえ薬理学的に効果のない薬であっても、飲む側が「これでよくなる」という安心感を持つことにより、痛みが緩和されるわけです。この効果が内因性オピオイド(今はやりのベーターエンドルフィンなど)によるものではないかという研究報告がありましたが、この報告はその後の研究者らにはあまり支持されていないようです。

参考文献
後藤文夫 プラシーボとプラシーボ効果の判別を誤ってはならない ターミナルケア Vol.6,No.1, 77-79, 1996

(「おないとおる」さんの記事。キャッシュのためHP不詳)


前のページのEBMと矛盾するようでありながら、科学的証明はないが精神面での納得があるもので実際に効果があるとき、それは人間のもつ自然治癒力であるというのが前出ワイル博士の説の1つ。


悪徳な商品には騙されないようにしたいがそれを信じることが気持ちの安定になり、心身が楽になるのならいいと思う。
それを取り入れるための、自分の物差しが必要。





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