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Hard-boiled or soft-boiled
茨城宮城
こういう時の朝は自然に起きることができる。
シャワーを浴びてから、カロリーメイトを食べ、
晩のうちに用意しておいたリュックを背負い、
静かに家を出た。
まだ7時を回ったばかり。
家族は皆、寝ている。
駅まで15分ほどの道のりは、
シャワーを浴びた後であり、
太陽が昇ってから間もなかったので、
秋を疑似体験しているかのようだった。
駅前のスターバックスを覗くが、
知り合いがいなかったので、
コーヒーで身体を暖めることもなく、
黄色い各駅停車に乗り込んだ。
西船橋~我孫子~松戸と
前日にネットで調べた通りに
乗り換えながら進んだ。
松戸は滅多に使わない駅だから、
短い乗り換え時間しか確保できていないことを
不安に思ったが、コンピュータは
ホームの位置までも計算に入れているようで、
乗り換えるべき電車は、
ホームを挟んで7歩の距離で俺を待っていた。
最初の目的地である水戸まで
これと言ったトラブルなく進んだ。
もっとも小説の主人公でもない以上、
そう頻繁にトラブルが起こるはずもないが。
あったとしてもほんの些細なトラブルだ。
例えば、目当てだった水戸藩ラーメンを
食べさせる店が本日休業の札を下げていた
というような些細なトラブルだ。
誤算だった。
04年度版ではないが、
『る○ぶ』を図書館で借りることができ、
ラーメン一杯分得したとほくそ笑んでいたが、
古い『る○ぶ』をチェックしたばかりに
ラーメン一杯分の絶望を味わうことになった。
仕方がないから一度駅前まで戻り、
本屋で最新のラーメン本を細心に調べ、
駅からそれほど遠くないめんやという
店に辿り着くことができた。
南中した太陽の下、
トータルで1時間ほど歩くことになったが、
ラーメン屋の戸を開けると、
その疲れがすっかり消えるから不思議だ。
ここでもラーメン本に忠実に、
塩ワンタンをオーダーした。
初めて訪れた店ではもっともオーソドックスな
メニューを頼むのが常道だが、
次に来る保証がない店では、
その店でもっとも評判のいいものを頼む。
一期一会の精神だ。
塩味のスープは小エビの風味が利いており、
ワンタンも中身がよくわからない味ながら、
スープに塩味のスープによく馴染んでおり、
店長の優れたバランス感覚の賜物と言える一杯だった。
お勘定を終え、ラーメン屋の戸を開けて、
一歩外に踏み出すと、
入店する時に消えたはずの疲れが
すっかり蘇るから不思議だ。
================================
水戸の街は駅のすぐ近くを、
線路に平行して流れる川が印象的だった。
あだち充の描く某漫画で、
上杉兄弟が走っていそうな
川と土手なのだが、
近くで見ると意外とその水は濁っていた。
しかも緑色に濁っていた。
これは護岸工事をしたために
発生した苔だと思われるが、
あまりにも水彩絵の具の黄緑に似ていた。
自宅のそばの川は土で焦茶色に濁っており、
水戸の川は苔で黄緑色に濁っている。
そしてめんやの塩ワンタンは白濁している。
水戸から仙台へは乗り換えも少なく、
鈍行を利用していたため時間はかかったが、
牧歌的な風景を眺めているうちに到着した。
ようやく仙台だ。
朝の7時に家を出て、
夕方の6時半に着いたわけで、
実に12時間近いショートトリップだった。
仙台の街は、杜の都と呼ばれるが、
森の都ではないところが粋だ。
ちょっと国語辞書を引いてみても、
それらの違いはわからなかったが、
森よりも杜の方が出現頻度が低い漢字のため、
やや高級な印象を受けるとは言えるか。
スライムとメタルスライムの
違いのようなものだろうか。
実際仙台は大した都だ。
なんと言っても規模が大きい。
アーケード街が連なっており、
京都を彷佛とさせるが、
人のにぎわい自体は圧倒的に勝っており、
新潟、静岡あたりとはまるで街自体の広がりが違う。
アーケードに入っているテナントこそ、
マック、スタバ、マツキヨから、
それらに類したファーストフード店、
カフェ、薬局が立ち並んでおり、
たまにある牛タンの看板が仙台らしさを
唯一表現している。
まず目指すはカプセルホテルだ。
あらかじめネットでホテルのサイトを確認し、
地図を頭に叩き込んでいたので、
比較的スムーズに見つけることができた。
3階立ての小さな建物は、
国分町という歓楽街のど真ん中に位置しており、
その周囲は暑苦しい黒服や
流し目の上手な女性たちにすっかり包囲されていた。
もちろん俺は包囲網を強行突破し、中へ入った。
================================
荷物をロッカーに入れて身軽になり、
再び黒服と女どもの包囲網を突破し、
外へ出た。
いつの間にかあたりは薄暗くなっており、
街全体が牛タンの時間は終わりだよ、
もう大人の時間だよという雰囲気に包まれていた。
しかし、それでもキャバクラで
金を遣いながら気も遣うつもりはさらさらなかった。
東北地方は巨乳が多いという俗説があるが、
国分町を歩いていた限りでは、
その説は真実だと思われた。
千葉あたりの歓楽街ではそもそも
スーツっぽい服装が多いのだが、
こちらでは叶姉妹がパーティに着ていきそうな
服装の女性が多かった。
谷間を強調した服を着た彼女らは、
たしかに強調するにふさわしい谷間を持っていた。
そうした女性たちにフラフラ付いていかなかった
最大の理由はなんといっても言葉だろう。
東北弁はわからない。
金を遣い、気を遣い、さらに頭まで使う。
谷間を前に四苦八苦して会話をする
自分のイメージを打ち消しながら、
足早に国分町を通り抜けた。
早足で歩き続けていると、
街の外れで一軒のラーメン屋を発見した。
ラーメン山頭火だった。
新宿でたまにお世話になっている身としては、
こんなところにまで出店しているのかと
その勢力の拡大を感心すると同時に、
中を覗いてみて驚いた。
人がいない。
山頭火は新宿では行列が当たり前のように
出来る店の1つだったが、この冷遇はなんだ。
もう8時を回っており、
かなり空腹だったこともあり、
話のタネに食べてみる手もあったが、
やはりあまりに人がいないので躊躇した。
しばらく店の様子を見ていると、
視界の隅に牛タンの文字が飛び込んで来た。
隣には牛タン屋があり、
そこはなかなか流行っているようだったので、
その店に逃げ込むように飛び込んだ。
店の名はねぎし。
笑顔の可愛らしい女性アルバイトに迎えられ、
この店を選んで正解だと思ったが、
そのささやかな喜びは一瞬でぶち壊された。
先ほどのアルバイトが文句の付けようがない
笑顔で割り箸とお絞りを持ってきた。
その割り箸が入っている袋には、
店名であるねぎしの前に
小さな文字で新宿と書いてあった。
頭の中ではインスタントジョンソンの
顔芸の人がえ~、とアノ顔で叫んでいたが、
腹を括って「塩タン定食、1つ」と頼むしかなかった。
================================
ねぎしでの食事は満足いくものだったが、
満足いくものだっただけに、
なぜ今まで新宿で食べてなかったのかと後悔した。
明日の昼は牛タンの伝統的な調理法を生み出した
店主が開いた店で食べるつもりなので、
こんな失態は犯さないだろう。
そんなことを考えながらの帰り道だったが、
道中、妙に耳に残る1つのフレーズがあった。
ごっくん○ェラ。
語尾をやや挙げていたから、
疑問形だったのだろう。
黒服が近寄ってきては、そう囁いていた。
どうやらこの街ではこのフレーズが、
キーワードになっているらしく、
踏み絵代わりに使用しているようだった。
歌舞伎町ではもっと一般的なフレーズで話し掛けてくるし、
大阪の道頓堀周辺では関西弁で、
それも早口でまくしたててくる人が多かったと
記憶している。
東北弁はなかなか難しいので、
もしもあの黒服たちが東北弁の使い手だったら、
ネゴシエーションを始めようとするよりも、
ワンフレーズによる踏み絵方式の方が
効率的だと判断したのかもしれない。
再び、国分町のカプセルホテルに戻ると、
鍵を預けていたフロントの男が
なぜかにやりと不敵な笑みを浮かべていた。
たしかにねぎしでの食事の後、
スタバで人間観察を兼ねながら
時間潰しをしていたので、
ごっくん○ェラでもしてきてもらったと
勘違いされてもおかしくないぐらいの時間が経っていた。
しかし、あからさまな笑顔だった。
カプセルホテルには大風呂があるが、
ここは規模の小さいホテルであったこともあり、
大風呂には誰もおらず、すっかりリラックスできた。
風呂からあがると、いかにも入院患者が着るような
エセガウンを着ることになる。
これは一人ならばいいのだが、
ロビーなどにはエセ入院患者が陳列されることになるので、
ちょっと異様な光景を目撃することになる。
ましてそれらが小さなカプセルの中で
寝起きしている姿はどうしても懐かしの
某教団を思い起こさせる。
しかし、その日は泊まっていた客がなぜか
文化的な嗜好を持ち合わせていた客だったようで、
ちょっと面白い話を盗み聞きすることができた。
ロビーにはショー○ーマーチではなく、
クラシックが流れていたのだが、
それを聞き付けるやすぐに音楽についての
明日使える無駄知識の開陳大会が始まった。
例えば、チャイコフスキーはホモだったという話や、
ブラームスはシューマンの嫁に横恋慕して、
結局は生涯独身だったんだという話。
そして、ほぅと頷かされたのがこの話。
ドイツやオーストリア出身の
天才音楽家は非常に多い。
ベートーベン、シュトラウス親子、その他。
なぜあの地域にばかり天才が生まれたのか、
それには秘密がある。
ドイツやオーストリアはジャガイモ圏だ。
そして、当時は科学が未発達であったため、
ジャガイモについて現代の人々ならば
当然に有している知識が欠けていた。
つまり、当時の人々はジャガイモの芽を
取らずに食べていたのだ。
その結果、体内に微量の毒素が蓄積され、
それによって麻薬で得られるのと同じ感覚を得、
その状態で作曲したから傑作が次々と生まれた。
歯磨きをしながら聞き耳を立てる俺は、
そういえば今日が水曜日だということを思い出した。
================================
翌朝、一畳ほどのカプセルで8時には目を覚まし、
ホテルの電源から携帯電話用の電気を拝借しながら、
出発の準備を整えた。
携帯の充電中の赤いランプが消えると、
すぐさまコンセントからコードを引き抜き、
ロビーに降りてチェックアウトの手続きをした。
昨晩、にやりと不敵な笑いを浮かべた男は、
既に消えていた。
そして、若いかどうかわからない女性二人が、
あの男の代わりに旅立つ男たちの相手をしていた。
順々にそれぞれの目的地に向かう男たちが通る
自動ドアの隙間から入ってきたのは、
昨晩とはうってかわった爽やかな空気だった。
『千と千尋の神隠し』の最初の方に、
夕方になって様々な生き物が
その形をなしてくるシーンがあったが、
仙台という街も昼と夜ではあれぐらいの変化はある。
とりあえず朝飯を求め、コンビニを探して、
しばらく街を徘徊したが、
あのごっくん○ェラという響きは幻聴だったのかと
思いたくなるほど乾いた街だった。
そして、仙台の街よりさらに乾燥した
カロリーメイトをはぐはぐ食べながら、
そのまま東北大学のキャンパスを目指した。
この街は基本的には巨大なのだが、
広がりの途中から唐突に自然が多くなる。
仙台駅から真直ぐの道をそのまま直進すると、
川にぶち当たるのだが、この辺りまで来ると、
ビルの影ではなく木陰を歩くことができるようになる。
東北大学は仙台駅から徒歩で20分ほどだろうか。
ただひたすら真直ぐだから迷うこともない。
しかし、キャンパスはまさしくもぬけの殻だった。
生協も学食も休みで、東北大学生気分を味わうことは
できなかったが、帰りに東北大学生御用達であると
思われる古本屋を見つけることができ、
だいたいどんな勉強をしているのかは見当が付いた。
あの古本屋が大量に在庫を抱えていた本は、
テキストに指定されていた本だと思われるが、
それを見た限りでは学部レベルで行なわれる
講議はそれなりにハイレベルだと言ってよさそうだった。
ここから福島は会津若松まで行かねばならないので、
仙台は昼飯が最後のイベントになる。
最後を飾るに相応しいイベントにするための
事前の調査は一応おこなった。
その結果、牛タンの伝統的な調理法を編み出した
主人が開いた店というところがベストだと思われた。
ガチガチの本命馬を買うようで、
そうした店を訪れるのはどこか気が引けるが、
昨晩のノーマークの穴馬にしてやられた
経験は活かさなくてはならない。
そして、11時半開店のその店を、11時35分に訪れた。
すると、既に大層な行列ができており、
結局店に入ったのは12時を回っていた。
目の前で店主らしき男が豪快に網で焼く
牛タンはなかなか見物だったが、
頭のどこかでは火に炙られて縮んでいく
肉たちに縮むなと無理な声援を送っていた。
奇妙なことだが、どうやら俺は牛タンよりも
サイドメニューの方が好きみたいだ。
つまり、昨日は非常によく煮込んであった
肉ジャガの特ににんじんに感動したし、
今日は今日でテールスープのスープの
洗練された味に惹き付けられた。
牛タンは肉厚で、食べ応えがあるのだが、
どうも1500円近く出す昼飯としては、
割にあっていないような気がしてならなかった。
牛タンを求め、仙台にやってきて、
牛タンを頼み、牛タン以外に舌鼓を打った仙台だった。
-了-
(2004年夏、お盆前)
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