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2011.08.03
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カテゴリ: SF


原作 アーサー・C・クラーク
監督 ピーター・ハイアムズ
主演 ロイ・シャイダー

 大好きな「2001年宇宙の旅」の続編ということで、期待度200%でワクワクして、観ました。がっかり度500%で、落ち込みました。前作の木星付近で消息を絶ったディスカバリー号を探索に行くということで、ボーマン船長や、モノリスなどが出てきて、確かに続編らしいのですが、あまりにも違うところが多すぎて、正常な気持ちで観ることができませんでした。以下、どんな所にがっかりしたのか述べていきましょう。

がっかり点その1 (80%分) ロイ・シャイダーのフロイド博士
 前作で、月に発見されたモノリスを調査に行き、ディスカバリー計画を考えたフロイド博士を、「ジョーズ」の警察署長役のロイ・シャイダーが演じていました。前作では、非常に落ち着いた感じで、いかにも紳士という感じのフロイド博士でしたが、とても肉体的で、男の色気たっぷりな感じに変わっていました。感情の起伏も結構激しい感じで、同じ人とは全く思えませんでした。ロイ・シャイダーはとてもいい役者さんだと思いますが、あんたじゃないだろう!!!と思いました。

がっかり点その2 (120%分) あまりにも違う雰囲気
 前作の良いところに、細部にまでこだわった美しい映像と、ゆっくり流れる時間というのがあったと思います。「美しき青きドナウ」が流れる中、月に向かうシャトルの中で居眠りするフロイド博士、CAがゆっくり現れ、静かに浮いているペンを戻す場面、ディスカバリー号の中で、プール副長がジョギングをしている場面、プール副長が、ポッドにぶつかり、静かに遠ざかっていく場面など、全編にわたって、余計な音がなく、静かで美しい場面がたくさんありました。それがテーマの壮大さととても合っていて、タダものじゃない雰囲気を作っていたのです。しかし、この続編は、セリフも多く、激しい場面があったりして、全く流れる空気が違うという感じです。


がっかり点その3 (300%分) 米ソ冷戦の描写
 そして最もがっかりさせられた点は、地球上で米ソの関係が悪化し、宇宙船上でも米ソの対立が見られるという描写があるところです。
 アメリカ人のフロイド博士は、自国の宇宙船が都合できず、ソ連の宇宙船に乗りこんで、木星に向かいます。最初から、ソ連人クルーとピリピリしています。そして、地球上で、米ソの小競り合いがあったようで、関係が悪化したため、お互いのクルーと交流するなという命令が来るのです。
映画製作当時、もちろんソビエト連邦はまだ存在しており、その後崩壊するということが予想できなかったのは、しかたがないことですが、人類の、地球の、宇宙の未来を考えた、この壮大な物語の中に、人類の汚点である、醜い争いを持ち込んでほしくなかったです。
 だいたいが、米ソの冷戦というのは、共産主義や資本主義というのは、実は口実でしかなくて、結局は、世界のリーダーを争う大国のエゴなんですよね。ただ単に相手に負けたくないという低レベルのエゴが、核を産み出し、武器の量を増やし、人類を無理やり宇宙に送ったんですよね。おかげで宇宙開発は飛躍的に進みましたが、歴史上かつてなかったほどの人が亡くなり、自然環境が壊れたのです。今、両国は当時の負の遺産を取っ払うのに一生懸命ですよね。
 でも、現在の宇宙ステーションの様子を見ていると、とても和気あいあいのようで、うれしい限りです。

 すみません。若干、話が横道にそれてしまいました。

 ということで、僕は「2010年」という映画を「2001年宇宙の旅」の続編とは認めないことを、ここに宣言します。





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Last updated  2011.08.03 11:53:24 コメント(1) | コメントを書く


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