ことわざ/人間(勇気・信念・決意)
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蟻の思いも天に昇る
(ありのおもいもてんにのぼる)
└小さく非力な蟻の願いも、一心であれば天に通じてか
なえられることがあるという意。弱小な者でも、一念
発起して努力すれば大望を果たせるというたとえ。
石に立つ矢
(いしにたつや)
└一念を持って行えば、たいがいのことはできるというた
とえ。
一寸の虫にも五分の魂
(いっすんのむしにもごぶのたましい)
└わずか一寸(約3.03センチメートル)しかない小さな虫で
も、その半分の五分にあたるほどの魂を持っているとい
うことから、小さくて弱い者や貧しい者であっても、そ
れ相応の意地や思慮を持っているのだから、侮ってはい
けないということ。また自分にも意地があることを表現
するときにも使う。略して「五分の魂」ともいう。
清水の舞台から飛びおりる
(きよみずのぶたいからとびおりる)
└京都の清水寺の舞台は高いがけの上に造られているところか
ら、思い切った大きな決断をするたとえ。
義を見てさざるのは勇無きなり
(ぎをみてさざるのはゆうなきなり)
└人として行うべき当然の道と知っていながら実行しない
のは、本当の勇気がないからであるという戒め。出典は
「論語」。
賽は投げられた
(さいはなげられた)
└「賽」は、サイコロ。事はすでに始まってしまったのだ
から、あれこれ悩まず実行するよりほかないという決意
を表すことば。
少年よ大志を抱け
(しょうねんよたいしをいだけ)
└若者たちよ、大きな志と夢を持ちなさい、それを成しと
げるだけの力と若さが若者にはあるという励まし。札幌
農学校教頭のアメリカ人・クラークが、学校を去る際に
学生たちに残したことば。
青雲の志
(せいうんのこころざし)
└「青雲」は青空の意で、高い地位の象徴。立身出世を願
う気持ちをいう。
精神一到何事か成らざらん
(せいしんいっとうなにごとかならざらん)
└精神を一点に集中して努力すれば、どんな難しいことで
も成しとげられるということ。
千万人と雖も吾往かん
(せんまんにんといえどもわれゆかん)
└自分にやましいところがなければ、反対する者がたとえ
千万人いようとも、恐れず堂々と行うという気概を表す
ことば。
大勇は勇ならず
(たいゆうはゆうならず)
└本当に勇気のある人間は我をはって、些細なこと、つま
らないことで争ったりしないから、ちょっと見ただけで
は勇気がないように見えるということ。
天知る 地知る 我知る 人知る
(てんしる ちしる われしる ひとしる)
└不正はどんなにうまく隠しても、少なくとも天と地と自
分自身と不正の相手の四者は知っている。悪事は、いつ
かは必ず露顕するものであるという戒め。
図南の翼
(となんのつばさ)
└南に向かって飛ぼうとしている鵬の翼。大きなことをし
ようとする計画や志のたとえ。「図南の鵬翼ともいう。
出典は「荘子」。
念力岩を徹す
(ねんりきいわをとおす)
└心を込めて一心に事を行えば、成しとげられないことは
ないということ。
匹夫の勇
(ひっぷのゆう)
└「匹夫」は、道理に疎いつまらない男。その男が血気には
やってがむしゃらに力を奮うような、浅はかな勇気を蔑ん
でいうことば。出典は「孟子」。
舟を焼く
(ふねをやく)
└舟を焼いて退けないようにすること。自分から逃げ道を
断って、決死の覚悟で物事に当たることのたとえ。
暴虎馮河の勇
(ぼうこひょうがのゆう)
└「暴虎」は虎を素手で打つ意、「馮河」は大河を歩いて渡
る意で、共に向こうみずな勇気を表すことば。無謀な勇気
のたとえ。
凌雲の志
(りょううんのこころざし)
└「凌雲」は、高く雲を凌ぐこと。俗世間を超越した高い
志。また、目覚しい立身出世をしようとする志。「陵雲
の志」ともいう。出典は「漢書」。
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