それってどんな人よ?と、手に取ったのがこの本です。
ア・ソング・フォー・ユー
呪いの藁人形、捨てられた赤ん坊、骨折した靴磨き、逃げたインコ、殴られたゲーセン景品売り、消えた骨壷。絡み合う謎を解きほぐすその探偵は、絶望の淵にいる子を決して見捨てない。「ブルーライト・ヨコハマ」「アカシアの雨」「プレイバックPART3」「骨まで愛して」。懐かしい歌謡曲の響きになぞらえた四つの物語。弱く哀しい人間への優しい眼差しが注がれた連作ミステリーの傑作。
【目次】 ブルーライト・ヨコハマ/アカシアの雨/プレイバックPART3/骨まで愛して
(「BOOK」データベースより)
ハナちゃんこと花咲慎一郎はもと警官。
捜査中の事故がきっかけで退職し、無認可保育園の園長をしています。
しかし無認可保育園といえば想像通り、保育料をしっかりたっぷり払える親ばかりではなく、経営は火の車。
それを支えるべく私立探偵を副業にしています。
一匹狼で新宿の町をかけまわり、ときには裏の世界に生きる面々ともわたりあう、いかにもハードボイルドな探偵ですが、ハナちゃん、情に厚いです。
教育とか、社会保険制度とか、いまの社会のゆがみをもろに反映している人たちと、事件でかかわっては憤り、涙を流してしまう。
タフ、というほど強くないけれど決して甘くない。
その按配がとてもいいです。
1篇目の『ブルーライト・ヨコハマ』は、予想を裏切られる展開でした。警戒しながら呼んでいただけに、余計じんわり…。
これは4編が収められた短編集ですが、独立した話はその1つで後の3篇は微妙につながっています。
謎を解けばさらにもつれたものが見えてくる。人生ってそう簡単じゃないですものね。
始まりはちょっとした躓きだったはずなのに、こんなに深い闇に落ちていってしまうこともあるのだと切なくなります。人生って重いのです。
ハナちゃんはとりわけ、不幸せな子供を見過ごすことができません。
憤慨し、走り、泣くハナちゃんを励ましているつもりが、しっかり生きろとこちらの背中を叩かれたように感じています。
何度か読み返しても「?」でした。弟?息子?うーん…
実は、新聞の新刊案内でこの本をみつけ、図書館で借りて読んだのですが、これはシリーズの第4弾だったのでした!
どおりで、恋人との出会いの話があっさりしていると思ったわ。
でも、登場人物それぞれきちんと紹介されるので、問題なく読み進むことができました。
過去に何か、あったのだ…とミステリアスな影を感じながら追っていくのもまた、良かったかも。
とはいえ、やっぱりもっと、知りたいです。
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