楽しいこと見~つけた!!

楽しいこと見~つけた!!

折り合う力



youちゃんが、又少し変わってきたのです。

youちゃんは、長い間、「こだわりもなく、パニックも無い」比較的穏やかな自閉ちゃんでした。

でも、そこはかとないこだわりや、かすかなダダこねはあったのです。

それが、『自分で!!自分が!!』が出来るようになると共に、だんだん強烈になってきました。

特に年長さんの年は、
「靴は長靴」
「肌着は着ない」
「上に着るのは、長袖Tシャツか、トレーナーのみ!!」
「(冬限定で)下に着るのは、長ズボンのみ!!」
「(冬はしないけど)夕方は、毎日、必ず公園にショコラを連れて行く」

食べられるものも、どんどん減っていき、こだわるこだわる!!


思うようにならないと、ダダこね・・・ですわ。
座り込んで、テコでも動かない。
ひっくり返って大泣き・・・とか。

ところが、年長の終り・・・卒園直前から、少し様子が変わってきました。


たとえば、

【食パンの耳は絶対食べない】と言うこだわり。(これは結構長かった)

『パンのおかわり頂戴!!』と、youちゃんが言った時、すかさず、「じゃあ、このパンの耳を食べたらね。ここだって食べられるんだよ!!」と、パンの耳を食べることを強要すると、1cmくらいを、パクッッ!!
「えらい!!・・・じゃ、どうぞ!!」と、焼いた食パンをあげる。


【長靴でなきゃはかない】と、言うこだわり。(学園だと、履くんだけどね。)

「靴を履きましょう」と、靴を出すと、学校に行くときは、靴を履く。
家では、長靴が許される??・・・ま、そこは臨機応変に・・・。


【野菜は絶対食べない】と言うこだわり。(これは厳しいよ!!超グルメです。)

お肉を食べる隙に、「これも食べて!!」と、指先にちょこっとの量の野菜を強要すると、パクっと食べてから肉にかぶりつく。
ブロッコリーも、ニンジンのグラッセも、ばっちり!!

どのこだわりも、youちゃんの感覚的なしんどさが理由になっているの。

たとえば、パンの耳の硬さや食感は、味覚や触覚が過敏だから苦手なんだし、長靴にこだわるのは、触覚が過敏なyouちゃんにとって、履き心地がいいからだし、野菜は、味覚的に耐えられない苦さを感じるからだし・・・。

でも、大好きな食パンをもらえるなら、大好きな学校に行けるなら、大好きなお肉を安心して食べさせてもらえるなら、頑張ろう!!

『どうせ、一口だけだし・・・。』
『どうせ、学校に行くときだけだし・・・。』

・・・と、思えるようになって来ているのです。
だから、一口以上は強要しません。
学校限定で頑張ってもらいます。

そこは、過敏なところとの折り合いをつけているyouちゃんのしんどさを、ちょっとマムが理解してあげなきゃな・・・と言うところだと思っています。

でも、折り合うことで、いろいろな野菜に触れられる、いろいろなお洋服にチャレンジできる、いろいろな靴が履ける・・・生活の間口がぐっと広がります。

楽しい事だって、とりあえずやってみてくれないと、楽しさが分らない。
おいしい物だって、とりあえず食べてくれないと、おいしさが分らない。

そんな間口の狭い、不自由な生活を何年もしてきたyouちゃんで、それは、自閉症的な課題を持つ子どもの障害特性だから、しかたないのだけれど、【折り合う力】で、間口を少しでも広げて、生活し易くなるといいね。

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