レジスタンス（偉大なる抵抗）
レジスタンス（偉大なる抵抗）
人間も、思想も、制度も大きなレジスタンス(抵抗)に直面し、初めて偉大な
ものとなる。この事が理解されない限り、偉業は成し遂げられないといってよ
いであろう。
残念な事に、平均的人間はこの法則に気付かず、ちょっとした抵抗にもびく
びく、それを避けようとする。自分の生活に波風を立てたり、人から非難され
る事を嫌い、他人からの批判は自分の幸せの妨げになるのではないかなどと間
違った考えをする。実際はその逆なのである。
次のことを心に留めておいて欲しい。まず転職を考えてみよう。最初に直面
するのは家族からの反対である。誰しも未知の世界に対しては不安を抱くもの
であるが、家族であれば尚更の事である。それでは、友人、親戚の場合はどう
であろう。事の成就を急いだり威勢良く突っ走ろうものなら、決まって足を引っ
張られる。彼等は否定的な意見や態度という器具を用いて、あなたの現状を維
持させようと努めるであろう。
しかし、真剣に、進を望むなら、まずこれらの身近な者からの反対に打ち勝
たなければならない。これは容易な事ではなく、勇気のいる事である。誰しも、
自分の愛する者を喜ばせたいのが人情で、悲しませたくはない。しかし実際は、
自分のやりたい事をやらなければ失敗をもたらし、結局は、彼らを悲しませる
事になるのである。この様な結果になるのは、自己に忠実でない為に、人生へ
の情熱を失い、進歩成長は止まり、遂には自尊心まで失ってしまうのである。
しかし、自己を貫けば結果は逆に出てくる。つまり、反対に打ち勝ち、成功す
れば、彼等はあなたを改めて見直し、より一層尊敬するようになるであろう。
この事は数知れぬ歴史上の出来事により立証されている。例えば、イエス・
キリストもこの様な酷烈なレジスタンスに打ち勝った人々であり、キリスト教
もこの様にして生まれたのである。もし、彼らが迫害から逃れていたら、その
名はこの世に残らなかったであろうし、又彼が全人類にもたらしたキリスト教
の真理により、人間が個々の偉大さを知る事もなかったであろう。
更に、キリスト教はローマで大きなレジスタンスに遭遇している。何千人と
いうキリスト教徒は、ローマで迫害を受け、抵抗に打ち勝った結果、キリスト
教に新たな生命を与えたのである。以来、過去1700年間の長きにわたり、ロ
ーマはキリスト教の中心地となり、そして今も尚、その中心的存在である。
これらの歴史上の偉大な教訓をしかっりと心に留めて、我々の今後の指針と
しよう。我々の考えが恐るべき妨害を受けるに値するものである事をよく理解
し、感謝しようではないか。今日、至る所から我々の成長を阻もうとする圧力
がかかってきている。彼等は我々のしている事を恐れ、我々ばかりでなく、夢
までも壊そうとしているのである。我々はこの様な現状を良く呑み込み、強い
意志力と決意によって次々に襲い掛かってくるこれらの圧力を撥ね退けている
のである。激しい抵抗に合う事は幸せと言うべきであろう。なぜなら、それは
我々の偉大さを示す何よりの証拠であり、又それに打ち勝ち、威圧して行く原
動力ともなってくれるからである。ここ、２、３年間に、我々は輝かし歴史を
刻み、我々の生活に永遠の場というべき「自由」を育て上げて行くであろう。
つまり、真の自由であり、又全人類の為に我々の夢を実現させる「自由」であ
る。
我々は、この歴史の発展段階における闘争を理解し、大いに賛歌しようでは
ないか。現在、我々の生き方を守る為にあなた方のしている事は、やがて、我
々の後に続く何百万もの人々に新たな自由と希望をもたらすものとなるであろ
う。決意と情熱を持って、堂々と敵に向かって行こう。そうすれば、敵も恐れ
をなし、そのうちあきらめて、抵抗する事を止めるであろう。そして、これは
即ち人生における生き方である。
WILLAM PENN PATRICK
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我が人生において、尊敬している故人です。
萩原義大
戦略経営は保証思考から
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