初夏に、縁にギザギザのあるごわついた葉をつけた茎先に、少し開いたつぼみの先に鮮黄色の細い花弁をのぞかせて、花が咲き進むと黄色からオレンジと、次第に紅くなっていきます。
6月29日の誕生花は、古代の貴重な紅色の染料の花、ベニバナ(紅花)。
花の名は、漢名の紅花の訓読みで、花弁から紅(べに)の原料を採取したことから名づけられました。
別名のスエツムハナ(末摘花)は、飛鳥時代に中国から朝鮮半島を経て渡来し、咲き始めの管状花を、外側(末)の開いた花弁から順に摘んでいくことからつけられています。
源氏物語五十四帖のひとつ、末摘花は、光源氏が紫の上に常陸宮の姫君の鼻が紅花のように赤いとあざけったことが巻名になっています。
花言葉「情熱的な恋」「情熱」は、黄色から開花が進むにつれて紅くなる花色につけられていますいます。
花言葉「装い」「化粧」は、紅色の色素を含む花が古くから染め物や口紅などの染料に使われてきたことからつけられています。
ベニバナは春にタネを播いて育てると、梅雨に入る前に咲き始める花は黄色く、梅雨に入って遅れて咲く花は雨に濡れて赤みが出ていました。
ベニバナの紅色は平安貴族の女性の憧れの色で、平安時代には関東から中国地方で栽培されていたそうです。
キク科カルタムス属(ベニバナ属)、耐寒性一年草、原産地:インド、エジプト別名:スエツムハナ(末摘花)、クレノアイ(呉藍)
ベニバナ(紅花)の花言葉:夢中、情熱的な恋、情熱、装い、化粧、包容力、寛大、雅量に富む、特別な人。
ベニバナ(紅花)の誕生花:4月6日、6月10日、6月29日、10月30日
流通時期:タネを秋~早春に見かけます。
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