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吹奏楽物語 H23年度
高校に入って2回目の春。
本庄達※※高校吹奏楽部は17人の新入部員を迎えた。
その中には元知羅内中学校チューバの大場由衣や唯一の男子でアルトサックスの成島雅也も含んでいた。
だが、大場は元々コントラバスがやりたかったらしく、チューバへは行かずにコントラバスパートへ。
チューバには、二宮と同じ中学校出身でチューバ経験者の石原美奈子がやってきた。
石原は、とってもさばざばした性格で、いわば姉御肌というかなんというか・・・・
ともかくしっかり者なので本庄はすぐに安心できた。
※※高校の定期演奏会は早く、5月中旬。
なので、一年生は入部して1ヶ月後までに十何曲という曲を吹けるようにしなくてはならない。
これはかなりの難題なのだ。
他には同じ身延線利用者として、同じ中学校出身で吹奏楽部の後輩だったファゴットの太田舞有や、本庄と降りる駅が近いバリトンサックスの仲川美理とも仲良くなった。
そして新体制も明らかになった。
部長には、ユーフォの久慈萌。副部長にはトランペットの相川由芽が選ばれた。
また、学生指揮者には昨年から引き続き椎名と、新しくフルートの塚原花奈美が選ばれた。
本庄は二宮や藤巻とともに会計係に。知多はチューバのパートリーダー。外山は低音のパートリーダーにそれぞれなった。
そして、すぐに定期演奏会がやってくる。
本庄はチューバの先輩がそうそうにやめてしまったので、特に思うことはなかった。
椎名「どんだけクソな演奏なんだよ・・・まったく・・・」
椎名はよくそう漏らしていた。
GW中に行った合宿では、唯一の1年生の男子の成島と2、3年男子でうち解けることが出来た。
始め、成島はずっと黙っており、周囲から孤立していたが、この合宿を機に本庄はよく話すようになった。
つまり、現在の男子は、
3年生
樋口 泰斗(ホルン、学生指揮者)
若宮 大(トロンボーン、パートリーダー)
根津 知隆(コントラバス、パートリーダー)
林 亮(サックス、楽譜係)
2年生
椎名 烈(トロンボーン、学生指揮者)
二宮 春樹(コントラバス、会計)
本庄 拓夢(チューバ、会計)
知多 航大(チューバ、次期パートリーダー)
小宮山 由良(サックス、次期パートリーダー)
藤巻 陶治(パーカッション、会計)
1年生
成島 雅也(サックス)
となっていた。中学の時とは全然違う多さだ。
成島は遊戯王と2chが好きということで、知多、本庄、藤巻のパソコン大好き3人組とよく絡むようになった。
また、チューバの1年生の石原美奈子はとてもしっかりしていて、むしろ本庄や知多がいさめられる立場になってしまうほどであった。
その合宿の夜。
椎名「・・来年はこうならないようにしよう・・・」
知多「確かに、間に合わなかった感が半端ないしな・・・」
その懸念通り、この年の定期演奏会の出来は余りよい物とは言えなかった。
さらに、顧問の南条先生が体調を崩してしまい、部活を休む日々が続いた。後から聞いた話だと、始めて教員をやめようと思っていたらしい。
部活も、3年生の先輩を8人だけ残して後の先輩たちは引退してしまった。男子の先輩は若宮先輩と林先輩が残った。
これから、おそらく自分にとって最後の吹奏楽の夏を迎える・・・・
そう思う本庄であった。
第25楽章 最後の夏
ついに課題曲と自由曲も確定した。
今年は去年のような途中で課題曲と自由曲が変わるようなことはなく、すんなりと決まった。
課題曲は去年のマーチの反省を生かしてマーチではない曲を選択。
自由曲は今もっとも人気が高い流行りの曲(難曲だが)を選んだ。
前述の通り、南条先生は部活を休む日が続き、椎名が中心となって合奏を見ていた。
椎名「高校生なんだからもっと考えろ!何回同じ事を言わせるんだ!」
毎回、合奏の度に椎名の怒号が響き渡っていた。
だが、本庄は決してそれらを苦には思っていなかった。
むしろ、うれしかった。いや、決して怒られるのが好きとかそういうわけではなく。
ただ単純に、みんなで1つの音楽を作っているというこのなんとも言えない充足感・・・
7月後半の夏休みになってから、ようやく南条先生も部活に顔を出すようになり、どんどん県大会の日が近づいてきていた。
相変わらず、椎名は合奏でいつも的確な指示を飛ばしてくる。もはや楽譜はシャーペンの書き込みで真っ黒になっていた。
そして、県大会を目前に控えたホール練では、
椎名「甘いんだよ!前回行ったことがなぜ出来てないんだ!え?ここは俺はどうしろって言いましたか?」
全員が固まる。誰も発言しない雰囲気。
椎名「お前らはロボットか?ただ機械的に言われたことだけをやっているんですか?もっと考えろ!全部音に出て居るんだよ!」
このときはさすがに全員の表情が引きつっていた。
本庄「アタックを強くしすぎないように気をつけます」
ようやくの思いで声が出た。
椎名「具体的には?」
本庄「まず、ブレスの位置をみんなでそろえて、それから頭の中で常に八分音符でカウントし続けます。」
椎名「他!」
何人か2年生から意見が出てくる。
椎名「どうしていつも同じ人ばかり発言してるんですか?他の人は何も考えて無くて演奏してるのかよ!!もういい!そういう人は邪魔だから帰れ!」
確かに、本庄も苛立ちを覚えていた。
いつも、このような合奏の場面で発言するのは本庄や久慈、相川、仲川など非常に少数派の人達だけであったからだ。
思うことがあるなら言えばいいのに。
いつも本庄は男子間の会話でそう漏らしていた。
そうこうしている内に本番を迎えた。
決してベストな演奏とは言えなかったが、本庄達※※高校吹奏楽部55名は精一杯の演奏をした。
指揮を終えた後、南条先生が満足そうな顔をする。これはこの先生の癖で、本庄はこの先生の表情が大好きであった。
祈るような思いで発表を聞く。本庄は、この大会で突破できれば来年は定期演奏会で引退するし、もし突破できなかったらコンクールまで続けると心の中で決めていた。
司会「△番。※※高校、金賞、ゴールド!」
歓声が本庄達を包み込む。確かな手応えはあった。
司会「それでは今より、西関東大会に推薦する四校の団体を発表します。」
本庄は祈っていた。みると、周りの人たちはみんな祈っていた。
司会「出演番号、△番。※※高校!」
先ほどよりひときわ大きい歓声が起こった。
ついに始めて西関東への切符を手にしたぞ・・・・
本庄はそう思っていた。
しかしそれと同時に、今までに経験したことのない夏休みの地獄が待っていたのだった・・・
第26楽章 終わり無き芸術との戦い
西関東突破後、一週間の休みが取られた。
と言うよりは、一週間の休みで課題を全て終わらせなければならない。
すぐに本庄は課題に取りかかった。とうてい終わる量ではない。
結局、半分ほど課題を残してまた部活エンドレスの日々が始まった。
しかし、時間という物は恐ろしい物だ。
たった一週間吹いていないだけでこんなに落ちるのか。
本庄はそう思っていた。さらに、県大会の演奏を聴き直してみるとやはりミスが目立つ。
また、本庄自身もこの時期、個人的な悩みで悩んでいた。
クラスになじめない・・・・
本庄は今まで、多趣味なのを生かして、友達に趣味を合わせて友達を作ってきた。
しかし、今回のクラスはばりばりの野球部やサッカー部と帰宅部・・・つまり、スポーツにしか興味がない人と無趣味の人ばかり。本庄は難儀した。
そのことを部活に来るたびに小宮山や外山に愚痴をもらしたりしていた。
こんなんじゃ音楽に集中できない・・・
本庄はそう思っていた。
吹奏楽という物は正直な物で、奏者の気持ち次第で音はずいぶん変わる。
西関東大会が迫って来るというのに、本庄だけでなく、バンド全体が足踏みを繰り返していた。
椎名は毎回合奏で必死にそんなバンドの現状を直そうと努力し、いつも怒っていた。そんなある日。
椎名「ダメダメダメ!何回俺に怒鳴られれば気が済むんだよ!ふざけんな!返事とか小さいし、そういう態度が全部音に現れて居るんだよ!県大会突破したからって気がゆるみすぎ!どうするんですか?俺はこんな演奏聞かせるくらいなら今からでも西関東出場辞退した方が良いと思いますけどね!」
その後のミーティングで、
久慈「じゃあ、明日はここを会議で使うんで、いすを片づけてください。」
全員「はい」
その返事も小さかった。その刹那。
椎名「ふざんけんなよ!なんだよその返事はよ!」
椎名はそのまま出ていってしまった。
その後、部室で話し合う部長副部長と椎名の姿。椎名は泣いていた。
ああ、俺はやってしまったんだな・・・
最後まで見捨てずに導いてくれた人を裏切ってしまった・・・・
そう本庄は思っていた。
その後、バンドの音はガラリと変わった。
とはいっても、変わるのが遅すぎた。
結局、本庄の実感としては、県大会後の一週間の退化を一ヶ月かかってようやく戻したといった程度であった。
そしていよいよ、西関東大会の日の前日を迎えた。
学校が公欠になり、開催地である県へ行って練習してから一泊し、本番を迎えるという日程であった。
バスの中で雑談をする男子達。本庄はMP3プレーヤーで何回も課題曲と自由曲を聞きながら窓に目を落としていた。
まず、練習場所であるホールに着く。ここで※※高校吹奏楽部は八時間練習した。
その後、会場近くのホテルへ引き上げる。本庄は小宮山と同じ部屋であった。
コンコンとノックがする。
椎名「よお、もやし。」
そこには完全オフモードの椎名と藤巻が居た。
椎名は指揮棒を持っているときと持っていないときで性格がガラリと変わる。
後に、二宮と知多も集まり、吹奏楽部2年男子が集まる形となった。
その後、二時間ほど談笑する。みな、それぞれの部屋へと引き上げていく。
時刻は既に就寝時間を30分ほど過ぎていた。しかし、ここから本庄と小宮山の夜が始まった。
2時間ほど話した後、
小宮山「ねえ・・もはやこのまま起きてない?今から中途半端に寝ても良くないと思うし・・・」
なんと、本庄と小宮山は大会の前日の夜だというのに、一睡もせず朝を迎えた。
今回は演奏順番が早かったので、早朝から音だしがはじまる。
藤巻「おはよう」
本庄「おはよう、どれくらい寝た?」
藤巻「二時間って所かな。」
ちなみに藤巻と椎名は同部屋だ。
本庄「よっす、おはよう。」
二宮「ああ、おはよう。」
本庄「どれくらい寝た?」
知多「部屋に戻った後すぐ寝たよ。」
知多と二宮も同部屋である。
どうやら前代未聞なことをしたのは自分たちだけのようだ。
小宮山「まさかうちら2人がそんなことするなんて誰も思わないだろうね・・・」
本庄「本当だよ。由良、眠い?」
小宮山「いや、それがね、もう眠いピーク過ぎちゃってて。全然眠くないんだ。」
その後、ホテルで音だしと朝食をすごい勢いで済ませた後、いよいよ会場へと向かう。
ここで母からメールが。
「台風で高速が通行止めでいけません・・・残念です・・・」
あいにく、台風が接近しており、この日関東の交通網はずたずたとなっていたのだった。
そんな混乱の中、本庄達は会場へ乗り込んだ。
会場に着き、楽器搬入をしている際、
「先生!私のピッコロがないです!」
そういったのはピッコロの一年生。どうやら自分の楽器が見あたらないらしい。
すぐにみんなでカバンの中やバスの中を調べる。どこにもない。
南条T「ホテルに電話するからちょっと待ってろ。」
しばらくして、
南条T「ホテルにあったぞ。今から取りに行ってくるな。」
と、南条先生は車を出して行ってしまった。
本番まであと2時間、ホテルまでは片道約1時間かかった。間に合うかは微妙だ。
1年生が泣き始める。同じフルートパートの2年の塚原花奈美もかける言葉を失っているようだ。なにより、本番前に指揮者が居なくなってしまうのが痛い。
椎名「コンクールにトラブルは付き物だ。」
椎名はそういうが、部員達の間には動揺を隠せないようであった。
その後、時間が来てチューニング室へ。先生が居ないので替わりに椎名が指揮を執る。
椎名「とりあえず、曲の頭だけをやります。」
その後、袖待機まで後5分と迫った。ここでようやく南条先生がピッコロと共に現れた。
南条T「途中で間に合わないと思ってな、同じホテルに泊まっていた学校があったから持ってきて貰った。なんとか間に合って良かった・・・」
その子は素早くチューニングを済ませた。間一髪。部員の中で安堵感が渦巻く。
南条T「さあ、本番だ。」
袖待機の後、※※高校55名は西関東のステージに立った。
直前まで極度の緊張をしていたためか、いくぶんかリラックスして演奏することが出来た。
演奏が終わる。
もうちょっと早く切り替えできていればなぁ・・・・
本庄はそう思っていた。
その後の写真撮影ではみんな笑顔で撮ることができた。自分たちに出来ることは全てやったからだ。悔いはないといえば嘘になるが・・・
その後、ホールで他校の演奏を聴く。なるほど、やはり全国大会に出る学校の音は違う。
同じ高校生なのに何が違うのだろう?
練習時間?いや、違う。楽器?それも違う。先生?それもちょっと違うと思う。
やはり最後は気持ちの問題なのだ。そう痛感した西関東大会であった。
どんどん演奏は終盤に近づき、いよいよ結果発表。
司会「それでは、出演順に結果発表をしていきます。」
今回は前半だったので、すぐに結果発表がくる。
司会「×番。山梨県代表、※※高校。銅賞。」
ああ、やっぱりな・・・
本庄はそう思っていた。しかし、部員の中で涙を流す人はいなかった。
それは、自分たちに出来ることは全てやってきた思っているからだと、本庄は自分なりに解釈した。
その後のミーティング。
近藤先輩「ここで三年生は全員引退します。私は演奏しているとき、この瞬間が永遠に続けばいいなあ、と思いました。1,2年生のみんな、ありがとう。」
考えてみれば三年生は9月まで部活をしていたことになる。お疲れさまでした。
椎名「まあ、結果は見ての通りですね。でも、みんなの中で泣いている人が居なかったことが物語っていると思いますよ。」
椎名はそう言った。本庄もその通りだと思った。
その後、楽器を片づけて引き上げる。バスの中で審査用紙が読まれた。
内容はだいたい、アンサンブルは上手だが個人がもっとうたうようにした方が良いというような感じであった。
帰り、台風の影響で大回りしながら帰るバスの中で本庄は決心した。
来年、自分は定期演奏会で引退します・・・・・
そしてその後、学校に着くまで男子組による合唱曲エンドレスが始まったのであった・・・
第27楽章 芸術文化祭とアンサンブルコンテスト
吹奏楽部は本当に忙しい。
今年は西関東大会まで進んだため、10月後半の芸術文化祭での発表曲への取り組みの開始が遅れた。
今回挑戦する曲は最後が壮大な感じで終わる曲。なので、最初の盛り上がりとのコントラストや、最後の楽章での音圧が求められる曲である。
ようやく復調した南条先生指揮の元、着々と準備が進んでいく。
しかし、またしても甘さが露見してしまった。どうしてなのかはわからないが、いつも肝心なところで甘さが出てしまう。
そのたびに南条先生や椎名、このころになると塚原の指導が飛んだ。
どういう訳か、吹奏楽という物は本番一週間前くらいでいざこざが起きて突然落ち、そして最後のギリギリになって飛躍的に伸びる。
しかし、今回の芸術文化祭ではそれがなかった。
外山「三年生はこれで最後の大会の人もいるでしょう?なんでもっと真剣に取り組まないの!」
時には2年同士で衝突しあい、何人もの人が涙を流したり、怒ったりした。
1年生ともたびたび意見交換があった。
石原「2人とももっとロングトーンをして下さい!特にもやし先輩!」
後輩にまで怒られる始末。本庄はまたしても自分の甘さを悔やんだ。
唇の形の研究や、半音階で全ての音を20秒ロングトーンとか、とにかく基礎力向上を目指した。
バンド全体が基礎力向上を目指したためか、芸術文化祭での演奏は曲がまとまらず空回り。また惜しいところで受賞を逃してしまった。
椎名「・・もうこんな思いはたくさんだ!俺はアンコンに全てをかける!」
椎名はそう宣言していた。そう。もう12月にはアンサンブルコンテストがあるのだ。
本庄は中学の時もアンコンに出場経験はある。しかし、そのときと今では状況が違いすぎる。
早速メンバー決めが行われた。本庄と金管低音枠を争うのは知多。
知多はチューバ転向後、メキメキと力をつけてきていて、本庄はもはや越されてしまったなぁと思っていた。
今回の曲にはチューバのソロがある。
オーデションはブラインド越しに行われた。誰の演奏か分からないようにするためだ。
南条T「じゃあまず、一人目の人からお願いします。」
知多がソロの部分を吹く。さすがにうまい。リズムの取り方がしっかりできている。
南条T「じゃあ二人目の人、お願いします。」
同じくソロの部分をやる。うまくスウィングできない。本庄は悔やんだ。
南条T「じゃあ、ちょっと最初の人、Dの音をのばして。」
これは・・?最初本庄は理解できなかった。
南条T「じゃあ二人目の人、Dをお願いします。」
同じく音をのばす。
南条T「はい、ありがとう。それじゃ、戻って。」
部屋から出た後、
本庄「こりゃあ、お前だなぁ・・・うまくリズムとれないよ・・・」
知多「いやぁ・・・最後の音のばさせたのでわかったよ。多分お前だ。」
そんなような会話がされていた。
その後、南条先生に2人で呼ばれる。
南条T「アンコンは、拓夢、お前だ。はっきりいって、ソロは航大の方がうまかった。でも、やっぱり根本的な音は拓夢の方がうまい。この曲で大事なのはソロだけじゃないしな。」
その瞬間、本庄の頭の中ではうれしさととまどいの気持ちが生まれていた。
知多「まあお疲れ。頑張れよ。」
知多が足早に去っていく。とは言うのは、日程が非常に悪いのだ。
なぜなら、アンコンは修学旅行から帰ってきた日の2日後。修学旅行は3泊4日だから毎年吹奏楽部の人は楽器を沖縄に持っていく。
しかし、チューバだけは持っていけないのだ。つまり、本番まであと一週間と言うときに本庄だけはなにもできない。
本庄「はっきり言って、不安だ。俺なんかに務まるのか?」
思わず心境を知多に吐露する。
すると、どこからともなく椎名が現れ、
椎名「そんな心構えならいらないよ、南条先生に言ってきな。」
本庄「わ、わかった・・・やります!いや、やらせてください!」
その日から激しい練習が始まった。
メンバーは、トランペットの1人をのぞいて全員2年生。当然椎名の姿もあった。
一方木管はというと、二宮や小宮山の姿はなく、変わりに成島や大場、それにコンマスの塚原などであった。
まずはなにより、スウィングをできるようにしなければならない。また、チューバソロやテンポキープの練習が始まった。
時間はまったく無いのだ。それに修学旅行が本番間近にある。
タイミング的には最悪と言っていいだろう。しかし、さすがは選抜メンバー、全員の意識が高く、みるみるうちに演奏のレベルは高くなっていた。
そんな中で本庄は自分が足を引っ張っている感じがしてしょうがなかった。
ソロで何回も音をはずしたり、楽譜が急に飛んだり、強弱を守れなかったり・・・・
迷惑だけは絶対にかけたくない。本庄はその一心でただひたすら練習していた。
ついに修学旅行を迎えた。
本庄は椎名の指示で、毎回テンポを頭の中にたたき込む練習ばかり、この旅行中はおこなっていた。
具体的には、メトロノームに合わせてテンポを叩く練習だ。ひたすらひたすら、それを繰り返した。
そのおかげで、修学旅行が終わる頃にはメトロノーム無しでも正確なテンポでリズムが刻めるようになっていた。
ソロの方も大分改善した。高音のロングトーンを増やしたところ、すんなり出るようになった。
そんな感じで万全の体勢で臨んだ本番。
なんと、全員がミスを連発。椎名もミスをした。本庄は、2回楽譜が飛んでしまうという大失態を犯した。
しかしそれでも、しっかりとスウィングできてソロもちゃんと吹けた自分に自信を持てた。
椎名「テンポとかに大きなミスはなかったけど細かいミスがなぁ・・・点数には響かないいけど吹いている人の気をそぐからね・・・」
椎名がそう漏らした。本当にその通りであった。
結果は金賞だが県代表には届かず。いわゆるだめ金というやつだった。
発表後、誰も動かない。みんな、自分のミスのせいだと悔いているからだ。
本庄だって同じだった。もっとちゃんと吹けていれば・・・・
やがて椎名が戻ってきた。それでようやくみんなが重い腰をあげた。
南条T「みんなは修学旅行とかで大変な中、よくやったと思う。今回やったことは無駄にはならないと思うよ。」
本庄はこれで、自分の高校生活中での大会は全て終わったなと思った。
残すは自分の引退を控える定期演奏会のみ・・・・
本庄達は1月2月3月ととにかく基礎力アップを目指した。
そして、新入生入学の時期となるのであった・・・
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