思春期の君たちへ 

 思春期の君たちへ 

目指すは「自立」



やはり、始業式にドロシーは行けませんでした。

なんだかんだ言っても期待していた私は凹みました。


朝起きられたものの、支度がなかなか進まない様子に痺れを切らし、

手出し・口出しをし、放っておいてあげられなかった私の失敗です。


翌日、担任の先生が電話をくださいました。

「席替えをしました。万が一遅刻で来ても目立たないように後ろの席です」

「班はMちゃんと一緒です(ドロシーと仲良くしてくれている子)」


先生にはドロシーが、

「H小学校にはもう行かないの。H小学校の生徒はやめたの」

と言っていたことを伝えました。

「そんな哀しいこと言わないで~と伝えて下さい」と先生はおっしゃっていました。

ドロシーに電話の内容を伝えると、嬉しそうでした。


Mちゃんは家も近く、自閉症の弟を持つ優しい子です。

夏休みもイベント等に一緒に行ってくれていた子です。

その子と同じ班にしてもらえた事は大きな支えでした。


その日の夕方、担任の先生がウチに来てくださいました。

連絡なしでの突然の訪問だったので、ちょっとビックリしていましたが、

心配して下さっていることがわかり、ドロシーは嬉しかったようです。


担任の先生だけでなく、ローラの担任からもメッセージありました。

様々な対応をする用意があるという内容や励ましを頂きました。


夜にはMちゃんからも「明日、一緒に行ける?」と電話をもらいました。

ローラも励ましてくれました。


他にも、大好きだった前の担任の先生や、

優しいスクールカウンセラーの先生、

みんながドロシーを支える用意があることを伝えてくれました。


あとは、本人の意思にまかせるしかありません。

誰かに言われて動くことには意味はないのです

ドロシーが、自分で考えて、自分で行動を起こすことに意味があるのだから・・


目指すは「学校に行く」ではなく「自立」だと思いました。

学校に行くという目標は、「自立」の先になくてはならない。

みんなへの感謝を胸に、私自身も強くなっていったように思います。







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