思春期の君たちへ 

 思春期の君たちへ 

言ってはいけない言葉



以前、ローラが、『死ねばいいのに!』という言葉を口にしました。

よっぽど腹の立つことがあったようです。



親業の講演会で、こういうケースを勉強してきたばかりだったので、

こんな風に対応しました。


ロ 『あ~!もう!死ねばいいのに!』

私 『そうかぁ、ローラは死ねばいいのになんていう言葉を言いたいくらい、
  ~されたことに腹が立ったのね』

すると、すごく驚いたような顔をして、私をみつめ、すぐに笑顔になりました。

ロ『うん、そうなの』 



と、嬉しそうに言うのでした。

それには私の方が驚いてしまいました。


それまではそういうことがあると、一生懸命に、言葉の大切さ、命の尊さ、

人として言ってい事、悪い事、言葉によってどれだけの影響があるか等、

色々なアプローチで話してきました。

でも、私がそういう答えをすることで、ローラの怒りは余計に増すばかり・・・

『だって、~したんだよ?!~も~も~もされたんだよ!

 本当に悪い子なんだよ?!もういい!お母さんにはわからないんだよ!』

と、その子がどれだけ悪い子か、どれだけ傷ついたかを必死に訴えてきて、

更に怒りを増長させ、終いには、

私に対して強い憤りの感情を表して終わってしまうのでした。


『あなたの気持ちはわかる。それでも、そうだとしても、そういう言葉だけは使っちゃいけない』

と、私は私で訴えて、問題解決には至りませんでした。


でもその日、能動的に聞いてみると、

そのあとは、その件についてあれこれ言うことはなく、とても機嫌よく過ごしていました。

『ママ、だ~いスキ!』

と、あとで後ろから抱き締められました。


そうか、気持ちをわかってもらえること、

それって、本当に嬉しいことなんだなと思いました。

口にはしなかったけど、きっとローラの中で、

その後、前向きな方向に、思考が発展していったんじゃないかと思います。


私は何だかものすごく、

肩の力が抜けるのを感じたのでした。





© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: