恋☆いろいろ☆★☆

恋☆いろいろ☆★☆

愛情と友情~中編~


私はMの姿を見つけ、思いっきりからかってやろう!と思い
笑顔で、ニッコニコで近づいていった
「おはよう!!!」
近づく私を見て、Mは明らかに”嫌”そうな顔をした。

「???」

なんでか分からない。
2人で並んで歩いていたではないか!楽しそうだったでは無いか!
どうして?
かなりショックだった。

高校の友人たちと一緒のときに
昨日の話しをし「良かったね♪」みんな口々にする。
私も「うんうん、でしょ?」
と、結構得意気だった。
だけれど、Mは悲しげな表情。

両親に「浪人生が、祭りに行くなんてとんでもない!」
と、説教されたことは聞いた。
でも、もうちょっと嬉しいよねぇ???
やはり分からず、2人きりになったときに聞いてみた。


「歩いているときにね、あきがCさんのかばんの紐を掴んでいたのが、嫌だった」

そう、2人を並んで歩かせようとしていたがため、私は後ろでニヤニヤしていた。
もちろん、祭りの風景も出店もキョロキョロ見ていた。
祭りの人ごみは凄い。で、はぐれないようにと
私は丁度よくも、Cさんのかばんの肩掛け紐を持っていたのだ。

え?でも、それだけで?
Mは、「”それだけ”で嫌だった。」とハッキリ言った。

人ごみで、はぐれておけばよかった。
ちょっと後悔した。
私には”そんな”ことでも、彼女にとっては”重大”な事だったのだ。

どうにか、私の事情も話し、理解してもらえた。


日に日に、MはCさんをどんどん好きになっていっていた。
私も誤解は解けたと思っていたけれど
Mの態度は以前と違っていた。
私にとってはツライ事だった。

ある日、CさんにMがどんな気持ちでいるか
このままでは、私も嫌われるし受験にも差し支えると思い
相談した。
自己中心的な部分は、かなりの割合を占めながら。

ここでも、私はやらかしてしまった。

Cさんのバイト終了後、帰り道で良いからと
出入り口で待ち合わせた。
日本史の授業で仲良くなった友人Yと会った。
会った?いや、”見られた”と言う方が正しい。

Cさんの答えは「彼女の気持ちは知っているけれど、俺にはどうにも出来ない」
予想していた。
けれど、一気に解決したかった私は、かなり落胆した。
「せめて、彼女には優しくしてあげて欲しい」とお願いして、
その日は別れた。
今思えば、なんて出すぎたことをしていたんだろう。と自嘲してしまう。
だけれど、当時は必死だった。
Mには嫌われたくなかった。

翌日、Mと一緒にいたときにYに会ってしまった。
まさか言うまいと思っていたら
「昨日、どうだった?Cさんと一緒に帰ったよね!デート?」
元気に言われてしまった。
体中の血が一気に引いた感じ。冷水を浴びせられる感じを味わった。
体も思考もフリーズした。
Mは青い顔をして、その場を立ち去っていった。
「Cさんを好きなのは、私ではなくMなの・・・。」
聞いたYも青い顔になったのを覚えている。

その後、何を言ってもダメだった。
私は、大事な友人を失ってしまった。


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: