日台国際結婚  in横浜  withワンちゃん

日台国際結婚 in横浜 withワンちゃん

「ベジタリアン 日本の旅」 第4号




  miniのお母さんが来日しました。


 miniハハ来日! ベジタリアンをわかってよぉ!!

 miniハハが来日して、一番、困ったのは食事。miniハハは重度のベジタリアン(菜食主義者)で、野菜しか食べない。肉は、もちろんのこと、魚もたべないし、それ以外にも卵、ねぎ、たまねぎ、にんにくも食べない。日本で外食に行こうと思っても、なかなか野菜だけを扱っているレストランもないし、説明しても理解してくれない。オーダーで頼んだとしても、面倒くさがって断られるところもあるし、かろうじてベジタリアンの店として看板を出しているところがあっても、肉をつかって出汁を作っていたり、HPで探し当てて店に電話をかけても、すでにつぶれていたりと、なかなか、思うような店を探し当てられないし、数は少ない。どうなっているんだ?ニッポン!?日本の国はベジタリアンを受け入れる体制になっていないじゃないか!! こんなんじゃ、ベジタリアンが楽しく暮らせる場所になっていないよ!!って、いつも憤りを感じてしまいます。

 だいたい、日本はベジタリアンのことをまったく理解していない。私もぜんぜん知らなかったので、miniハハを怒らせてしまったこともありますが。。。ははは^^。ベジタリアンは、食の好みを言っているわけじゃなくって、食べないって、いったら、徹頭徹尾たべない。ベジタリアンは主義であって、好みじゃない。ベジタリアンも軽いのから重いものまであって、とにかく肉を食べないけど、出汁に入っているものは食べるって主義の人もいるし、そうでない人もいるけれども、決めたことには徹底的に守る。今日は、間がさしてしまって、たべちゃった!ということもない。とにかく主義なんだ。その辺を適当に考えて、味噌汁の風味を出すために、ねぎをこのくらいいいだろう!って思って、入れるのもNGなんです。 いつもの習慣で思わず入れてしまったというのもNGなんです。

 たとえば、伊豆の旅館に行ったときの話ですが、「1人ベジタリアンがいて、肉・魚・卵、ねぎ・たまねぎ・にんにくは、食べられないので、それを抜いて食事をお願いします」と頼むと、「なんとか、考えてやってみます!」と好感触な反応。だとしても、実際に出てきたのは、てんこもりの海鮮料理(舟盛)や、ねぎの入った味噌汁、たまねぎを入れたサラダが平気な顔をして出てくるので、あっけにとられてしまった。あげくの果てには、「お客様に関しましては、ベジタリアン対応ということで、肉は一切使っておりません。安心してお食べください」と締めくくられ、言い返す言葉もなし。あとで言っても、ああそうなんですか?という程度で、軽く考えている。今までにも何度もこのようなことがあったので、怒って、せっかくの旅行が台無しになるのもばかばかしいし、理解してもらおうとすることもあきらめてしまった。朝食も、これじゃ絶対にだめだと思い、朝食は野菜だけで、たまねぎとか入っていないサンドイッチとコーヒーとサラダ」をお願いします、といっても、「焼き魚も、ございますが、いかがしましょうか?」とビッグ・スマイルでいわれる始末。「いや、いいです。コーヒーとサンドイッチで」。こいつはあほか? 彼の頭の中のベジタリアン像は、とにかく肉を食べないやつなんでしょう。笑うしかありません。


 世界のベジタリアン!!

 miniハハは、どうしてベジタリアンになったか、一度聞いてみました。「昔は、肉を食べていたけれども、十数年前に肉を食べてアレルギー症状がでて、それ以来ベジタリアンになったの」だそうです。私は、miniハハは、臨済宗で、禅だから、ベジタリアンかと思っていたら、どうもきっかけは、そうではないらしい。。臨済宗だからベジタリアンにならないといけないっていう決まりもないらしく、自由のようだ。おそらく、健康を考えての上での話であるが、ベースとしてそういった宗教的な禅的な考え方があって、ベジタリアンになったんじゃないかなと思う。

  miniやminiハハの話では、台湾にはベジタリアンのための店がたくさんあるようです。「素食」と書いている店がベジタリアンの店のようです。逆に日本は、なんで、こんなにベジタリアンの店が少ないのかって、不思議がられます。アメリカもベジタリアンのための店やメニュー等たくさんあって、対応は良好のようです。

 では、なんで日本はベジタリアンに対して、そんなに理解がないのでしょうか?これは、私の分析ですが、日本の食生活は、まだまだ良好で、健康を害するほど食生活の乱れはない。家庭では、あいかわらず、ご飯を食べ、きりぼしだいこん、きんぴらごぼう、ひじきなどミネラルたっぷりで繊維質の多いものを食べている(うちだけ?そんなことないでしょ!)。 だから、ベジタリアンになるには、まだ早いというか、ベジタリアンになる!という思いつめた必要性というものは、ないんじゃないかと思う。おそらく、ベジタリアンの店を出店しても、うまくいくケースというのは、レアなんじゃないかなと思う。

 アメリカ・ヨーロッパなどでは肉食中心の食生活により、健康を害し、体のバランスを崩す人たちがいて、食生活を見直そうという動きがあり、過度に反応したところに、ベジタリアンというスタイルを見出した。それにアメリカなどでは、いろいろな価値観の人々が共存しており、宗教的な理由により、ベジタリアンである人々もいて、身近にそういうスタイルがあることが認知されており、そのような考え方を取り入れていったともいえるのではないだろうかと思える。

 台湾は、もともともと仏教が根付いた国であり、そういった健康志向の考え方と、ベースとしてある仏教的な考え方が融合されて、ベジタリアンというものが認知されていったのだと思う。台湾では9%、イギリスも同様に9%程度ベジタリアンのようです。

 とにかく、日本においては、ベジタリアンというものがあまり、理解されていない。一方、台湾では、外食産業が発達している中、ベジタリアンの店が多数あり、認知されている。そのギャップというものは、結構大きいものだと思う。miniハハの日本への旅では、ベジタリアンが認知されている国から、認知されていない国への旅だったといえるんじゃないでしょうか?そんな風に思います。
(2003.10.25)

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