蒼い森に於いて

蒼い森に於いて

呼吸困難



昔から変わらないのは

好きな人の前では 上手く話せないこと

どうでもいい人とは 幾らでも弾む会話が

その人を前にすると 言葉が空回り

いいオトナなのに コドモみたい

目が合う回数を わざと増やしたり

今のあたしには それが精一杯

不器用すぎる あたしが嫌い


好きな人ができると気付く

あたしが何も 知らないってことを

あなたの居る世界は 遠く未知なる宇宙

あたしはここで 佇むばかりなの

向き合っていても 遠く見える

あなたの世界を 密かに知りたいの

そうしないと 近づけないでしょ?

あまりに無知な あたしが嫌い


ひとりでいるの平気だったのに

喫茶店も 映画館も 洋服選びも

今はそれが全て 孤独に変わってしまった

あたしが欲しいのは ひとつだけになった

叶うかわからない 恋の欠片が

あたしの世界も 変えようとしているの

二人だったら もっと楽しいはずって

夢見がちだわ あたしが嫌い




あたしの勘違いかな?

それならもう あたしを見つめないで

呼吸ができなくなっちゃうから

今ならまだ 引き返せるから






© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: