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いつかこんな日がくるだろう...とはうすうす思っていた。
だけど、その日がこんなに早く来るとは思ってもいなかった。
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その電話は夜中の3時半に鳴った。
いつも、いつも夜中に電話が鳴ると体が凍りついた。
いつもだったら、間違い電話か、まちがいファックスなんだけれど
今回はちがった。
‘もしもし・・・・‘弟の声だった。
その瞬間、本当に体が凍りついた。
父だった。
彼はゴルフ場で倒れ、もうすでに帰らぬ人になっていた。
弟は、私が帰るまで、何もしないで待っているといってくれた。
電話をきってから、しばし呆然としていた。
最後に話したのは2日前。
ちょうどと、ここコロラドの高校で銃撃事件があって、
その話を父としていた。
その父が・・・・
旦那も起きてきて、私のそばに無言で座った。
彼も状況を推測したらしい。
それから、急いで航空券をとろうと思ったが、何せ土曜日の明け方
どこも開いていない。
朝まで待って、航空会社に何件も電話をしたが、
あまりにも出たい時間が迫っていたため、らちがあかなかった。
仕方なく次の日の便をインターネットでとった。
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その日は気持ちのいいぐらいの快晴だった。
長男君のフットボールの試合があったので、それに行った。
フィールドでいすに座りながら、試合を見ていた。
こんなにいい天気で、気持ちがいいいつもの私の土曜日、
だけど、ひとつだけ違うのは、
父はもうこの世の人ではないんだ、と思うと、涙ぼろぼろながれた。
次の日、旦那と子供たちを置いて一人で帰った。
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家に帰ってすぐに父に会った。
父は、本当に綺麗な顔で、寝ているようだった。
弟が、お通夜やお葬式の準備でかなり神経を尖らせているようだった。
彼も、父に恥ずかしい思いはさせたくないと一生懸命だった。
それから、お通夜とお葬式があった。
父は、あのとおり、次男坊の自由奔放なところと、世話好きの性格で、
結局、1000人に手が届くぐらいの人が父を偲んで来てくれた。
私は、弟と母と並んで、何人の人に頭を下げたろう。
そうしながら、私は思っていた。
人間の財産なんて、お金や、地位や、家や、そんなものではない・・・
この、人々・・・こうやって父の死を悲しんできてくれている知人、友達、上司、部下・・
これが、父の財産だったのだな・・・と思った。
彼は、幸せだったんだな・・・って思った。
悔いのない人生を送ったんだな・・と思ったら、少し心が軽くなった。
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小さい頃は、本当に怖い人だった。
だけど、私が成長するにつれて、本当に良い父親だった。
そして、孫が生まれてからは、垂れ眼がもっと垂れるぐらい、
孫たちをかわいがった。
今頃は、去年逝った妹と二人で、私たちのことを空の上から
見守ってくれていると思う。
今の私が父に言えることは、
こんど生まれ変っても、父の子供で生まれたい。
父の子供で生まれたことを誇りに思ってるよ。
そして
ありがとう・・・ありがとう・・・ありがとう・・・
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