10年ほど前に<アート大阪>で出会って以来、ずっと注目してきた稲田早紀さんの個展がリニューアルした NII Fine Arts の東京、大阪(11/6~21)で 開催された。 この作家は、しろつめ草(クローバー、苜蓿)を中心に、身近な野草のブーケやリース、冠などを丹念に描き深化を続けてきた。 私がこれまでに出会ったあまたのアーテストの中でもとりわけきのこ的なアーティストだと考えて追っかけてきた。
作品のほとんどはキャンバスにアクリル・鉛筆で描かれ、モノクロームであったり淡彩を施したもので占められているが、<しろつめ草>を見凝めるまなざしの深化には畏るべきものがあり、絵の前に立つと思わず引きこまれる魔力をもっている。
会場では、
孫の世代に相当する作家が
にこやかに出迎えてくれた。ここ数年の間に
ますますしろつめ草そのものに同化していくようなきゃしゃな立ち姿だったので「もっとしっかり食事を摂らなくてはだめだよ」と思わず言いそうになったがすんでのところで呑みこんだ。