Mahkoの小部屋

Mahkoの小部屋

ラリー当日~夜の部~


最初のスタートはPM10時半。
いざ真っ暗闇の中出動。日本みたいに街灯なんかない。
真っ暗闇というのはこの事だろう。走っていたら、ウサギや狐、狸にバンビ。
横切る。横切る。そのため、急ブレーキもかけなければならない状態。
霧も立ち込める山中、一つの集落が見えてきた。今回の現場はその集落のレストラン?飲み屋みたいな所だった。
通報内容は「60歳(?)男性が屋根から転落」と言うものだった。
行くと、みんな、本当のお客さん。ビールを飲みながら、語る者もいれば、私たちをビール片手に観賞する者もいて、なんだか、変な気分。

今回は患者さんは人形だった。
その、患者さんは心肺停止になってしまった。
電気ショックを与えなければいけなくなってしまった。きっと本来ならば、心臓が動き出す設定になっていたのだろう。が、私たちのチームは動かなかった。

なぜならば、電気ショックを与えたら、機械から火花が散った。機械がきっと壊れたのだろう。いや、壊したのだろう。心臓が動かなくなってしまった。
そのお人形さんは、コンピュータとつながっており、かなり高価な人形である。
一瞬、冷や汗が出た気がする…言葉がわからないフリをして、私は早々に救急車に戻って物品整理を行った。
後は、医者に任せよう…その後、そのお人形さんは、ICUに入院していると、ラリー関係者に聞いたのは言うまでもない…

2件目は夜中の1時半スタート。
「道路でバスが横転事故を起こした。行って、トリアージをせよ!!」と、いうものだった。
 *トリアージとは、多数傷病者が発生した時、重傷度と緊急度から、患者の治療
  優先順位を決定する事。世界的に色分けされている。
  黒は心肺停止状態などで、生存の可能性のない人。
  黄色(緑)は軽症
  赤色は最重症患者と言ったように、統一されている。

行くと、これまた真っ暗闇。医者はヘッドライトを頭につけ、私はペンライトをつけ、いざ出陣。と、救急車から飛び出した所、頭を打っておかしくなった、小太りの男性が「HELP ME~!HELP ME~!!」と、ヨタヨタと歩きながら私とDrの元へ近寄り、もたれかかって抱きついてきた。演技とはいえ、重い…こんな演技に騙されていては、又、制限時間がオーバーするのが落ちと考え、Drに「後はよろしく!!」と言って逃げた。
バスの中はざっと、20名近くの傷病者。
でも、暗いし、その中で傷病者のメイクをした患者約の人が、うめき声や泣き叫んでいて、なんとも不気味。
しかしそこは、気持ちを切り替えて、片っ端からトリアージを行っていく。
みんな「私はいいから、子供を助けて。とか、彼を一番に助けてくれ!!」だとか口走って、思いっきり足を触ってくる…

英語がろくに話せない私でも、何とか自分の担当分はトリアージ終了。
さぁ、離れて、バスから出ようと思った瞬間、一人の患者役の男性に足首をスーッて捕まれて、思わず「きゃぁー!」って、悲鳴をあげてしまい、患者役の人の笑いを誘ってしまった。(恥)

その症例はなかなか、点数もよく、私自身も楽しかったのです。
で、宿舎に帰り、再びビール片手に、ギリシャの人に混じって「どんちゃん騒ぎ」
夜もふけ、いや、朝も空け、5時ごろにベットにもぐりこみ就寝。


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