★コアラ厳選の10冊★


本の金額は当時の本体価格です。

「ドラえもん百科」方倉陽二・著 藤子不二雄・監修
(初版昭和54年)小学館・てんとう虫コミックス 340円

ドラえもんの本であるが著者は藤子不二雄ではない。なので、描かれているドラえもんの表情やら形が微妙に違うが、ドラえもんについて子供たちがもってる疑問について調べてあるコミックス。買ったのは小学生のときです。小さいときから何度も読んで捨てられずに未だにある。今でもたまに読んでいる。かなりシミなんかもありますがこれからも大事にしたい。たぶん現在も売ってると思います。

「シュルレアリスム宣言・溶ける魚」アンドレブルトン・著 巌谷國士・訳
岩波文庫 533円

初めて手に取ったのは高校生のとき。その後数年してまた読み返しハマる。「シュール」という言葉はよく使われているが、正確には「シュル」と発音する。シュルレアリスムとは「超現実主義」と訳されているが、超現実とは「とても現実的」という意味ではない。現実の奥深くに隠されている夢や想像力を生み出す心の純粋な・・・と言ってもなかなか分かりずらいですね。しかしながら昔から多くの芸術に影響を与えてきたのです。「溶ける魚」はシュルレアリスムの文章表現の1つとされる自動記述で書かれたものである。

「シュルレアリスムとは何か」巌谷國士・著 メタローグ社 1748円
シュルレアリスムのことを分かりやすく解説している本。
シュルレアリスム?と思っても「メルヘン」や「ユートピア」なんて言葉は聞いたことがあるだろうし、「メルヘン」と「ファンタジー」の違いについて答えてあったり分かりやすい構成になっている。ちなみにこの巌谷氏はこの世界の第一人者であり、多くの書物の分析などもしている。「ユートピア」を文字って「○○○トピア」なんていう施設がありますが、本来の意味ではユートピアとは「どこにも存在しない」という意味なんだそうですよ。

「コインロッカー・ベイビーズ」上・下 村上龍・著 講談社文庫 各340円
高校生の夏休みに暇だったので、何気に近所の本屋へ散歩に行き、上を買ってとりあえず読んでみた・・・なんじゃこれは!と夢中で読んで、本屋の閉店まぎわにまた行って下を買ってきて、寝ないで読んだ。その結果、あまりにも興奮して熱を出しました。コインロッカーに捨てられた2人の話・・・というのはあまりにも有名ですね。その根底にある破壊の思想ていうのかな、そういうのが思春期の私にはすごく衝撃的だった。今でも年に1回は読みます。

人物叢書「渡辺崋山」佐藤昌介・著 日本歴史学会編集 吉川弘文館 1600円
この本は特に資料として使うものではなく、入門編として何度も読んで卒論で何を書こうか決めた。渡辺崋山といえば「蛮社の獄」と言われるが、それだけではなく画家であり、三河・田原藩の家老であり、また蘭学の研究にも長けていた以外と面白い人生を歩んだ人である。

「きらきらひかる」江國香織・著 新潮文庫 388円
別のきらきらひかるもあるようですが、私にとってはこちら。江國香織の登場人物独特のフワフワした虚無的感漂う、ちょっと危なげな女性・・・映画では薬師丸ひろこでしたが、それがなんかイイ感じですごく好き。映画も良かったし、小説も良かったという珍しい1冊。セックスレスの夫婦の間にある友情と微妙な恋愛感情がすごくやっかいでありながらも不思議とうまく転がっていく様は気持ちが良いのです。

「東京ガールズブラボー」上・下 岡崎京子・著 JICC 各922円
その昔、月刊CUTIEに連載されていたコミック。岡崎京子はすべてイイ!!!が時にこれは何度も読んだし、影響もされました。80年代にタイムスリップしたいと真面目に思いましたよ。YMO、ツバキハウス、ニューウェーブ・・・ホラホラ懐かしいでしょ。札幌から東京に転校してきた「サカエ」が繰り広げる80年代の青春・・・だろうか、夜な夜な遊び歩く高校生。ディスコやらテクノやらが流行っていた時代、みんながバブルに向けて走っていた時代・・・。みんな何も考えてない感じが最高です。

動物のお医者さん」1~12 佐々木倫子・著 白泉社 379円
何も説明はいりませんね。何回読んでも面白い。

「夜と霧」~ドイツ強制収容所体験記録 V.E.フランクル・著 
みすず書店 1300円

高校の教科書に少し載っていて興味があったので購入。ドイツ・アウシュビッツでの出来事の体験記。地獄としか言いようがない。ガス室で殺した人間を山積みし、ブルトーザーで運び出し焼却炉へ投げ入れる。その数20万人とも言われる。これまで起こったどんな戦争よりも多くの被害者を出している。人間の尊厳とは何か。平和とは何かということを考えるにはよい1冊。

「警視庁検察官」 芹沢常行・斎藤光功・著 同朋社 1553円
有名な検査官である芹沢氏のこれまでの検死例を基にかなり詳しい死体の分析の仕方が載っている。他人が見て嫌がられるかなぁと思い、さすがにブックカバーをかけて読んでいた。最近この手の本が多いが、ダントツに本格的。怖いようですがご遺体の写真も載ってるので「あ~首をしめるとこうなるのね」なんていうのも勉強になります。溺死なら何月ならどのぐらいの時間で浮いてくるか、なんていうのもちゃんと表になってあります。世の中で起こっている殺人事件の裏側なんかも覗けますよ。





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