小説 こにゃん日記

小説 こにゃん日記

おるごぉるの夜


  『おるごぉるの夜』


おるごぉるの涼やかな音色に

れもんどろっぷの月がはじけて

しゅわしゅわ溢れながら

わけもなく泣きたいような

わけもなく懐かしいような

おるごぉるの夜に


おるごぉるの月夜に

三日月の瞳の猫に

夜空の散歩をせがまれて

銀のはぁねすを手に

そぞろ歩く空中散歩

おるごぉるの夜に 


よくよく見ると夜空には

三毛猫、白猫、ぶち猫、灰色猫

琥珀に緑玉に青玉の瞳

紳士淑女の皆々様と

どれが猫やら人間やら

おるごぉるの夜に


おるごぉるの夜に

涼やかな円舞曲で

おるごぉるの夜に

夜空は回る地球も回る

おるごぉるの夜に

人も猫も星もまわる

おるごぉるの夜に

ひとつになって静かにまわる


おるごぉるの夜に

おるごぉるの夜に






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