胃癌…



吐血の直接の原因は胃潰瘍だったのですが、その前から黒便、血便、めまいと癌の症状は充分過ぎるほどあったのです。
その時の検査では早期発見で転移の可能性もなく、胃も半分とれば大丈夫との事でした。

父は単身赴任していて週末しか帰ってこないし、私は実家に帰らないと両親とは会えないので、私が気付いていたのはめまい位でした。
医者に行けと何度も促したのですが、そんな暇はないとか、大丈夫だ、の一点張りで父も無理をしていたのかもしれません。

手術の順番待ちで年内にできるかわからないと言われ、
私も父が運ばれた病院まで通うのに往復4時間以上かかるため、私の自宅から比較的近い所にがんセンターがある県立病院があるので転院してもらい12月上旬に胃を3/4摘出・第2リンパ節まで摘出する手術を受けました。

ガンは切ってみないとわからない、とよく耳にしますが、本当にそのとおりなんだなと思いました。

散々検査して、転移はリンパ節のみで腹膜等への転移は見られない、と言われていたのに、いざ切ったらすでに腹膜転移していたのです。

院内感染予防の為と手術後6日目には退院させられ、手術から二週間後の検診で胃ガンステージ4bと言われました。

余命2ヵ月と宣告されていましたが、手術後1年9ヵ月の闘病生活となりました。

通っていた病院では、抗がん剤のデータを研究結果に使わせてほしいと言われ、こちら側に何のメリットもなかったのですが、抗がん剤もランダムで指定され、5FUという点滴による抗がん剤を4クール、そして効果が全くでなくなり、タキソールになり、いちじるしく体調不良をおこしていたのに淡々と事務的に治療だけする医師に疑問を感じ、抗がん剤治療をやめたいと話すと他に治療法はないといい、副作用を軽くする薬の説明などもしてくれず、地元の内科の先生に相談したら快く受け入れてくれ、体調が少しよくなった頃にTS-1での治療がはじまりました。

父は泉力という水を必死に飲んでいましたが、水ですら喉を通るのがやっとでしたので、ものすごく酸味があって飲みにくい泉力を飲めたのは、やはり病気を治したいと思う気持が強かったのではないかと思います。

私は祖父も胃癌でなくなっているので、癌家系と言っても過言ではないと思ってます。

早期で発見していたら、もっと違った結果だったかもしれないと思うといまだに悔やんでも悔やみきれません。

これを読んでいただいた方にも、決して人ごとではないと少しでも感じていただけたら幸いに思います。

そしてもし同じような病気で悩んでいる方や、大事な人がこのような病気だとしたら、何かお役に立てればと思います。

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