2010/04/28
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カテゴリ: 癒されて




ふらんすへ行きたしと思へども
ふらんすはあまりに遠し
せめては新しき背広をきて
きままなる旅にいでてみん。
汽車が山道をゆくとき
みづいろの窓によりかかりて
われひとりうれしきことをおもはむ
五月の朝のしののめ
うら若草のもえいづる心まかせに。





「ふらんす」はそれほど遠かったんでしょうか・・・
ちょっと、それが、気になって
この詩が、書かれた時代背景を、追ってみました。


詩篇が発表されたのは大正二年。
文学者にとって渡仏は大変な冒険旅行だったのです。

永井荷風、与謝野寛、島崎藤村らは、
体力財力に恵まれた強者だったので
一ヶ月以上に及ぶ船旅の末、フランスの地を踏んでいます。

朔太郎はと言えば、「日本を離れたい」胸中を明かすものの
両親の反対にあって、計画を放棄。
代わって彼が選ぶのは、汽車旅行でした。




そして、詩篇は次のように続きます。
この後に続く詩句となると、あまり、知られていませんが・・・


「汽車が山道をゆくとき
 みづいろの窓によりかかりて
 われひとりうれしきことをおもはむ」


 旅人は新調した背広に身を包み
 颯爽と列車に乗り込む。
 この旅を、朔太郎は、
 フランス行きの代わりにしようと考えたのです。


  「五月の朝のしののめ
 うら若草のもえいづる心まかせに。」


  彼の弾む思い、眼前に広がる未知の可能性が
  余すところなく伝わってくるような気がします。

  5月の朝の早朝…明け方でしょうか
  自由に伸び上がる若草のように気ままな旅に出てみよう…
  そんな気分に誘われる、とても素敵な詩だと思います。

 新緑に包まれた山あいの風景、
 そこを走り抜ける機関車が
 フランスへと結ぶ遥かな旅に、
 私たちを誘い続けんでしょうね。きっと・・・






朔太郎の幻の自作歌集が死後、発見されています。
初恋の人 「 エレナ 」に捧げられたと考えられる歌稿集
『ソライロノハナ』があります。
空色の花  ではなくて。カタカナです。

「憧れの人・エレナ」は、朔太郎の妹ワカの友、馬場ナカでした。
「エレナ」は、馬場ナカの洗礼名

 初恋の女性エレナは二十八歳で亡くなったそうです。
 結局は叶わなかったという悲恋のエピソードが残されています。

 私だけの、解釈ですが
 「旅上」の詩の、「ふらんす・・・」って
 エレナでは、ないのかなって・・・・
 ふらんすはあまりに遠し・・・・・・・・・




そんな事を思いながら、本日のギャラリーの中で
mako who made poetry は
私が、エリカさんになったつもりで
朔太郎さんに、詩を書きました・・・・

なんて、無分別な・・・なんて思わないで下さいね。
この恋の話しに、ちょっと、入り込んでしまいました・・・


フランス、ロワール地方を主に、ちょっとレトロなフランスの風景を
見ながら、音楽に酔いしれてくださいませ。

音楽は、MISIA「逢いたくていま」
ドラマ「JIN-仁-」の主題歌でした。







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最終更新日  2010/04/28 11:44:23 AM
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