まこちゃんの部屋

まこちゃんの部屋

ある日・その後


家にいて帳簿付けだけしている場合じゃないわ!
そう思った。

友人に誘われて、生命保険会社へ。
心のどこかでは、収入をちゃんとすれば、離婚だ!という言葉が見え隠れしていたのが本音。

そのころには、ないお金のなかで工面するのが主婦の見せ所なんて、そんな気はもう、そんな気はなかった。

見切りをつけるとはこのことかもしれない。
それでもマージャンとゴルフ三昧は相変わらず続いていた。

夕食を子供たちと済ませて、子ども達とお風呂に入る。
お風呂上りに、子ども達と遊ぶ。
本を読んだり、テレビをみたり。

内職は、車のヒーターの電線に端子をペンチではさみ、グリス?を塗り、ハンダでとめる。
そんな内職が一本、いくらになったのだろう。

子ども達が寝入ったころ、表にダンナの車が止まる音。
その音で、気持ちは暗く奈落のそこに落ちる。

今日は飲みにいかない。そんなことばかりしていては駄目だ!
そう心に決めてみたものの、同じ屋根の下にいることが、苦痛。
同じ空気を吸っているのがいや!

子ども達も寝ているし、ダンナは帰ってきたのだから・・・
飲みに行ったって、根本的な解決なんて何もしていないのだから、何の意味もないのだけど、酔っ払っているときだけが、天国だった。
そんなことしてていいのかよ?心の中で自問自答。
でも、嫌やなんだもの・・・生理的に嫌や!

そのころには、母であっても、主婦じゃなかったかも?
帳簿つけも、もうする気もなかった。

仕事は必死だった。
早く一人立ちできるように収入を得たかった。



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