冬季を中心に,ノロウイルスを原因とするおう吐・下痢などの健康被害が多発しています。
ノロウイルスによる感染症及び食中毒の発生を防止するためには,ノロウイルスに関する正しい知識と予防対策等が必要です。
ノロウイルスに対する正しい知識を持って,予防しましょう!
感染予防の基本は「手洗い」です!
ノロウイルスの感染経路は,ほとんどの場合,経口(口から体内に入ること)感染です。
日頃から,食事前やトイレの後などにおいて,石けんでしっかり手を洗い予防しましょう。
また,二次感染を防ぐため,患者のふん便やおう吐物等に直接触れないよう,手袋を着用するなど,処理には十分注意してください。処理した後は,石けんでしっかり手を洗い,うがいをしましょう。
手を洗う時は,腕から指先まで,30秒以上,しっかり洗いましょう。
▼一般的に,感染の原因として,次のケースが考えられます。
(1)ノロウイルスに汚染されていた貝類を,生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合
(2)食品を取り扱う人(家庭で調理を行う人も含まれます)が感染していて,その人を介して汚染した食品を食べた場合
(3)患者のふん便やおう吐物から二次感染した場合
また,家庭や共同生活施設施設など,ヒト同士の接触する機会が多いところでヒトからヒトへ直接感染するケースもあるといわれています。
※参考(消毒液について)
ノロウイルスの殺菌に有効な次亜塩素酸ナトリウムは,市販の家庭用塩素系漂白剤にも含まれています。
(原液の濃度は5~6%が一般的ですが,商品の説明書で確認してください。)
なお,次亜塩素酸ナトリウムは時間の経過とともに殺菌効果が減少しますので,早めに使用してください。
▼ノロウイルスに感染すると?
潜伏時間(感染してから発症するまでの時間)は24~48時間で,主な症状は,吐き気・おう吐・下痢・腹痛で,発熱は軽度です。
通常,これらの症状が1~2日続いた後,治ります。後遺症もありません。
また,感染しても発症しない場合や,軽い風邪のような症状の場合もあります。
ただし,幼児や高齢者など体の抵抗力が弱い人が感染すると,脱水症状を起こすなど重症になることがありますので,注意が必要です。
※感染すると,ふん便やおう吐物には大量のウイルスが含まれています。下痢等の症状がなくなっても,通常では1週間程度,長いときには1ヶ月程度ウイルスの排泄が続くことがありますので,食品を取り扱う場合などには注意が必要です。