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ζ指数(βversion)~続き~

6.感度と特異度


感度と特異度、と言うのは次のような表によって集計されています。例はまたしても 特別模範男 藤田伸二騎手です。

ζ指数 確定着順 3着外 3着内
予想 3着外 1468 666
予想 3着内 181 238
感度 :=238/(238+666) = 26.3%
特異度 :=1468/(1468+181) = 89.0%


縦軸は確定着順で3着内/3着外、横軸はζ指数により3着内/3着外と予想された頻度です。
例えば縦軸に着目すると、この5年間、500万下~重賞で藤田伸二騎手は3着内に入った数は666+238で904回、反面3着外になったのは1468+181で1649回です。従って、藤田伸二騎手の3着内率は904÷(904+1649)で35.4%です。これはこの5年間の500万下~重賞での藤田伸二騎手の通算3着内率に一致します。
一方横軸では上がζ指数が0pts以下だった場合、下が0pts以上だった場合の頻度です。ζ指数は原則的に0pts以上の場合3連複の軸として一考する価値がある、と言う事だったので、上の集計は『軸として相応しくない』と判定された場合、下の集計は『軸として相応しい』と判定された場合、と言う事です。すなわち、下の集計がより『予想』に関係ある部分で、その的中率は横に集計すると、238÷(238+181)で56.8%で、確かに『過去の統計上的中率50%以上』と言うのはあながちウソではない、と言うことが分かるとは思います。
ところで、度数だけに注目すると、ζ指数では3着内に入った馬を238頭感知していますが、逆に言うと、ζ指数では3着内に入っている馬の内、666頭も『3着外になるだろう』と見逃している、と言う意味になります。
こう言うのを統計学用語で『誤判別』と言います。『誤って判別した』と言う意味ですね。当たり馬券になる馬のうち、的中した馬券の2倍以上見逃しているワケです。
これは的中率とはまた別の指標で、と同時に『前走マトリックス』的ファクターで取れる馬券数のある意味限界なんです。そこで、3着内に入った馬のうち、予想で見事的中している馬の数と見逃した馬の数を利用して、

予想で的中している馬の数÷(予想で的中している馬の数+予想で見逃した馬の数)


と言う指標を作ります。これを 感度 と呼びます。
基本的に感度が高ければ高いほどよりよい予想だと言う事が出来るでしょう。藤田伸二騎手の場合、感度が25%弱と言うのは、全体的には『まあまあ』だとは思います。ただし、75%も『前走マトリックス』的なファクター以外に勝ち馬が左右されている、と言う言い方も出来ます。その75%を他の競馬予想法でどう潰していくのか、と言うのが課題とも言えるわけです。
逆に 特異度 と言うのはある種リスク回避の為の指標です。確定着順3着外の頻度を利用して以下のような計算式で算出します。

3着内に入らないと予想して入らなかった馬の数÷(3着内に入らないと予想して入らなかった馬の数+3着内に入ると予想してハズした馬の数)

藤田騎手のζ指数の場合、特異度は90%程です。つまり、ワリとリスク回避としては成功している、と言う意味ですね。一般に特異度が下がれば下がるほどムダ弾を打つ確率が高くなっていくのです。
理想としては、感度が高く、かつ特異度が高ければ申し分ないんですが、ところがどっこい、一般に感度が上がれば特異度が下がり、特異度が上がれば感度が下がると言う トレードオフの関係 が成立してるんです。感度と特異度を両方上昇させるのは並大抵の事ではありません。
例えて言うと女性みたいなモンで、感度が高い女性が貞操度が高いか、と言うとそうは問屋が卸しません。大体感度が高い女性と付き合えば浮気されると言うリスクをしょいますし、逆に浮気されるリスクが無い女性と一緒になっても夜の生活はくそも面白くなかったりするもんです。あちらを立てればこちらが立たず。僕自身も感度が良さそうで色っぽい女性に惹かれて何度辛酸を舐めた事か。ちくしょう。あれ?俺何言ってんだろ(笑)?
まあ、要するにそう言うトレードオフの性質が一般に成り立ってると言う事です(爆)。そして藤田伸二騎手のζ指数は『リスク回避』と言う意味ではワリに優秀だと言うことです。唐突に終わります(笑)。

7.五分位とζマトリックス


五分位(Quintile)と言うのは聞きなれない言葉かもしれませんが、これは単純に的中率0%~100%を単に5段階に分けた、と言う意味です。 ここで藤田伸二騎手の五分位の集計表をまた例としましょう。

五分位 3着内 3着外 的中率
0%-20%
45 253 15.1%
20%-40%
380 952 28.5%
40%-60%
375 378 49.8%
60%-80%
103 65 61.3%
80%-100%
1 1 50.0%


ここで左の五分位は理論上の馬券の的中率の5段階の区分けで、もう一つの『的中率』と言うのは実際の馬券の的中率です。つまり、理論値と実際の的中率が一致していれば、まあまあいい予想だ、と言うことを意味しています。
ところで、今まで敢えて説明して来なかったんですが、実はζ指数のptsには、キチンと対応する確率と言うのが存在しているんです。
何でそれを説明してこなかったのか、と言うと、取り合えずは『3連複の軸としてはどうだ?』と言う単純な指標として話を展開してきたからです。しかしながら3着内率を基にして解析している以上、当然『3連複のヒモとしてはどうだ?』と言う観点も同様に存在している筈です。そしてそれを考える為には大まかでいいんで『3着内に入る確率』と言うのが分かっていた方がいい。その条件付確率を知らせてくれるのが ζマトリックス なんです。
例えば、藤田伸二騎手の場合、ジョッキー基礎指数と言うのは、次のようなものでした。

ジョッキー基礎指数
-10.7pts


仮に、藤田伸二騎手が中央場所で前走単勝人気11番人気以下、前走着順6着以下で着差が1.2秒以内(つまり大敗って程でもないです。前走は ありゃ馬こりゃ馬 みたいな激戦だったんですね・笑)、そして前走同級条件の馬に跨ってきたとしましょう。
そうすると、全てのファクターは0ptsなんで、従ってこの場合は藤田伸二騎手のジョッキー基礎指数だけで馬を評価するしかありません。 次に ζマトリックス でこの-10.7ptsを調べます。

ζ指数 0.0 -0.1 -0.2 -0.3 -0.4 -0.5 -0.6 -0.7
0.0 50.00% 49.60% 49.20% 48.80% 48.40% 48.01% 47.61% 47.21%
-1.0 46.02% 45.62% 45.22% 44.83% 44.43% 44.04% 43.64% 43.25%
-2.0 42.07% 41.68% 41.29% 40.90% 40.52% 40.13% 39.74% 39.36%
-3.0 38.21% 37.83% 37.45% 37.07% 36.69% 36.32% 35.94% 35.57%
-4.0 34.46% 34.09% 33.72% 33.36% 33.00% 32.64% 32.28% 31.92%
-5.0 30.85% 30.50% 30.15% 29.81% 29.46% 29.12% 28.77% 28.43%
-6.0 27.43% 27.09% 26.76% 26.43% 26.11% 25.78% 25.46% 25.14%
-7.0 24.20% 23.89% 23.58% 23.27% 22.96% 22.66% 22.36% 22.06%
-8.0 21.19% 20.90% 20.61% 20.33% 20.05% 19.77% 19.49% 19.22%
-9.0 18.41% 18.14% 17.88% 17.62% 17.36% 17.11% 16.85% 16.60%
-10.0 15.87% 15.62% 15.39% 15.15% 14.92% 14.69% 14.46% 14.23%


ζマトリックスではζ指数の小数点以下の数値は横軸に、整数の部分が縦軸として表現されています。すなわち、-10.7ptsのうち、-0.7ptsと-10.0ptsのクロスしている部分がζ指数-10.7ptsの条件付確率の評価となります。
つまり、各ファクターが0ptsだった場合、藤田伸二騎手の3着内率は大体14.23%だと言うことです(そして、ジョッキー基礎指数が高ければ高いほど、原則的には“上手な騎手”と言う意味にもなります)。
こう言った感じで実はζ指数では理論的な条件付確率を大まかに調べる事が可能となっていて、今までのスピード指数系理論とはまた違った側面を持っています。

8.総括


以上がζ指数の全てです。競馬予想を楽しむ一つの方法論として御利用ください。

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