最近読んだ本〈ネタバレあり〉更新20.6.

角田 光代 「ひそやかな花園」
 非配偶者人工授精(AID)を扱って、生き方と考える内容




小林 多喜二   「蟹工船」
 今、ブームというので読みました。戦前にここまで書けるのか。とびっくり。ミステリー小説みたい。
現代にある貧困と同じ背景だそうです。

 ふと、思ったのは、最近あずきの中学校のママ友から、子どもが「自分はだめだと毎日泣いてる」と相談されたこと。ゆったりした子で、あずきと同じく走るのが遅いのだけど一生懸命な子。思春期特有の悩みかなとも思うのだけど。
勉強のできる子できない子いるかもしれない。世の中、勉強できて、エリートで、金持ちになることを、みな目指すけど、そんな人しかいなかったら、世の中回らない。洋服も着られない、おまんまも食べられない。
力がないと思われているものたちが、一斉に声を上げたら、案外力があるのかもしれない。
 学校ではないけど、競争ばかりさせるのでなく、一人一人が大事にされる世の中が、案外普通なのではないかなと思う。


伊坂 幸太郎   「愉快なギャングが地球を回す」
 さすが映画になっただけあり、エンターテイメント作品。
 しばらくこの作者の本を読もうと思います。

伊坂 幸太郎   「重力ピエロ」
 遺伝子…。別れていても、似ている所とそうでない所。
遺伝子のせいにせず、自らが切り開いていいかなくてはいけないってことかな。結構、面白かった。

浅田次郎    「中原の虹」
 春児、春雷、鈴々の兄弟が再会。西太后の死。
西太后の死や、重要登場人物の死で続巻はないかしら?
できれば、ラストエンペラーまで書いてほしいけど。







H18
辻井 喬  「父の肖像」
私らの世代はあまり堤家のことは知らないので、へーと言う感じで読んだ。
折りしも、いろいろニュース沙汰になっていたので。テレビで堤王国特集をしていたけど、墓が前方後円墳だった。日本にこんな墓を個人がもてるのだと驚いた。あんな金持ちがいるのだと。


マルチェッロ アルジッリ 「やあ、アンドレア―ある「父と子」の風景」 さえら書房

しのすけのものさし

さだ まさし 精霊流し 幻冬舎

戸部けいこ  「光とともに」6

『検屍官』

横山秀雄 「半落ち」
 これも図書館上位。寺尾聡主演で映画化もされています。(見てませんが)主人公はやはり寺尾聡がぴったりって感じでした。アルツハイマーの妻を殺した警察官が自首するまでの2日間のなぞ。また、51歳になったら死んでもいいと考えている理由は?最後の最後にアーそうだったのと涙なくして読めません。もっとも映画を見てないのでここまでの描写があったか分かりませんが。この主人公に捜査時にかかわった人々がこだわりを持ちながら組織の中で仕事として認められない点に実は共感しちゃうものがありました。

宮部みゆき「誰か」 実業之日本社 1524円
図書館貸出しの上位を占める新刊?(昨年11月発刊)やっときました。自転車事故と言う社会問題が入っています。あと少年問題もちらり。社会の希薄さみたいのも入ってるのかなあ。とはいえあまりどんでん返しがなく、きわどい殺人現場もなく、ありきたりな姉妹の恋人の取り合いは想像できちゃうのでドキドキはないのでだけど、読めば読むほどの宮部みゆきだからきっと違う時に読むとなるほどと思うかもれません。

パトリシア・D. コーンウェル 「証拠死体」 講談社文庫 790円
検屍官ケイが主人公。残された繊維や死体の状態から犯人に迫る。犯人の殺人が猟奇的なところがあり、恨みか妄想型人格障害か、証拠物からはテロが絡んでいるのか、いろいろ試行錯誤する間に危険が迫ってくるのでドキドキする。

ヘレン・グラハム&グレゴリー・ヴラミス「ペットの心と体をいやすフラワー・エッセンス・レメディー」 エー・ディー・サマーズ  1500円
犬の本でよく出てくるフラワーエッセンスの説明本。
アロマの本は結構あるけどフラワーエッセンスの本はあまりないですよね。特にこれはペット用です。でも飼い主や獣医が使ってもいいという項目があり、自分で試していようかと思ってるところです。まだ熟知できてませんが、何かあったときに効果を調べることができるので試しながら深めていきたいと思います。その頃感想が変わるか?

重松 清   「卒業」 新潮社  
自分が弱っているのか、年のせいか短編一話づつに涙が出る。本当に作者の年に近づいていってるなあと思う。

親孝行したいときに親は無し。少し親を労わらねばと思いつつ、結局、子どものお守等お世話になってます。ありがとね。

重松 清   「エイジ」 朝日文庫
なんとなく漫画を読んだあとの感じ。情景やストーリーが浮かぶ。ストーリーは複雑ではないのですが描写が細かいのでしょうか?作家の年齢と近いからかな~。中学生の14歳の男の子の話。エイジ=age。

戸部けいこ  「光とともに」5
やっと5巻目。図書館はまだ予約中で順番がこなかったのですが、職場の子が全5巻購入し貸してくれました。お話はこんなにうまくいくのかとも思いますが、理解することがまず大事なので謙虚に受け止めましょう。さらに、なんとテレビ放映も始まるとか。より多くの人が障害について理解することが大事ですよね。今の世の中、勝ち組だの負け組みだので、障害者や弱者に対して本当に冷たい世の中ですよ。そのことに気づくことはつらいことだけど・・・。

戸部けいこ  「光とともに」3
図書館でようやく予約がまわってきた。何で3と4の順番が反対になるのかは分からないけど。しかし、本当に涙なくして読めません。絶対お勧め。
漫画も捨てたもんじゃない。

重松 清   「ビタミンF」 
何故か読んだことがある短編集でした。記憶にないけど・・・。中身は読んだことある。立ち読みでもしたのかな。でも、弱ってる今の私には読みきれませんでした。同じ作者シリーズで、次は「エイジ」に挑戦。どうかな。これでダメならしばらくこの作家を読むのはやめよう。

浅田次郎  「蒼穹の昴」上下   講談社 (96.4.18) 各\1800
厚い本ですが「次はどうなるんだろう」とどんどん読み進んでしまいました。中国もので今まで出印象深かったのは「ワイルドスワン」。昔読んだ井上靖「楼蘭」や水上勉「心筋梗塞の前後」(少しかすってるだけ)も、この時代と少しずれていて。さすが中国4000年の歴史。といっても中国の歴史も勉強不足で。どこまでがフィクションでどこまでが本当か分からない情けなさもありながら、読んでしまいました。最後のほうの梁文秀が春雲の妹玲玲への態度がなぜかプりズンホテルと重なってしまった。面白いのだけど主題は単純かな。(←偉そうな言い方だなあ)

戸部けいこ  「光とともに」4
とうとう図書館の予約の順番がずれて3番より先に4番が来てしまった。こういうの嫌なんですよね。でも、やっぱり読みたい。多少のつじつまが合わなくてもいいやで読み始めました。大体通じました。でも、漫画でよくここまで状況把握してるなあと思いました。これは、本当、学校の先生とか保育園幼稚園学童など現場で働いている専門家の皆さんにも読んでいただきたいなあ。

浅田次郎  「プリズンホテル」夏・秋・冬・春 ・・・何気に読み始めたのだけど。んー。小説化の主人公とその任侠の叔父さんの物語。なんとなく小説家の身勝手さが幼少期の育ちに影響していると言いたいのだろうけど後味悪くて女の人の書き方もこうあって欲しいと男の人が思うような感じがして・・・。時々ジーンと来るには来るし先を読みたいとは思うのだけど。積極的におすすめというよりは、漫画チックに惰性で読んだ感じ。最後の豹変振りも・・・。

宇梶 剛士  「不良品」   ソフトバンクパブリシングKK  1,500円・・・たまたま職場の人が読んでいてすぐ読めそうだったので回してもらいました。うーん。でも義家先生のあとに読んだという間が悪い。ほかの芸能人の書いた本に比べれば波乱万丈な生き方なのだけど、やっぱ、「先生」商売の人が書いた本には敵いません。やっぱ先生話うまいよ。もっとも、この俳優のことを知っていてより知りたいということで読んだのなら違うのでしょうが、まったく知らないので、私のほうの読むスタンスが違うのでいいのでしょう。 

義家弘介   「ヤンキー母校に生きる」   文芸春秋
テレビの原作本です。でも、内容は前述の「不良少年の夢」の方がいいです。

義家弘介   「不良少年の夢」   光文社
竹ノ内豊が主演でやっていたドラマの原作本。もう一冊あるのでそちらも予約中。以前、弁護士の大平光代さんの本を読んだけど、なんていうのかなあ。感受性が豊かなんですねえ。社会の矛盾みたいのが見えちゃうのかなあ。で、どん底まで行っちゃって。よく生きてたなあ。って感じ。それでも、すばらしい人との出会いで、猛烈な勢いで、弁護士になったり、教師になったり。すごいですねー。ただの不良じゃないよね。凡人中の凡人の私はただ、感動するだけです。

宮部みゆき  「長い長い殺人」   光文社文庫  590円・・・大好きな宮部みゆき。図書館で読んでいない本をランダムに借りていたがこの本は借りていなかったので予約で借りた。「神々の山嶺」と一緒にきてしまい3週間の予約期間に返せるかなあと思っていたら2日で3冊読んでしまった。それほどとまらない本。模倣犯はこの小説をさらに進化させたものかなあ~?と思いながら読んだ。しかし、お財布を主人公にしてそこから物語を展開してつじつまが合うんだから本当にすごい!

夢枕 獏   「神々の山嶺」上下   集英社   1800円・・・原稿用紙1700枚というスケールの大きい山岳小説。作者が言っているように山岳ミステリー・冒険小説なので一気に読んでしまった。図書館で上下揃って予約が来てくれたのに感謝。夜中4時になってもやめられなかった。なんて言うんでしょう。羽生がかっこいいんですね。で深町の生き方に影響を与え、成長するところがまたいいですね。最後のマロリーとアーヴィンを見つめていたオデルの手記はじーんと来たので転記しちゃいます。
「ええ、それを私は一生考え続けてきました、そして、今私が想っているのは人には誰でも役割があるのだと言うことです。
結局、歴史は、私を証言者として選んだと言うことです、幸か不幸か、歴史は私をエヴェレストの登頂者としてではなく、マロリーとアーヴィンの最後の目撃者、証言者として選びました。
そして、これまでの生涯で、何度も何度も、好むと好まざるとにかかわらず、私は私の見たもののことを語ってきたのです。
今も、こうして私はあなたにあのときのことを語っている。
ふたりのうち、どちらかが、エヴェレストの頂に立った可能性ですか?
可能性のことを言うなら、もちろんありますよ。そのかわりに、立たなかった可能性だってあるわけですからね。
 よく考えてみれば、あれは、私の姿なのです。そしてあなたのね。
この世に生きる人は、すべて、あの二人の姿をしているのです。
頂きにたどりつこうとして、歩いている。
歩き続けている。
そして、いつも、死は、その途上でその人に訪れるのです。
軽々しく、人の人生に価値などつけられるものではありませんが、その人が死んだとき、いったい何の途上であったのか、多分そのことこそ重要なのだと思います。
私にとっても。あなたにとっても。
何かの途上であること-
あの事件が、私に何らかの教訓をもたらしてくれたとすればたぶんそれでしょう。」
 N・E・オデルインタビュー 1987年1月ロンドンにて「岳望」1987年3月号「ヒマラヤの証言者」

一応芥川賞物も読もうかと思っていますが図書館の予約待ちですね。
買ってまで読もうとは思わないんだなあ。


三谷幸喜  「気まずい二人」 角川書店 1200円・・・あまり考えずにテレビを見てる感覚で一気に読んでしまいました。まさに三谷ワールド。あの間が結構はまるんです。

佐佐木幸綱  「口語訳詩で味わう百人一首」   さ・え・ら書房・・・・お正月明けに図書館に並んでいたので思わず借りてしまいました。懐かしいなあ。いつか子どもと百人一首をやるようになった時負けないようにしなくちゃ。どうってことない本ですが。

戸部けいこ  「光とともに」1・2 ・・・・漫画ですが、「自閉症」のことがよく分かり涙なくて読めない感動の一作。5巻までありますが、図書館で予約中です。続きが楽しみ。

浅田次郎  「天国までの100マイル」 ・・・・鉄道員で泣ける人はOK。(本好きの私の友人はダメだったようです。私は大丈夫なの。)こんなすごい医者いるわけないよ。と思いながらも、ウルウルしてしまう私です。

椎名篤子 新凍りついた瞳(め) 集英社  1,400円 ・・・・今テレビや新聞で報道されている「児童虐待」を題材にした本。リアルでした。周りの私たちはいったい何が出来るのだろう。

宮本 政於  「お役所の掟」 講談社  1,500円・・・・ふーんありそうな話。よくここまで書いたな。著者もかなり自己中心的なところがありそうだけど。今は何してるんだろう・・・。




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