うたたねの店

うたたねの店

2004/01/20
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AMAZONで幸田文の本を知り、会社の帰りに買って帰る。

『台所のおと』という作品であるが、小料理屋の夫婦の物語である。夫も妻も互いに再婚同士で、子供がいない。
ずっと夫がお店に立って、お店を切り盛りしていたのだが
病気のために店に出ずに床に伏すことになる。
一日中することもなく、横になり妻がたてる料理をする音を聞いている。彼女が立てる音を追いかけることがとても楽しく感じている。
その音の変化を感じ取っていて、そのことを彼女に伝える。
妻はドキっとするのだ。実は夫の病気の経過を医者から聞いていて心に秘めていたのだった。

*

夫婦が寄り添うようにしている作品で、ああ…いい話だなと感じる。それぞれが、それぞれの歩んできた人生を背負い、過去を清算するわけでもなく過去にとらわれるわけでもなく、寄り添う。
今の私の気持ちにぴたりときた。

*
昨日の夜はバスで寝過ごしてしまう。
幸田文の本を読んでいたからなのか恐ろしく睡魔にやられてしまったようだった。終点で目がさめて(運転主に起こされた)暗い夜道を歩いた。
田舎なので殆ど真っ暗、通る車の数も少ない。
だから正直いって恐いし、心細くなる。
けれど何度か犬の散歩をしている主婦に遭遇することが救われた。
終点のバス停の横にあった自動販売機でコーンスープを飲みながら歩く。星がきれいだった。
田舎でネオンが少ないからだと思う。
30分凍えながら、途中ぐれてしまいそうになりながらも家に到着する。ご飯がとてもおいしかった。


夜道の30分、星の光とコーンスープとともに。





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最終更新日  2004/01/20 11:22:26 AM
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