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June 8, 2007
テーマ： 感じたこと(2893)
カテゴリ： ま？？ねた
いつかは書こうと思ってた話。
先日、俳優の石立鉄男さんがお亡くなりになった。
そのニュースを見てぼ～っとしている私の脳裏にある一人の男性が浮かんだ。
・・その人の名は「カラちゃん」。
正確にはカラちゃんのおっちゃん。
感じは石立鉄男と三波伸介を足して２で割ったような風貌。
ガハガハわらってとっても気前がよくて、心優しいおっちゃんなのである。
学生時代、大阪にアパートを借りていた頃。
近所の家具屋さんの裏のせまいガレージを借りて、カラちゃんは奥さんといっしょに
ガレージ・・といっても日中は家具屋さんの運搬トラックが出入りするので、
夕方から毎日、一から器材を組んで１０畳ほどの一角でラーメン屋を開く。
通学途中にいつも「何でまたこんなけったいなとこに？」ってものすごく気になってたんだっけ。
ある日、コンビニ弁当やホカ弁に飽きた私が、彼氏といっしょにそこのラーメン屋に
入ってみることにした。
そこで、味噌ラーメン（定番）とカレーチャーハンを食べたのだけれど、
・・そのカラちゃんのカレーチャーハンのうまさに飛び上がった！！！
後にも先にも、カラちゃんのおっちゃんがつくったカレーチャーハンよりうまいものには
まだ出会ってない。
それから味をしめた私は、足しげくカラちゃんに通い詰めることになる。
カラちゃんは元々天王寺の方で大きな不動産関係の会社の社長をしていた。
カラちゃんのおばちゃんはあの当時で大学を出てかなりの秀才といわれた人で、
少し、体が弱いけれど、色白の上品なべっぴんさんだった。
しかし、バブルがはじけ、カラちゃんの会社は倒産。
カラちゃんは「禁治産者」となった。
カラちゃんは、おばちゃんの実家の家具屋さんのガレージで、
豪邸もみんな押さえられてしまって、本当にイチからのスタートだ！って
自分のそんなこれまでを「ガハハハ」と笑いながら私に話してくれた。
「ま？？ちゃん、お願いがあんねんけどな？」
おっちゃんがある日私に言った。
「晩、５時から９時くらいまで、ちょっと手伝いしてくれるようなコ、いてへんか？」
「ええよ、おっちゃん、なんなら私行ったろか？」
そこで、半年くらい私はカラちゃんのラーメン屋さんでアルバイトをすることになる。
調理器具の組み立ての手伝いから、足元のすのこの掃除、餃子の下ごしらえ、チヂミの準備・・。
おばちゃんがつくる韓国チヂミは小麦粉とキムチ、ニラでつくるプレーンなもの。
その作り方も直伝で教えてもらった。
最後の方では、ラーメンの麺上げもさせてもらうようになった。
まかないでもらえるカレーチャーハンがすごく好きで、とっても楽しかった。
でもよく考えると、小さな小さなお店だから、席数も６人で満員。
でもお客もそうはそんなに入るわけじゃない。
私にバイト代として払ってくれているお金も、カラちゃんには正直キツかったはずだった。
暇な日とかは 「もう帰ってええで～」 って途中で帰ることもあった。
そのうち、私も就職活動とかが始まり、徐々にカラちゃんのお店から足が遠ざかっていった。
バイトのためにおばちゃんが用意してくれた黒いエプロン。
洗ってちゃんと返すつもりでいながらも、なかなか行く機会を失い、
それがまた店に顔を出しづらくさせ、足が遠のいたままの状態が続き、
とうとう、お別れの言葉もカラちゃんにいえないまま、学校を卒業して実家に帰ってきてしまった。
実家に持って帰ってきてしまったエプロンを見ると、あのやさしかったカラちゃん夫婦のことを
思い出して胸がぎゅーっとなる。
あんなに親切にしてくれたカラちゃんの気持ちを、あだで返すように、
何もお礼も言わないで帰ってきてしまったことをとても後悔した。
数年後、エプロンを持って大阪を再度訪れた。
もうそこにはカラちゃんは存在してなかった。
すぐに隣の家具屋さん（おばちゃんの実家）に飛び込んで、カラちゃんの所在を聞いた。
おばちゃんが、体の筋肉がこわばって動けなくなる病気を発病してしまい、
ラーメン屋はやめてしまったのだとか。
おばちゃんはずっと寝たきりで病院に入院、
カラちゃんのおっちゃんは、いま大阪市内ののどこかで、タクシーの運転手をしているらしい・・。
エプロンは返せずじまいのまま、私の手元に残っている。
もうカラちゃんのおっちゃんにもおばちゃんにも会えないけれど、
あの仲睦まじいお二人はいまも元気にしているだろうか。
石立鉄男さんのようなアフロ？ヘアーでガハハハ笑うカラちゃんが作る
カレーチャーハンが懐かしい。
お会いできるものなら、すぐに飛んでいって、昔のことをお詫びしたい。
たぶん、私が死ぬまで一生後悔することになるんだろうな。
先日、俳優の石立鉄男さんがお亡くなりになった。
そのニュースを見てぼ～っとしている私の脳裏にある一人の男性が浮かんだ。
・・その人の名は「カラちゃん」。
正確にはカラちゃんのおっちゃん。
感じは石立鉄男と三波伸介を足して２で割ったような風貌。
ガハガハわらってとっても気前がよくて、心優しいおっちゃんなのである。
学生時代、大阪にアパートを借りていた頃。
近所の家具屋さんの裏のせまいガレージを借りて、カラちゃんは奥さんといっしょに
ガレージ・・といっても日中は家具屋さんの運搬トラックが出入りするので、
夕方から毎日、一から器材を組んで１０畳ほどの一角でラーメン屋を開く。
通学途中にいつも「何でまたこんなけったいなとこに？」ってものすごく気になってたんだっけ。
ある日、コンビニ弁当やホカ弁に飽きた私が、彼氏といっしょにそこのラーメン屋に
入ってみることにした。
そこで、味噌ラーメン（定番）とカレーチャーハンを食べたのだけれど、
・・そのカラちゃんのカレーチャーハンのうまさに飛び上がった！！！
後にも先にも、カラちゃんのおっちゃんがつくったカレーチャーハンよりうまいものには
まだ出会ってない。
それから味をしめた私は、足しげくカラちゃんに通い詰めることになる。
カラちゃんは元々天王寺の方で大きな不動産関係の会社の社長をしていた。
カラちゃんのおばちゃんはあの当時で大学を出てかなりの秀才といわれた人で、
少し、体が弱いけれど、色白の上品なべっぴんさんだった。
しかし、バブルがはじけ、カラちゃんの会社は倒産。
カラちゃんは「禁治産者」となった。
カラちゃんは、おばちゃんの実家の家具屋さんのガレージで、
豪邸もみんな押さえられてしまって、本当にイチからのスタートだ！って
自分のそんなこれまでを「ガハハハ」と笑いながら私に話してくれた。
「ま？？ちゃん、お願いがあんねんけどな？」
おっちゃんがある日私に言った。
「晩、５時から９時くらいまで、ちょっと手伝いしてくれるようなコ、いてへんか？」
「ええよ、おっちゃん、なんなら私行ったろか？」
そこで、半年くらい私はカラちゃんのラーメン屋さんでアルバイトをすることになる。
調理器具の組み立ての手伝いから、足元のすのこの掃除、餃子の下ごしらえ、チヂミの準備・・。
おばちゃんがつくる韓国チヂミは小麦粉とキムチ、ニラでつくるプレーンなもの。
その作り方も直伝で教えてもらった。
最後の方では、ラーメンの麺上げもさせてもらうようになった。
まかないでもらえるカレーチャーハンがすごく好きで、とっても楽しかった。
でもよく考えると、小さな小さなお店だから、席数も６人で満員。
でもお客もそうはそんなに入るわけじゃない。
私にバイト代として払ってくれているお金も、カラちゃんには正直キツかったはずだった。
暇な日とかは 「もう帰ってええで～」 って途中で帰ることもあった。
そのうち、私も就職活動とかが始まり、徐々にカラちゃんのお店から足が遠ざかっていった。
バイトのためにおばちゃんが用意してくれた黒いエプロン。
洗ってちゃんと返すつもりでいながらも、なかなか行く機会を失い、
それがまた店に顔を出しづらくさせ、足が遠のいたままの状態が続き、
とうとう、お別れの言葉もカラちゃんにいえないまま、学校を卒業して実家に帰ってきてしまった。
実家に持って帰ってきてしまったエプロンを見ると、あのやさしかったカラちゃん夫婦のことを
思い出して胸がぎゅーっとなる。
あんなに親切にしてくれたカラちゃんの気持ちを、あだで返すように、
何もお礼も言わないで帰ってきてしまったことをとても後悔した。
数年後、エプロンを持って大阪を再度訪れた。
もうそこにはカラちゃんは存在してなかった。
すぐに隣の家具屋さん（おばちゃんの実家）に飛び込んで、カラちゃんの所在を聞いた。
おばちゃんが、体の筋肉がこわばって動けなくなる病気を発病してしまい、
ラーメン屋はやめてしまったのだとか。
おばちゃんはずっと寝たきりで病院に入院、
カラちゃんのおっちゃんは、いま大阪市内ののどこかで、タクシーの運転手をしているらしい・・。
エプロンは返せずじまいのまま、私の手元に残っている。
もうカラちゃんのおっちゃんにもおばちゃんにも会えないけれど、
あの仲睦まじいお二人はいまも元気にしているだろうか。
石立鉄男さんのようなアフロ？ヘアーでガハハハ笑うカラちゃんが作る
カレーチャーハンが懐かしい。
お会いできるものなら、すぐに飛んでいって、昔のことをお詫びしたい。
たぶん、私が死ぬまで一生後悔することになるんだろうな。
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